会社が東日本橋にあるので、浅草橋駅から歩いて通ってるのですが、
だいたい隔週の火曜日の朝、駅の出口の階段を降りたところに、印半纏を着た
おやじが立っていて、通行人に
「いってらっしゃい!頑張って!ガッツ!ガッツ!頑張って!」
と声をかけては、人々に1日の活力を与えてくれています。
非 常 に う ざ い ん で す け ど 。
どうやら近所の居酒屋のおやじらしいのですが、会社に向かう疲れた
サラリーマンを自分の威勢のいい掛け声で励ましてあげようという
発想自体が、なんというか、ナルシスト的な嫌味にしか見えない。
見ず知らずのお前に励まされる筋合いなんてないんだよ!と
朝からひどく不愉快な気持ちにさせられます。
それでいて本人は善行を積んでいるつもりだから、手に負えない・・。
こういう、感性の鈍感な、主観でしか物事を見れない手合いは、
よくいますね。
嫌がる部下を引き連れて飲み屋で愚にもつかない持論を延々と語る上司とか、
「私だけはあなたの味方よ」と近づいてきて、他人の心の傷に塩を塗るような
真似しか出来ない人とか、
批判ばかりで自分の意見は無くても論客を気取る人間とか・・・
元気になったり、感動したり、嬉しくなったり、そういう感情は、自分の中から
湧きあがってくるもので、決して他人から押し付けられるものではないのに、
無神経な人間は、それに気がつかないのですね。
特に日本人は、比較的「押し付けられた」感動や笑いを素直に受容して
しまう傾向があるような気がします。
それの最たるものがこれやこれ。
こうした、押し付けられた感情を素直に受容してしまうと言うのは、
全体主義的な要素が強い集団ほど、そうした傾向が強いような気がします。
北朝鮮のニュースキャスターがやたら演劇口調なのも、
カルト宗教がやたらと心温まるエピソードを引き合いに出すのも、
戦争中、やたら大仰な曲が流行るのも、
すべて根幹は同じなのではないか、なんて思います。
かといって、反対に、かたくなに天邪鬼的な、斜に構えた態度なのも
問題だとは思いますが。バランスが難しいですよね。