スイーツの街自由が丘。ケーキ屋さんやおしゃれカフェが数限りなくありますが、自分にとってはやっぱりパリセヴェイユですね。オリジンーヌカカオもはずせませんが。
ですが、その中を割って入ってきたのがここのところメキメキと知名度を上げているケーキ屋さん「エムコイデ」。2011年オープンの新鋭です。
しかもこのエムコイデさん、パリセヴェの目と鼻の先にあるとのこと。すわ自由が丘ケーキ戦争勃発か?大丈夫なのか?とも思いつつ、是非一度チェックしておかねば・・・と思っていたのですがなかなかチャンスがなくて。
ようやく今日、意を決して久しぶりに降り立ちました自由が丘。
パリセヴェとエムコイデの位置関係。
ほんとすぐそばっぽい。
まずは駅に近いパリセヴェから。
10時開店と同時にin。
ほんとは、イートインで優雅に食べたいところなのですが、予算の都合でテイクアウトに。しかも選んだのは3つのみ。
パリセヴェはチョコレート系のケーキが多いのですが、3つのうち1個チョコで、あとはヴェリーヌとかも購入。
買ったらすぐに移動。踏切をわたって、線路沿いの細い道を数分。
エムコイデ、予想以上に小さい店で、一瞬通りすぎてしまいましたよ。
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線路との位置関係はこんな。
ほんとに線路キワキワにあるお店です。
エムコイデに来たら絶対買おうと思っていたのが「ジャンドゥーヤ」。
杉本亜未先生もおすすめしていたので、まずはそれだなと思っていて。
店内に入りました。ショーケースに並ぶケーキは10種類程度。
でも、ネームプレートだけでケーキがない箇所もあって。
ジャンドゥーヤも、プレートはあるけどケーキ並んでない!
「あの〜ジャンドゥーヤなんですが・・・」
とたずねると、出来上がり12時過ぎだそう。
うわお!
今10時20分。手にはパリセヴェのケーキの箱。
うーーーーーーーん・・・・
断腸の思いで、今回はジャンドゥーヤ諦めることに。
ショーケースに並んでいる中から4つを選択。
2店のケーキ箱を持って、自由が丘から帰ってきました。
大井町線→目黒線→南北線だと、乗り換えがとても楽なので、なんとかケーキ箱2つ持って帰ってこれました。
家に帰ってきました!
ケーキ箱2つ並ぶと、なんか嬉しさも倍増ですね。
紅茶を淹れて、まずはエムコイデのケーキから。
サンマルク。古典的ケーキですね。
表面がキャラメリゼしてある。
わぁいキャラメリゼ!あかりキャラメリゼ大好き!
・・・でも、このキャラメリゼ、ちょっと固い。下のムースが柔らかいので、食べるのちょっと大変でした。
味は・・・うん、キャラメリゼほろ苦で、チョコムースもほろ苦で、なかなか。
「本日のケーキ(ガトージュール)」。正式名称はなんなんだろう。
キャラメルクリームをナッツ入りのスポンジで覆ったケーキ。
中にプラリネのヌガー的なものが入っています。
うん、キャラメルクリーム、コクがあって美味しい。
ポム・オ・フロマージュ。
フロマージュ=チーズのケーキなのですが、それほどチーズっぽさはなし。ヨーグルトに近いあっさりとした酸味。甘く煮たリンゴがアクセントになっていて美味しい。
モンブラン。
正統派モンブランですね。大きさもやや小ぶり。
断面。
台はタルト。中心に入ってるのは、なんだろう?マロンペースト?
見かけ同様、味も正統派。驚きはないけれど、美味しいです。
エムコイデ、今回ショーケースに並んでいたケーキや食べてみたケーキの印象は、良くも悪くもオーソドックス。地味だけど、丁寧に仕事をしてある。高級パティスリーが並ぶ中で、クオリティの高い「街のケーキ屋」として頑張っているように思えました。
あーでもジャンドゥーヤ食べたらまた印象変わるのかなぁ〜〜・・・
エムコイデのケーキ4つ食べて、一息ついて次はパリセヴェイユのケーキを。
まずは、「ボザール」というケーキ。
これ、レーズンのケーキなんだそうです。
わぁいレーズン!あかりレーズン大好き!
でも、レーズンって、味のアクセントにはよく使われるけど、主役にはあまりならないですよね。どんな味なんだろ。
細長いケーキをナイフでザクザク切りながら食べてみました。
断面。
パクリっ!
!!!!
なんだこれ!
めちゃめちゃ美味しいんですけど!
シャンドワゾーのミゼラブルがマルセイバターサンドを100倍美味しくしたケーキとするならば、このボザール、「ラミー」を100倍美味しくしたケーキ!
ラム酒がすごく効いていて、チョコレートは濃厚で、表面のレーズンサブレがまた美味しくて・・・
いやあ〜やっぱりパリセヴェ、すごいわ。
次に、タルトイザベラ。
コーヒーとヘーゼルナッツのタルト。
断面図。
これ、一口目食べた時、あれ?あんま味しない?と思ったのですが、
ボザール食べたばっかりで口の中が甘々になってたからでした。
紅茶飲んで口の中リセットして食べてみたら、ちゃんと美味しかった。
でも、パリセヴェイユにしては甘さは控えめ系。表面の焼きメレンゲと一緒に食べるとちょうどいい具合になる。
コーヒー系のケーキって、難しいというかあまり美味しいと思えるものが少ないのですが、これはなかなか。でももっと美味しくてもいいと思うぞ、とハードルをあげてみる。
最後、ヴェリーヌ。サバラン・ヴァン・ルージュ。
実はこれ、10時ちょうどに店内に入った段階ではショーケースに並んでなかったのです。
でも、ネームプレートに書いてあった「オレンジ+赤ワイン漬けサバラン+シナモン風味のヨーグルト」という組み合わせに心躍らされて、どんなケーキかわからないけどとにかく買いますということで厨房から出してもらったらグラス入りだったという。
スプーンですくって食べてみます・・・
んんんん!!
これも激うま!
激うまなんだけど・・・味の構成が複雑すぎてどう美味しいんだか言葉にできん!
とりあえず、赤ワインけっこう効いてます。サバランびしゃびしゃでいい感じ。それに生のオレンジがあわさってサングリアっぽい。というのがひとつ。
それから、シナモン!シナモンの香りがすごい。そして表面のナッツ。これ飾りだけじゃなくてかなり重要ポイント。というのがもうひとつ。
このサングリア&ナッツスパイスが絶妙に重なりあって、なんというか・・・印象派?的な調和をみせてる。
うーん、さすがというかなんというか。
パリセヴェイユのケーキ、ちょっと高めなんだけど、これなら致し方なし。
というわけで、自由が丘ケーキ戦争、エムコイデとパリセヴェイユ両方食べてみました。
で、食べてみてわかったのは、別に戦争してないんじゃないの?ということ。
パリセヴェイユは値段高め、味濃厚で大人向き、本格パティスリー。
エムコイデは値段リーズナブル、味オーソドックス、街のケーキ屋さん。
うまく共存共栄しているのではないかと思いました。
自由が丘からすぐそばの尾山台におけるオーボンヴュータンとラルカンシェルの関係にも似てるかも。
どちらもいい店。
あー・・でも、ジャンドゥーヤ・・・やっぱり心残り。
次回は必ず・・・!