でも、実際に「地獄甲子園」を見に行く人は少数だろうな〜という気がします。
日本人は、一部の熱狂的なマニア以外は、ギャグを嫌うから・・・。
外国のコメディー映画が入ってくる時も、必ず「笑えるだけじゃなくホロリと
させられる・・云々」という紹介のされ方だし。
「笑えるだけ」のどこが悪いんじゃ!
とはいっても、このエクスキューズも分かることは分かるんです。
「笑い」というのは、価値観の破壊から生み出されるものであり、社会秩序や、
理性を無効にする行為であり、・・つまり、非常にアナーキー(反体制行動)
なのだと思います。
日本のお笑いでも、昔ならドリフターズやダウンタウン、最近ならクレヨン
しんちゃん・・・
これって、PTAが毎年発表する「子供に見せたくないTV番組」そのものなわけで、
母親達は本能的に「笑い」の中にある有害性を嗅ぎ取ってるのでしょう。
「笑えるだけじゃなく・・」という文言は、言い換えれば、「この映画は無害ですよ〜」
という安全表示なのですね。
イギリスなんかはさすがパンク発祥の地だけあって、ギャグもかなりレッドゾーンまで
突っ走ったものがあり、モンティ・パイソンなんかがその最たるものですし、
アメリカでも、シンプソンズやサウスパークなど、かなりドギツイギャグに対しても
懐ふかいところを見せていますが、日本は「破壊的な笑い」については、かなり狭量ですよね。
そのあたりが例の「笑いだけでなく・・」に繋がるのではないかと。
一方で、下品で有害な笑いではなく、「上質で上品な笑いを!」と主張する人たちも
きっといることでしょう。そういう人たちの認めるお笑いって、何でしょう?
(この項続く)
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