アカシエといえば、人気では首都圏パティスリーの中でもトップクラス。
評価もすごく高い。
なので、新宿伊勢丹マ・パティスリーに来る時は、いっつも行列ができる。
自分も、アカシエ、本店は未だに未踏峰なのですが、催事ではかなりの回数食べてる。
食べてるんだけど、そこまでハマってはいないんですよね。
美味しいとは思うのですが、超人気店の理由はイマイチわからなくて。
スペシャリテのデリスマカダミアは美味しいと思います。あれはすごく好き。
だけど、それ以外は、飛び上がるほど美味しい!という経験があんまりなくて。
特に、ここ数回は、ちょっと残念な印象だったので、今度こそ!という意気込みで、
今日、伊勢丹に開店30分前に到着。
ちょっと早すぎたかも。
今回のアカシエの催事、午前便と午後便で届くケーキの内容が異なるという情報をキャッチして、
2回行くことに。
ちょうど今日緑のルーペ先生の「青春のアフター」4巻(完結)が発売なので、午後はケーキ買って、帰りにメロンブックスに寄って帰ろう、というスケジュールを組んでいまして。
まずは午前便、ケーキ買いました。
いっぱい買ったよー。
アカシエのケーキ、まずは、ヴェリーヌのレシフから。
レシフ、2回目ですが、前回はもう4年前なので、さすがに味忘れたし、また買ってみようかと。
スプーンですくってみます。
前回は、下のジュレがなんなのか判然としなかったのですが、これはハイビスカスのジュレなんですね。
その上はパイナップル果肉、パイナップルのクリーム、ココナッツのメレンゲという。
ココナッツのメレンゲ、かなり甘いです。中のクリームも、こってり甘い。
トロピカルな気分と、甘々な口当たりで、南国の夏っぽくなる。ただかなり甘いので、ハイビスカスのジュレがトロピカルさをキープしつつさっぱりとさせている。
2013年に食べた時はイマイチ?という評価だったのですが、今回食べた感想としては、素直に美味しいです。ただ、甘いです。
次に、なぜかフレジェ。
なぜ今の季節にあえてフレジェ?すごく謎だったのですが、とりあえず意図を探る意味もあって買いました。
このフレジェですが・・ムースリーヌはかなりしっかりと固くて、甘みも強め。
いちごは、酸味が強くて、思ったより美味しい。
酸味と甘さのコントラストがはっきりとしたフレジェで、この季節のことを考えると、この美味しさのフレジェが食べられるのは嬉しい。ただ、甘いです。
次はさっぱりと、リモーヌを。
このケーキは、レモンを中心としたガトー。
キュンと酸っぱいレモンのクリームと、あっさりめの生クリームを重ねている。
スポンジにレモンのシロップがうってあって、これがなかなか美味しい。
美味しいレモンのケーキです。ただ、ちょっと甘い。
次は、期待のムラングシャンティシトロン。
ムラシャン来ましたか。
切ってみます。
こちらのムラングシャンティ、生クリームがレモン風味なのですが、そこまでレモンの酸味が強いわけではなく、ほんのりレモンの香気を感じる程度。さっぱりとしています。
メレンゲは、さくっとしているけど、ちょっと弱いかなー。ムラングシャンティはメレンゲの出来がほぼ全てなので、最高のメレンゲであってほしいという欲求が。
そして、このあたりから徐々に味が濃くなってきます。
今回の催事限定かな?マキシマム・ヴァニーユ。
このトップに載ってる棒、バニラの鞘と思いきやチョコレート!あやうく捨てるとこだったよ。
断面。
このケーキは、言うまでもなくバニラが主役。
バニラの香りがふわっと漂って、いい感じです。
ただ、パリセヴェのガトーヴァニーユのような、むせかえるようなバニラの圧倒的香り!とまではいかない、適度なバニラ感。美味しいけど、「マキシマム」はちょっと名前負けかなー?ここでもレモンが入っていて、甘さを緩和しています。
次は、アリババ。
カップの中はというと・・
このババは、シロップにラム酒がガッツリ。これはいいですね!やっぱりババはこうでないと。
ババ生地は、目が細かいタイプ。ブリオシュというよりパンに近い感触で、もう一息旨味が欲しいかも。
カスタードはかなり甘いです。なので、全体としては甘みがこれも強め。
そして、午前の部の最後、モンブラン。
切ってみます。
このモンブランは、洋栗のモンブランなのですが、あれれ?
栗の香りが、すっごく弱い。全くしないわけではないのですが、予想していたマロンの香りが、あれれ?
自分の鼻が悪いのかな?と思ったのですが、深呼吸して食べなおしても、やっぱりちょっと弱め。
どうした一体?
あとは、オーソドックスなモンブラン。メレンゲはやっぱりちょっと弱め。
ということで、午前の部、一気に7個、食べました。
今回は、ここ数回感じていた、明らかに味調整間違ってないか?みたいなのはなくて、しっかりとしたクオリティのケーキでした。美味しかったです。
ただ、個別のケーキの感想にも書いたのですが、全体に、甘い。甘い、というより、甘ったるい。
自分は、どちらかというと淡白な味よりは濃厚で甘さしっかりなケーキを好むのですが、そんな自分でも、これはちょっと甘ったるすぎないか?と思うことがしばしば。
甘さはケーキの美味しさの根本となる部分で、それを安易に控えるのは絶対よくない、と思っているのですが、「ケーキツアー入門」でも書いたように、結局は味の説得力なんですよ。甘いなら、その甘さを美味しさとして感じさせる、味の説得力がないと、ただただベタッとした甘さになってしまう。
アカシエのケーキ、そこまでひどいものではなくて、クオリティは前述の通り高いのですが、「甘さの説得力」という点で、ちょっと疑問符なケーキがいくつかありました。
そして、午後便、行ってきましたよ。
午後便は、タルト2種類と、ミルフィーユ。
そのかわり、午前便のケーキのうちいくつかがなくなってました。
今回はタルト2種を購入。
まずは、タルトペーシュ。
このタルトは、みずみずしい桃、桃の角切り入りムースリーヌ、クレームダマンド入りタルトの構成。
ムースリーヌは甘さ控えめ、タルトの焼きも軽くて、桃の繊細さを生かした作りになっています。
ボリュームはあるのですが、さっぱりとしているので軽く食べられます。
美味しいです。
そして、タルトスイートネクタリン。
こちらのタルトは、果物がネクタリンにチェンジ。
このネクタリン、すっごく甘くて美味しい!
ネクタリンらしい酸味もあるのですが、甘さがしっかり。美味しいですね。
それに対して、ムースリーヌ、タルトは桃と同じ。
桃の場合はグッドバランスだと思いましたが、味の濃いネクタリンが載った場合だと、ちょっと物足りなさも。
でも、ネクタリンが美味しかったので、よかったです。
ということで、アカシエのタルト、こちらも美味しかったです。
ただ、先日食べたヴォワザンの桃タルトと比べると・・・
とはいえ、じゅうぶん美味しいタルトなので、食べる価値はじゅうぶん。
普通は1日2回マパテは難しいだろうから、午前と午後、どちらを優先するか、悩ましいところですね。