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おこもり中でも美味しいケーキ食べたい人は・・紹介記事書きました。


桜新町・パティスリービガローの独創的なケーキ

雑誌のケーキ特集なんかで、「いま注目の新店!」とかで紹介されているお店、できるだけ行きたいと思っているのです。
そういう特集で紹介されているお店はだいたい決まっていて、ここ最近だとアディクト・オ・シュクルとかアングランパとかエクラテジュールとか、だいたいそんな感じ。
そうした中でも特に頻出していたお店が、桜新町にある「パティスリービガロー」。
桜新町かあ。桜新町と桜上水の区別がつかないぐらい桜新町には疎い自分。
でも、新店チェック、してみますか?
ということで行ってきました桜新町。

この駅の標識にも書いてあるように、桜新町はサザエさんの街。
パティスリービガローも通称「サザエさん通り」にあるそうです。
桜新町駅南口から数分のところにサザエさん通りがありました。

いくつかのお店には、入口のところにサザエさんの登場人物のポップが。


このサザエさん通りを5分ぐらい歩いたところにパティスリービガロー、ありました。

お店にはフランス国旗が掲げられていて、フランス菓子店であることを主張しています。
店内も、フランスの雰囲気たっぷり。床は素敵な文様のタイル貼りだし。
イートインの席もテーブル2つぶんですがありました。
お店では、スペシャリテのケーキや季節限定のケーキなど、いろいろ購入。
桜新町→渋谷直通→永田町→四ツ谷と帰ってきました。


パティスリービガロー、ケーキの袋もすごくて、

持ち手のところがトリコロールになってる。
ちょっとやり過ぎなんじゃ?と思うほどフランスを主張しています。
では、そのケーキのお味はどうなんでしょう?


まずは、ミルフィーユ・オ・フレーズから。

お店には通常のミルフィーユといちごをはさんだミルフィーユの2種類がおいてありましたが、今回はいちご入りのほうをチョイス。
で、食べてみたのですが・・・
!ミルフィーユのパイが、食べたことのないような食感。
パイの食感って、ふんわりはらはらとしたのとか、ザクザクしたのとか、カリッと焼かれたのとかありますが、このミルフィーユの食感はそのどれとも違っている。
目がみっしりと詰まった、パイとビスケットの中間のような食感なんですね。
これは面白い。
そして、中のカスタード(ムースリーヌ)は練乳のようなミルキーさがあって、いちごと一緒に食べるといちごミルクのような味わいなのです。
これは・・・
すごく変わっているし、独創的だし、すごく美味しい。
へーーーー!面白!


次に、和素材を使ったムース・オ・ユズを。

このケーキも、面白い!
柚子の香りはほんのりとしたもの。酸味を感じるほどではありません。
その繊細な香りを活かす、スポンジのしっとりふんわりした軽やかさ。
ほんとに綿のように軽いスポンジが、ゆずの香りとよく合っている。
美味しいなー。そして面白い。ユニーク。
ほーーーー!!


モンブランいってみましょう。

断面図がすごくて、

こんな構成のモンブラン、初めて!
マロンペーストはかなりぽってりとゆるめに作られている。
そして、中にヘーゼルナッツ?ピーナッツ?のクリームが入ってるんですね。
だから、栗の香ばしさだけじゃなくてナッツの香ばしさが加わって、香ばしさ半端ない。でも、マロンペーストがたっぷりの量なので、栗の味わいが消されるということもなく。
いやー、これはすごいな。面白いですこれも。中にババロアとナッツクリームが入ったモンブラン、初めての体験でした。


・・・と、ここまで食べて、思ったのは、
パティスリービガロー、あそこまでフランス菓子店を標榜しているけれど、どれもこれも独自性の強いケーキ。古典菓子を単に再現したのではなくて、どれも新たな息吹を吹きこまれている。とてもユニークで、食べてて美味しいのももちろんだけど、驚きがある。面白い。
はほへ〜という感じです。


そして、スペシャリテの「ル・プレジール」。

これは、さすがスペシャリテだけあって、非常に美味しいです。
チョコレートのムースにバニラのムースという、サンマルク的な構成なのですが、底にフィヤンティーヌが入っていたり、オレンジの層があったり、複雑な構成。
そして、このケーキ、チョコの層、バニラの層、オレンジの層、それぞれがしっかりと感じ取ることが出来る。個性がしっかりと立ってるんですね。
それらが交じり合うことで、一口ごとにとてもカラフルな、華やかな味わいを楽しむことができるのです。
これは単にショコラオランジュというだけではない、個性の際立ったケーキになっている。
すごく美味しいです。素晴らしい。


最後に、タルトレット・アブリコを。

断面。

これはストレートにオーソドックスなタルト。
中に入ってるアーモンドクリームがとても香り高くて、すごく美味しい。
焼きもしっかり焼かれていて、とても好みの味です。


・・・ということで、パティスリービガローのケーキ、たっぷり食べました。
途中で書いたように、どれもベースはフランス古典菓子であっても、シェフの独自性が光るケーキに仕上がっていました。
この個性はなかなか得がたいもの。その個性を味わうために、桜新町まで行くのは、ちょっと遠いですがかなりおすすめできます。
ぜひ今度機会のある時にサザエさん通りまで!