昨年のジャパンケーキショー、いっぱいケーキ食べたけど、鮮烈に印象に残った「ラ・フィーユ」のケーキ。
ラ・フィーユのパティシエ室松孝育氏はパティスリー界では重鎮的な存在で、それでジャパンケーキショーにも出品していたのですね。
これは行かないと!とか思いつつ、すっかり行きそびれていたのですが、先日がぜん行ってみようという気持ちに。
といのも、この「ラ・フィーユ」がある都営新宿線一之江駅、他にもケーキ屋さんが複数あるみたいなので。
こんな感じ。
天気もいいし、それでは出発!
一之江、かなり東にあります。新宿線乗ること30分強。トータルで約1時間かけて到着しました。
まず遠い店から順番に回ろうと思って、1軒目「菓子工房アジュール」へ。
お店、どうやら住宅街の中にあるみたい。
地図で見て思ってたより近くて、駅から5分ぐらいで着きました。
やってませんーーー!!
これは、もしかして、フェードアウトされていらっしゃいますか?
定休日の表示もないし。
うーーーん・・・
気を取り直して2軒目、パティスリー・キャンソネーズへ。
こちらは駅から北に3分ぐらい。近いです。
こちらはやってました!
キャンソネーズ、お店狭くて、窯が売り場のすぐ近くにある。迫力です。
ケーキは・・・とみると、これが意外と言ったら失礼ですが、かなり美味しそう!
いっぱい買っちゃいました。シュークリームは注文を受けてからカスタード詰めてくれます。
3軒目、お目当ての「ラ・フィーユ」は、なんと駅前広場の真ん前という一等地!
お店超かわいいの!時計つき!
ここでもケーキ大量購入。「シュー」も買いましたよー。
ラ・フィーユ、ショコラトリーも名乗っているだけあって、チョコレートの種類がすごいの!
チョコも買ってみたかったなー。
帰りもたっぷり1時間。えっちらおっちら帰ってきました。
まずはキャンソネーズのケーキから。
フランボワジェ。
ラズベリーはやさしい甘さ。スポンジはナッティー。重くなりすぎず食べやすいです。フランス菓子のフランボワジェは重くて食べにくい、という人も好きになれる味だと思います。
「いちごのミルフィーユ」は、ショーケースに札だけあったのでお店の奥から出してきてもらったもの。
大きく傾いています!
そして、先日買ったカカオエット・パリのミルフィーユ同様、パイが横倒しになっているスタイル。
ザクッと切ってみると、中にもスライスしたいちごが。
パイはサクサクでなかなか美味しい。カスタードは、見た通りとろっとゆるめ。
軽やかでいいですね。スッと食べられる。
モンブラン。
これは、台がフィナンシェですね。台がフィナンシェなのは「ベルノート」のモンブランがそうでした。
フィナンシェの台はふんわり。もうちょっとみっちり目が詰まってるのが好みだけど、バターの香りはいいですね。
マロンペーストはかなりかためで、栗餡のよう。
中にも栗が。
ラ・バロンティーヌというケーキ。
かわいいケーキですねー。
断面。
このラ・バロンティーヌ、解説にはラズベリー・ライチ・カシス・いちごのケーキだそうです。なので食べながら味を探ってみましたが、ライチは、微妙ーにわかった気がする。全部合わさるとブラックベリーのような味わいになっていました。
最後、シュークリーム。
これ、びっくりするほど大きい!
コージーコーナーのジャンボシュークリームの1.5倍ぐらいありそう。
カスタードは底から注入するのではなく、上部をカットして詰める方式。
シュー皮はさく、ふわ、とした小気味良い歯ごたえ。これは直前にクリーム詰めてるから湿気てないので得られる食感ですね。
そして、カスタードがぽってりと濃厚で、すごく美味しい!
