なんとなく、なんとなくなんだけど、自分がユウササゲのケーキ美味しいよね!というと、そうですかねぇ?という反応されることが多いように思う。
なんで?ユウササゲのケーキ、美味しいじゃん!
確かに、脳天にガツンとくるような濃厚さとかはないけど、この軽さは軽さで、自分は好きですよ。
要は味に説得力があればいいのです。
とまあ、そんなわけで、今回のマ・パティスリーにやってきたユウササゲ、買いに行ってきました。
相変わらずデパート催事に力を入れている捧シェフ。
今回も限定ケーキがたくさん並んでいました。
その中から、絞って6個のケーキを買ってきました。
まずはいちごのケーキ、ランディールから。
可愛いすなー。
味もベリーキュート!
いちごミルク味のムースに、捧シェフお得意の紅茶がふんわりと香って、春を先取りしたような華やかで優美な美味しさ。
この優しい甘さと軽やかさ、ユウササゲらしくて好きですねー。
サンフォニー。
サンフォニーにも紅茶が使われている。アールグレイとマスカルポーネのムース。
これは、ロイヤルミルクティー味だ!
こちらもいかにも捧シェフらしさが出たケーキで、ふくよかで香り高い。中はしっとりとしたスポンジ生地と、底にはカリカリッとしたクルスティヤンなアクセントが効いていて、単調にならずに美味しく食べられる。これは食感のコントラストをかなり計算して作ってあるのが分かる。
よく考えられた軽さなんですねー。
ショコラバナーヌ。組み合わせとしては王道だけど。
このショコラバナーヌ、バナナの味がほとんどしない、いや、するんだけど、バニラのムースと味が一体化してるんですね。そして、チョコもあっさりとした、上品な香り。ショコラバナーヌというと、バナナのむせかえるような甘さとエグみを前面に出してくるケーキが多くて、そういうのに慣れているから、ちょっと物足りなく感じる部分はあるけど、これがユウササゲらしさ。香りの良さと上品さがこうしたケーキにも通底している。
デュック。
断面。
これは、コーヒーとヘーゼルナッツ、オレンジの組み合わせ。
なんだけど、これはちょっと難しい味になってるかなー。
コーヒーとヘーゼルナッツはよく合ってる。なんだけど、コーヒーとオレンジはあんまり組み合わせとして成功していないように感じる。
なので、全体としてはオレンジの味が浮いているように感じられるんですね。
まずくはないけど、ちょっとどっちつかずの印象があることは確か。
そして、ヌメロシリーズ最新作、ヌメロサンク。5作目まできました。
断面。
これは、とってもナッティー!
ヘーゼルナッツの香ばしさと、ショコラキュイの香ばしさが合わさって、とてもナッツ的な香ばしさがあふれている。
タルトもよく焼けていて、ケーキ全体からかぐわしい香気が。
最後に、タルトセゾン。季節のタルトは、みかんだそう。
このタルトはちょっと面白くて、普通クレームダマンドが入るところが、卵の味がとても強く感じられる。
フランとか、プリンとか、そんな味わい。
このまろやかなクリームに、みかんのさっぱりとした果実味がよく合っている。
タルトもガリッとよく焼かれていて、全体にとてもユニークだけど美味。
そんなわけで、今回のユウササゲのケーキ、やっぱりユウササゲらしさがあった、上品で香りの良いケーキが楽しめました。
自分は、濃厚で荒っぽいケーキももちろん大好きですし、ユウササゲのように繊細で上品なケーキも決して嫌いじゃないですよ?
真摯にケーキに向き合っていることがわかるし。
美味しければいいのです。
そして、千歳烏山は正反対のテイストのお店があるので、とても面白いですよね!