Comic 新現実(4) (単行本コミックス)の中で、
大塚英志氏と中塚圭骸氏の対談「おたく・新人類・ナショナリズム」というのがあって、
'80年代おたく文化とサブカル文化について語り倒してるのがすごく面白かったのですが、
自分たちより若い世代にとってはまあオヤジの戯言というかリアリティ全然ないだろうな、これ。
思わず笑ってしまったのが
(大塚)「竹熊健太郎とかがよく「YOU」の話をしていて、それは僕にはピンと来なかった。「YOU」の悪口は言うんだけど、とにかく毎回見てたみたいで。(中略)中塚さんは「YOU」は見てた?」
(中塚)「……大友克洋さんのイラストが出て、坂本節全開のテーマ曲があって、YMOの誰かが毎回のように出てるんですもん……甘い。ついでに当時は青島美幸が理想のタイプだった。そこで坂本龍一が鼻をほじりながら作ったような曲が今ウン万ですよ。(後略)」
・・・鼻ほじり・・。
それなら見ていただきましょう。
1984年6月9日放送の"YOU"100回記念90分スペシャル「気分はもう21世紀人」*1。
こちら(90min. YouTube)
司会は糸井重里。出演者は
- 坂本龍一(この回はスタジオ内にブースを作って「サウンドストリート」の収録を同時に行っていました)
- 中沢新一
- 原田知世
- なんきん
- 泉昌之
- 今関あきよし(あうっ・・)
- 鴻上尚史
- 藤田一朗
- VTR出演:戸川純・竹中直人
- P・J(レゲエシンガー)
- ブルース・オズボーン
- 日比野克彦
- 川西蘭
- 新井素子
- 邱世原
- 李泰栄
- 遠藤雅伸
- 宮路洋一
・・・まあ、「若者たちの神々」や「新人類の旗手」たち勢揃い、といったところですが、
その中で原田知世さんはどちらかというと、おたく側のミューズ、*2
新井素子さんもサブカル側というよりはおたく側だった筈で、そういう意味では
必ずしもサブカル一色でないところが意外というか、面白い。
新井素子さんをやりこめる中沢新一さん、とか、あまり見られない光景で
なんというか、感慨深いものが。