大きさの割には、パクパクと食べられました。
キャンソネーズのケーキ、いっぱい買ったつもりだったんだけど、あっという間に食べ終わった。
全体にとても食べやすくて軽やかな味わい。
でも、クオリティーはけっこう高い。
いわゆる「ファミリー向け」のケーキは、味が単調で食べてると飽きるのですが、ここのケーキはベースがしっかりしているので、美味しく食べ進めることができる。
いいじゃないですか!
しばらく休んでから、今度はお待ちかね「ラ・フィーユ」のケーキ行きます。
いっぱい買ったからねー。
まず最初に、フロマージュブラン。
可愛い!真紅のドームケーキ。ちょっとシャンドワゾーのスーヴニールを彷彿とさせますが、これフロマージュのケーキとは思えない。
でも、切ってみると・・・
これがですね、食べてみたら鮮烈!目が覚める美味しさなんです!
確かにチーズのケーキですこれ。チーズのムースがほんのりと乳臭くて、ほんのり酸っぱくて、それに重なるラズベリーの強い酸味!酸味のデュエットです。
そして、シロップをうったスポンジが甘さをプラス。
食べるとパアッと目の前が開けるような気持ちになる。
なんて素晴らしいんだ・・・
もうこのケーキだけで店のすごさわかっちゃいましたよ。
次に、こちらでも買ったミルフィーユ、「ミルフィーユ・オ・フレーズ」。
見ていただきたいのがトップに絞られた生クリームの波紋のような美しさ。
そして、このミルフィーユも、パイ横倒し型です。
切ってみました。
こちらも中にスライスしたいちごがたっぷり。
こちらのミルフィーユは、パイがとても独特で、シュワっと溶けるような口当たり。おどろくほど軽い。
カスタードはたっぷりで、ぽってりとした濃厚なもの。
それにフレッシュのいちごがたっぷりで、全体のバランスが素晴らしいです。
ここのところいちごが載ったミルフィーユいっぱい食べたけど、ベストに近いかも。この消え入るようなパイの儚さは驚きです。
そして、サイドにスライスアーモンドが貼ってあって、それも食感にプラスされている。
これは美味しいわー
ブランサタンという、ちょっと悪魔的なのかな?なケーキ。
これも見かけと中身がイメージ違うケーキですね。
切ってみると分かるのですが、
上にはベリーが載ってるけど、中に入ってるのは洋梨。
それとホワイトチョコのムース、キャラメルのムース。
洋梨とキャラメルは最強の組み合わせですからね。間違いなく美味しい。
洋梨はあまり甘くしていなくて、全体的には大人な味わいです。
グリオッティーヌ。大好きなチェリーのケーキ。
チョコレートはマイルドな味わいになっていました。チェリーはいっぱい入っていて、酸味とさわやかさをプラス。
でもトップに載ってるチェリーはひと粒だけキルシュがガシッと効いていて、締めるとこ締めてる。
このケーキもレベル高いなー。
まだいきます。キャフェノワール。
これは名前の通り、コーヒーとチョコレートのケーキ。
コーヒーとチョコのケーキというとオペラとかティラミスとか思い浮かべますが、このケーキはどちらとも大きく違ってる。
とにかくエスプレッソの苦味がすごい。完全にコーヒーが主役のケーキです。
コーヒーが飲めないおこちゃまは食べられない、とてもとてもアダルティーな傑作。
いやーこれは・・・
そして、シュークリーム「シュー」です。
こちらのシュークリームは非常に小さいです。キャンソネーズとは正反対。
切ってみると・・・
たっぷりのカスタード。
シュー皮はふわっとした柔らかめ。クリームもゆるめだけど、ちょっとミルキーな風味があって、とても美味しい。
2個ぐらい食べたくなるようなシュークリームです。
・・・ということで、一之江ケーキツアー、2店ともハイクオリティーなケーキで大満足。
でもキャンソネーズもラ・フィーユも、あんまりブログなんかで紹介されているの見たことない。
一之江は近くはないけど、行く価値あり、ですよ。隠れたスイーツスポットだと思います。