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おこもり中でも美味しいケーキ食べたい人は・・紹介記事書きました。


マテリエルのエレガンスにさらに磨きがかかってる

今週の新宿伊勢丹マ・パティスリーは、マテリエルです!
マパテ、久しぶり。マテリエルもちょっと久しぶりかな。
楽しみ!


マパテのショーケース、覗いてみると、今回のためのケーキが3種類もある!
おー!すごい!
それらも含めて、久々にケーキ6個ガッツリ購入。
こんな感じですね。
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このケーキ箱の中身見て、気が付かれた方いらっしゃると思いますが、いかにもマテリエルらしい。
何が?というのは後ほど。

マテリエルのケーキ、まずはプリムヴェールから。
このケーキは、以前も食べたことありますが、だいぶ前だったので、また買ってみました。
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美しいフォルムですよねー。
見惚れてしまう。
切ってみました。
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おー、中にもグロゼイユの粒が!


このケーキは、グロゼイユとピスタチオのケーキ。
なめらかなムースがメインなので、さっぱりと食べやすいんだけど、ピスタチオが意外に豆らしさを残していて、グロゼイユの強い酸味と合わさって、ダイナミックレンジの広い味になってる。
洗練の中にちゃんと食べごたえもあって、とても美味しい。
あと、飾りのマカロンがレモン風味で、単なる飾りを超えた美味しさ。素晴らしい。


次に、今回限定のケーキ、ノワゼット・オランジュ。
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これもスタイリッシュなフォルムですねー。
断面。
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このケーキは、名前の通りヘーゼルナッツとオレンジの組み合わせ、プラス、ミルクチョコレートなんだけど、オレンジの使い方が特徴的で、コンフィのオレンジ、オレンジの甘酸っぱい爽やかさというより、オレンジピールの苦味や渋みを生かしたつくりになっていて、若々しいフレッシュさより貴婦人的なエレガンスを感じる。そこになめらかなミルクチョコと、香ばしいヘーゼルナッツが加わって、これも洗練を感じさせる大人なケーキになっている。すごく美味しいです。


次に、レコルト。
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このケーキ、緑の部分がグラサージュ仕上げ、トップの茶色いドームがピストレ仕上げと、切り替えている。手間かかってるよー
断面。
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このケーキは、口の中に入れると、ピスタチオやヘーゼルナッツの香ばしさがダイレクトに伝わる。ピスタチオはなめらかなムース、ヘーゼルナッツは下に刻んで入れているので食感の違いも楽しめる。
そうして、一通りナッツを楽しんだ後に、最後にコーヒーがふわっと香る。
なんとも粋なケーキ。
このケーキも、ナッツ主体なんだけど、食べ口は重すぎない。このあたりのバランス感覚は相変わらず研ぎ澄まされている。


そして、これも限定ケーキ、カフェ・ドゥルセ。
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美しい・・・
断面。
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ブロンドチョコとコーヒーの組み合わせ。元々ドゥルセはコーヒー牛乳のような味わいを持っているので、コーヒーとの相性は抜群。ここでは、その鉄壁の組み合わせに、ほんのりミルキーな味も加わって最高。
そして、下半分、これはなんだろ?フィヤンティーヌじゃないんだけど、シャクシャクとした軽い歯ざわり。何かの生地を砕いたのかな?これがまったりとしたコーヒー牛乳味のムースに的確なアクセントを与えていて、味にストーリー性を持たせている。これも考えられたケーキですね。


そしてそして、これも限定。パリ・ブレスト・シトロン。
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おー、なんかすごいぞ。
断面。
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これはスゴイですね!
このケーキは、プラリネクリームの中にいっぱいレモンのコンフィを詰めた、前代未聞のパリブレスト。
でも、ちゃんと美味しいし、ちゃんとパリブレストになってるんですねー。
これがすごい。驚きのケーキ。
プラリネの濃厚さ、シュー生地のもっさりとした食感、そして甘酢っぱいレモンのコンフィ。
更にサイドと下にヘーゼルナッツ。
これも凝った構成だけど、バランスと統一感は間違いなくとれていて、これもマテリエルならではの美味しさ。


最後、マルティニック。
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これも美しい・・・
断面。
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このケーキは、濃厚なチョコムースに、バナナのコンフィチュール。
だから、基本はチョコバナナ。
でも、チョコバナナというと想像される、甘ったるい、おこちゃま向けのチョコバナナとは全く違う。
バナナのコンフィチュールが、やや青臭さも残した、フレッシュな美味しさなのですね。
だから、ほろ苦チョコとフルーティーなバナナの組み合わせで、とてもエレガントなチョコバナナになっている。
これも下にナッツのアクセントが。


さてさて、これで今回のマテリエルのケーキ、全部紹介しました。
で、最初に書いた、今回のケーキの特徴、お分かりになりました?
それは・・
今回買ったケーキ、三角や四角に切り分けたケーキがひとつもない!ということ。
これはちょっとすごいですね。
特にパリブレストなんて、切り分けるのが一般的なスタイルなのに、あえてシュークリーム的な仕上げにしている。
丸いケーキは、セルクルやドーム型に入れて整形するので、大きなケーキを切り分けるのに比べて非効率的。手間もかかります。
でも、そのかわり、美しいフォルムを作り出すことが出来る。
今回のケーキ、どれも惚れ惚れする美しさでしょう?
ほとんどのケーキに、それぞれ違う色や形のチョコ飾りがついていたり。
ものによってグラサージュ仕上げ、ピストレ仕上げを分けていたり。
とても洗練された、美しいケーキたち。

もちろん、外見だけ良くても、中身が伴っていなければ意味がありませんが、
マテリエルのケーキは、断面図をご覧いただいておわかりのように、
中身もしっかり手間ひまをかけて作り込んでいる。
作り込んでいるんだけど、難しさや食べにくさは皆無。どれもバランス感覚にすぐれた、外見以上に洗練された美味しさ。
これこそマテリエルらしさですよ!
今回久々にマテリエルのケーキを食べて、元々のエレガンスにさらに磨きがかかってる、と感じましたね。


マテリエルの店舗、夏の名物パフェも始まってます。
自分は桃のパフェかな?8月にはお伺いする予定。
パフェもケーキ同様、手間のかかった洗練の味。
今から楽しみなのです。