行く前の予想としては、前に書いたこんなかんじ。
で、見てきた感想は、
・・・やっぱり異種格闘技は無理があります。あまりにもバラバラすぎ。
あと、これを見て今の日本のアートシーンやカルチャーシーンを
分かった気になりたい人はいいかもしれないけど、ほんとに浅い理解ですよ、それ。
・・・と前置きした上で、心にひっかかった展示をランダムに。
- みかんぐみ:前の「ハピネス展」の残骸で作った掘っ建て小屋。しょっぱなからカウンターパンチかましてくれます。
- minaさん:可愛いけど、座れない椅子には用はない。新宿&名古屋のアクタスでは実際に座れるので、そちらへ行くべき。
- 小谷元彦:ビデオ作品。キモ可愛い世界は健在。
- 深沢直人:前に書いた±0シリーズの現物。これも美術館で触ることもできずに鑑賞するだけなんてナンセンス。
- やなぎみわ:My Grandmothersシリーズの大画面作品。このシリーズはどれも素晴らしい。女性から見たフェミニズム作品としては自分は一番好き。
- 生西康典+掛川康典:高層ビルから見下ろす夜景に浮かび上がるキレた映像。この空間でしか味わえないトリップ感にひたれていいですねぇ。
- 深澤直人:うっかり見落としがちな場所にポツンと展示されてます。ただ、その場所でなければ成立しないネタなので。おもろい。
- 田中功起:人間が一切出てこないのに、身体への激しい暴力性がすさまじい映像作品。
- ヤノベケンジ:彼の作品には「核時代の人間」という重いテーマを独特のユーモアで見せるものが多いのですが、今回の「森の映画館」にはまいった。自分はこの作品に「オーディエンス賞」の投票をしました。
- 八谷和彦:id:hachiyaで書かれているOPEN SKYプロジェクト。「メーヴェ」の実物を始めて見ました。ナウシカ世代としては、これを女の子が操縦して空を飛ぶ、と聞いただけで感涙です。
- 中西夏之:前にも書いたようにもう大御所だけに、ここにある必然性がどうも理解できないのですが、作品としての完成度はやはりダントツ。
- 会田誠:いつも通り。ただ、「いつもより余計に」でかい。
で、優勝は・・・・
草間彌生さん。
「クサマトリックス」、馬鹿にしてたけどすごかった。
完全に「アート仕立ての遊園地」に徹していたのが、森美術館の
環境には完璧にマッチしてた。
「アーテリジェント」なんて歯の浮くようなこと言ってないで、むしろ
アート風味のエンターテイメントに徹した方がこの美術館には
お似合いでしょう。(もちろん、いい意味で、ですよ。)