「ターナー賞展」は、正直うーんな感じでした。ダミアン・ハーストの牛さんが見れたのは収穫だったのですが、他のアーティストの作品が微妙・・・。ティルマンスさんのも前に見た「ドイツ写真の現在展」のほうがずっと良かった。
なので、牛さんに1500円払う価値があると思う人だけ行けば良いと思ったですね。
そんなこんなんで、若干凹んだままターナー展を観終わって、出口のところでやっていた「MAM Project」という若手作家を応援する企画の展示を特に期待もせずにふらっと観てみました。
http://www.mori.art.museum/contents/mamproject/project007/index.html
「サスキア・オルドウォーバース」さんという、(これも名前覚えられない)アーティストのビデオ作品を上映してたのですが、これがビックリするほど良かった。ターナー展のへぼさを帳消しにするぐらい素晴らしかった。
虚をつかれたというか、ほんとに驚きました。
そこでは「Placebo」という作品と「Kilowatto Dynasty」というのの2つの作品が上映されていたのですが、どちらも良かったですねぇ。
両方とも、なんとも表現できない映像をバックに、なんとも言いようのないモノローグが淡々と語られる、という作品で、観ているとなんとも言葉にしにくい気持ちがわきあがってくるのです(全く説明になってない・・・)。
乱暴に説明すると、「Placebo」は
「溶けていく病室の中で、植物状態の女性が微かな意識の中で語る恋愛物語」
「Kilowatto Dynasty」は
「水底を思わせる映像を背景に、2016年に生まれることになる胎児が、ダムに沈んだ底から放送されるTVショッピングの司会者の母と、ダム建設反対派の父の馴れ初めを語る物語」
うーん・・・文章が下手で魅力が伝わってない。
とても明確にその特質を言い当ててる記事があったので引用。
無機質だけれどもどこか柔らかい造形の映像とともに、ナレーションで語られる近未来の「入り組んだ物語」。悲劇的な結末に至る、静かな狂気が進行していくさまを描いた、レトロなSF作品を観ているような気分になりますが。
映像がないか探してみたのですが、YouTubeにごくごく短い紹介ビデオがありました。だけど、この動画、1作品あたり10秒ぐらいしか紹介されてないので、これでは分からないと思う・・・。
「Placebo」の一部は、tank.tvの出しているDVDに収録されているようです。
http://tank.tv/content.html
Fresh Moves: New Moving Images from the UK - a DVD of Film and Video Art Presented by Tank.TV
- 作者: Laure Prouvost,Birgit Ludwig
- 出版社/メーカー: Tank Publications Ltd
- 発売日: 2007/08/20
- メディア: ペーパーバック
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それと、これも「コソの出来事」さんの情報なのですが、オオタファインアーツでもサスキア・オルドウォーバース展をやっているとのこと。
http://www.otafinearts.com/
うああ、知ってたら六本木でついでに寄れたのに〜〜!と歯噛みしたのですが、
オオタファインアーツ、引っ越したそうで。
http://homepage2.nifty.com/otafinearts/moving.htm
勝鬨かあ・・。面倒だけどできたら行きたい。5/31迄だそうです。