Nyao's Funtime!!

nyao(♂)の不可逆な日々を、チェスの騎士のように不規則にたどたどしく綴っていこうと思っています。

拙著「ケーキツアー入門」好評発売中!

ケーキツアー入門: おいしいケーキ食べ歩きのススメ

Kindle版
¥1,728から
(2018/4/27 00:00時点)


おしごと依頼等はnyaofunhouse★gmail.com(★→@)まで


アマイタマシイKindle

甘魂者の聖典!「アマイタマシイ」Kindle版好評発売中!!詳細は画像をクリック!
紙媒体でも復刊ドットコムから発売決定!
→復刊ドットコムのページ

長見良の魔法世界

Nyao's Funtime!!は漫画「ファンタジウム」と
長見良の魔法世界を応援します!
「ファンタジウム・パーフェクトエディション」電子書籍で配信開始!

ファンタジウム(1)【Kindle版】

おこもり中でも美味しいケーキ食べたい人は・・紹介記事書きました。


今年の秋のジュンウジタ@マパテは茶色いケーキばっかり!

うー・・・
調子が下降気味です。
ここ数年、秋になると必ずと言っていいほどどっかしら調子が悪くなって。
今年はならないといいんだけど・・と思っていたのですが、なんかヤバい雰囲気。
どうやら、気温が20度を切るとダメみたい。
なんとか一過性で治まってほしいんだけど・・


そんな中ですが、今週の新宿伊勢丹マ・パティスリーはジュンウジタの登場。
ジュンウジタ@マパテ、ここ数年は春秋2回の登場が続いていますね。
今年も、4月に一度出店していましたが、半年ぶりの出店。
ここのところかなり渋い作りのケーキに舵を切っているジュンウジタですが、秋のケーキはどんなかなー?と楽しみに行ってきました。


そしたら、なんかもう、ショーケースの中は茶色いケーキばっかり!
すごいなー


茶色いケーキもグラデーションがあって、薄いベージュ色のケーキから、黒に近い色のケーキまで、様々に取り揃えていました。
そして、カラフルなケーキはほとんど置いてなくて。ピスタチオの緑?ぐらい?
いやー、秋とはいえ、渋い・・渋すぎる。
そんな中から、季節を感じさせるケーキを中心に購入してきました。
恒例の小さな焼き菓子やタブレットチョコもありましたが、今回はスルーで。


ジュンウジタの秋のケーキ、まず最初は、今回の催事限定、「チャイ」です。
f:id:nyaofunhouse:20181018115706j:plain
断面はこちら。
f:id:nyaofunhouse:20181018115953j:plain
このケーキは、名前の通りチャイティーをケーキに仕立てたもの。
下はチョコのガナッシュ、上がチャイのクレムー。トップにシャンティを絞って、最後にシナモンを。
どんな味なのかなーと思って食べてみたのですが、
おおー!!
ジュンウジタらしい、ねとーっとしたチャイの鈍重なクレムー。チョコガナッシュもほぼ同じぐらいのねっとりした重さ。すっごく重いです。
上のシャンティでやや軽さも出していますが、全体としては濃厚に煮出したチャイの味とねっとりまったりとした食感の、激重なケーキです。
トップのシナモンも効いていて、重いけど飽きることなく食べられます。


次に、これは以前も食べたことのある栗。やっぱり秋は食べておきたいね、ということで、タルトマロンカシス。
f:id:nyaofunhouse:20181018120728j:plain
こちらの断面。
f:id:nyaofunhouse:20181018121014j:plain
こちらの構成は、断面から見るとカシス>マロン>タルト、の順に見えますが、食べてみると、タルト>カシス>マロンの順。つまりタルトがすごく美味しい。そしてカシスのムースリーヌは、さっぱりとした酸味よりも、カシス独特の濃厚なベリーの味わいを優先した、食感も含めて重い作り。そこに軽めのマロンクリームが加わる、という展開。マロンクリームはお酒は使ってないっぽいので、そこまで重くはないですが、カシスとタルトが重い。なので、これも全体として重い重いケーキになっています。


次は、サバランです。
f:id:nyaofunhouse:20181018121523j:plain
ナイフで切ってみました。
f:id:nyaofunhouse:20181018121743j:plain
このサバラン、ババ生地を全粒粉で作っているとのことで、そのためか気泡は入ってるんだけどみしっとした食感、ざらっとした舌触りで、かなり独特。
そのババ生地に染み込ませたシロップは、甘さ控えめでかつラム酒がガッツリ。火を吹きそうなぐらい。
一応これもシャンティで軽さをとってますが、いかんせん生地とシロップがお酒を嗜む大人しか食べられない、極濃重厚な味わいで。
自分的にはすごくいい!やっぱりサバランはお酒効いてないと・・。


そして、ミルフィーユもありました。秋のミルフィーユ、「ミルフォイユノルマンディ」です。
f:id:nyaofunhouse:20181018123448j:plain
「ノルマンディ」と名前のつくケーキはりんごを使っている場合が多いのですが、このミルフィーユもご多分に漏れず、下の段にタルトタタンのようなりんごのコンフィチュールを挟み込み、仕上げにカルバドスをふって作ったとのこと。
そりゃあ期待しちゃいますよね!
ということで食べてみたのですが、
パイ生地が、サックサクですな!
この固いパイ生地、口の中切りそうなぐらい。軽快です。
そして、下のりんごは、甘く煮詰めてあるけど、酸味もある程度残した作りで、さっぱりとしたりんごを感じさせる美味しさ。
最後にカルバドスの渋みがあって、非常に美味しい。思った以上にりんごを感じさせるミルフィーユですね。
素晴らしいです。


そして、カフェノワ。
f:id:nyaofunhouse:20181018125551j:plain
くるみを使ったケーキはこのカフェノワとロールケーキの2種類があったのですが、悩んでこちらをチョイス。
このケーキは、くるみを練り込んだコーヒーの生地に、くるみのバタークリームの構成。表面のキャラメリゼの飴をパリンと割って食べると、食感が、くるみたっぷり入り過ぎぐらいでもそもそです。バタークリームもまったりと重くて、見かけの地味さも含めて、非常になんというか、華のないケーキです。
だけど、これが美味しいんだなー。くるみの香ばしさや、キャラメリゼのほろ苦さ、バタークリームの風味・・まさに秋!という感じですね。この渋さは、最近のジュンウジタのケーキの作りを象徴しているかのよう。


最後に、ガトーベレを。
f:id:nyaofunhouse:20181018134716j:plain
ガトーベレは、メゾンダーニでも出していますよね。バスク地方のケーキ。
断面はこんな。
f:id:nyaofunhouse:20181018134957j:plain
これはもう、チョコまみれのケーキ。
春のマパテ出店時にも買いましたが、秋のほうがより美味しく食べられる気がしてまた買いました。
やっぱりチョコ使いが絶妙ですねー。酸味、甘み、苦さ、バランスが素晴らしい。


ということで、ジュンウジタの秋のケーキ、色々食べました。
ほんとにもう、秋ということもあり、茶色くて渋くて重くて濃厚なケーキしかない!ぐらいの勢い。
ジュンウジタの重さは、クラシカルな、例えばオーボンヴュータンの重さともちょっと違うんですよね。
クラシックに根ざしているのは間違いないんだけど、重くてなおかつ個性的。
ジュンウジタとわかるケーキなんですよね。
そのあたりすごいなーと。

来年の春もまた来るでしょうが、お店、やっぱり行っておきたいなー・・・と毎回思ってるんですけどね。