さて、11月に入って、栗を巡る冒険もそろそろ佳境に入ってきました。
和栗のモンブランが有名なお店で、是非食べてみたかったのが三田の「グーテ・ド・ママン」。
ここは、去年行ったら午前中にもかかわらず売り切れてて、すごく悔しい思いしたんですよね。
なので、今年は前日に電話をかけて予約。普段あんまり電話予約しないのですが、今回は万全を期して。
そして、もう冬の寒空の中、白金高輪からテクテクと歩いて三の橋に行ってきました。
グーテ・ド・ママンの重厚な店構え。
店内に入ってショーケース見ると、今日は予約しなくてもモンブラン、あったみたい。
でもまあいいんです。安全策。
モンブランの他に、定番のプリンと、レアチーズケーキを注文。
さてさて、ようやくのグーテ・ド・ママンの和栗のモンブランですよ~
大きさはじゃっかん小さめ。
切ってみます。
中にも栗の渋皮煮が。
食べてみました。
うーむ、美味しい。
なんというか、栗ですね。
マロンクリームが、そのまま栗。
上質な栗を使った茹で栗をそのまま食べているような味わい。
和栗らしい上品な味です。
下に敷かれているのはスポンジ。
個人的にはメレンゲであってほしいけど、「上品」という全体のテーマを考えると、ここはスポンジが妥当なのかも。
さすが和栗のモンブランで名を馳せるだけのことはあります。とても美味しいモンブランでした。
そして、レアチーズケーキ。
このレアチーズケーキも、あっさり、さっぱり。
食感がちょっと変わっていて、もっちりしているんですね。弾力がある。
味は、酸味も乳製品らしさもしっかり。食感とあわせて、ちょっとヨーグルトっぽくもあり。
酸味があって甘さ控えめのチーズムースと、上の甘さほんのりの生クリームとの微妙な味の違いが、メリハリを作っている。
そしてそして、前にも食べましたがキャラメルプディング。
カラメルのほろ苦さがたまらん。
プリプリっとした、卵の強さが感じられる、自分の好きなタイプのプリンです。
甘さはもうちょっとあってもいいかなー
グーテ・ド・ママンで念願の和栗のモンブランを食べて、白金高輪へ戻ってきました。
次に向かったのは、メゾン・ダーニ。
メゾン・ダーニ、ひっきりなしにお客さんが出入りしている繁盛店になっていました。
確かに美味しいもんね。納得です。
今回も、ショーケースに並ぶケーキから、控えめに3個をチョイス。
店内でいただくことに。
こちらが今回選んだケーキ。
まずはシャルロット・オ・ポワール。
ビスキュイがすごく柔らかくて、半分に切ると倒れてきてしまうので、こんな感じで断面図。
こちらは、王道の洋梨のシャルロット。
特に変わったことはしてないんだけど、美味しいですなー。
ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールはふんわりしっとり。夢のような口どけ。
そこに、濃厚なカスタードと生クリーム、よく熟れた洋梨。
さりげなくすごく美味しい。
そして、お得意の「ベレ」シリーズに新作が出てました。「ベレ・ピスターシュ」です。
断面。
このケーキは、見かけ以上にピスタチオが強烈。
まるで枝豆をムースにしたような、豆っぽさがすごい。
そこに、羊羹のようなねっとりとしたチョコのガナッシュが。
全体としては、かなり重厚感のある味わいになっています。
でも、不思議と単調であったり、もたれたり、ということがないんですよね。
チョコのガナッシュが、チョコ本来の味なのか、ほんのりフルーティーだったりして、
味にバリエーションが感じられる。上の生クリームやサイドのメレンゲもいい仕事してますね。
やっぱり「ベレ」シリーズははずれがない。
そして、チョコケーキ、「イエナ」を。
断面。
これは、ミルクチョコとマスカルポーネのケーキ。
とがったところはなくてマイルドなんだけど、濃厚さはキープ。
だけど、これも重すぎるということはないし、上に載った飴がけヘーゼルナッツのアクセントも効果的に使われていて、味に変化をつけている。
ということで、メゾン・ダーニのケーキ、やっぱりクオリティ高いです。
今回食べたのはどれも奇をてらったことはしていない、正統派の作りなんだけど、ちょっとした工夫で単調にならずに美味しく食べられるようになっているんですよね。
素晴らしかったです。
そして、こちらは久しぶりのパッション・ドゥ・ローズ。
ショーケースを見ると、タルトタタンが。
そっかー、もう栗からりんごに移りつつあるんですねー。
ということで、栗とりんごと両方購入。
持って帰ってきました。
パッション・ドゥ・ローズのケーキ、まずは洋梨。タルト・ブルダルーです。
切ってみます。
これは、ちょっとヴィエノワズリーっぽいですね。
ほんのり塩気のパイ生地に焼いたカスタードクリーム、そしてジューシーな洋梨。
焼きっぱなし系のケーキで、素朴な味わいだけど、美味しい。
次に、タルト・マロンを。
パッション・ドゥ・ローズのケーキはポーションが大きいんですよね。
これも食べごたえあり。
見ての通り栗の量がかなり入ってます。
栗は甘さをかなり抑えめにしてあって、栗そのものの味を味わって欲しいという意図が見える。
でも、栗と合わせてあるチョコが、ちょっと合わないんですよね。
栗とチョコって、あんまり相性良くないかも。
栗の繊細な香りをカカオが消してしまうんですよね。
このあたりちょっともったいなかったかも。
栗のほっくり感はしっかり感じられたし、タルト生地はさっくりと美味しかったです。
最後に、タルト・タタンを。
これは、冬のスペシャリテといっていいのでは。
たっぷりのりんごをしっかりと焼いて、食べごたえ十分。
個人的にはもうちょっと苦味があったら最高とも思ったけど、りんごの美味しさが凝縮されていて、すごくいいです。
下のパイ生地も、水分を吸ってびしゃびしゃ・・ということもなく、生地の美味しさをキープしていて、いい感じですね。
そんなわけで、白金高輪の名店3店を巡って、秋の味覚、一部冬の味も堪能しました。
白金高輪、家から地下鉄で一本なんだからもっと頻繁に来ればいいんだけど、なかなか・・・ね。
なので、一回来るとあそこもここも、になってしまう。貧乏性なんですねー。
それにしても、もうタルトタタン出てきたし、そろそろ栗も終わりに近づいてきています。
まだまだ粘って栗拾いますよー!でもりんごも楽しみだー!!