ネットのオープンコミュニケーション機能の中でも、
比較的手軽に参加できるのが「極私的批評」というもので、
そういうサイトは、それこそ星の数ほどありますよね。
読んだ漫画批評、聴いた音楽批評、やりこんだゲーム批評、
食べたレストラン批評、着てみた洋服批評・・・。
ネットの世界では、誰しもが評論家になることができます。
特に食べ物関係のサイトは、非常に多いですよね。
「ラーメン」なんかは、批評サイトの評価で客足が大きく変わるとか・・。
とはいっても、「誰しもが納得する批評」というのは、至難の技で、
だからこそ「評論家」という職業も存在するのですが、
実際「批評サイト」を覗いてみても、批評と言うより
「個人的な好き嫌い」
を述べているだけ、という場合もよく見受けられます。
(自分も、時には評論めいたことを書くこともあるのですが、
気をつけているのは、「貶める」のと「痛快な辛口批評」は
違う、ということ。批評するからには、自分と異なる意見を
持つ人が不快にならないように、配慮すること。
これを気をつけています。)
では、そうした「好き嫌い」も含めた「極私的批評」を集積すれば
ある程度万人にアピールする評論になるのでは?という、
いわば、「草の根評論家」という発想があります。
一番有名なのは、「ザガット・サーベイ」で、これはアメリカ発祥の
グルメガイド本なのですが、国中の自称「食通」にアンケートをして、
出てきたランキング・意見を編集しただけの、主観を極力排した
ガイド本になっています。
http://www.chintai.co.jp/zagat/index.html
ネットの世界で有名な食の「草の根評論」サイトといえば、
「東京グルメ」でしょうかね。
http://www.zubapita.com/
ただ、ここのランキング、個人的には全くあてになりません。
なぜ日本の、こうした「草の根評論」があてにならないかというと、
日本の文化の「ある特徴」に起因しているように思われます。
その「ある特徴」とは・・・
(この項続く)