Nyao's Funtime!!

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長見良の魔法世界

Nyao's Funtime!!は漫画「ファンタジウム」と
長見良の魔法世界を応援します!
「ファンタジウム・パーフェクトエディション」電子書籍で配信開始!

ファンタジウム(1)【Kindle版】

おこもり中でも美味しいケーキ食べたい人は・・紹介記事書きました。


ファンタジウム新章「メカニック」第6話!

昨日ですね、6月26日のDモーニングでファンタジウムの最新話が掲載されていました。
今回もカラー扉。

これは「レザボア・ドッグス」のオマージュだということなのですが、自分はレザボア・ドッグス未見なので、そのあたりわからなくて残念。


さて、本編では、拉致られた五十嵐救出作戦、まんまと大成功。
これでさすがの五十嵐も良くんに対するわだかまりがなくなった様子。
時間はかかったけど、ようやくの関係改善です。

まあ、こういう好悪って、ほんのボタンの掛け違いからどんどんひどくなっていったりしますからね。
話してみると良い奴だった、というのはあること。
でも、この和解も、元はといえば拉致られた五十嵐を良くんが危険を顧みず救出に向かったからこそ。
気持ちは伝わるんですね。


ということで、良くんをボコってから不登校だった五十嵐くん、久々の登校です。
でも、復帰した五十嵐くんを取り巻く空気は重く・・・
そこで、良くん、また一肌脱ぎます。
みかんを使ったマジックを披露するのです。

良くん、教室でペンスピニングはやってましたが、手品を行なったのは初めてなんじゃないかな?
この良くんのサービス精神で教室の空気も一気に軟化します。
よかったね、五十嵐くん!


だけど、こうした五十嵐くんの復帰や良くんの人気者ぶりが気に入らない一派もいるみたい。

あーやですね、嫉妬。
このメガネ君、次号以降からんでくるんだろうか?
良くんに平穏な日常はやってこないのかねー?
どうなる次号。


あ、ちなみに、ファンタジウム、毎月最終木曜日掲載ですが、それに合わせて毎月カレンダー壁紙が無料ダウンロードできるようになっているんですよね。
今月はなんと、ファンタジウムを代表する人気ゆるキャラソシオと、人気急上昇の「ときたま」が共演ですし。
ときたま、可愛いですし!
是非ダウンロードしてみてくださいまし!

ファンタジウム新章「メカニック」第5話!

さあ、ファンタジウムの新章も第5話。いよいよ佳境に入ってきました。
今号も扉絵カラーです!

嬉しいけど、描くほうは大変だよねー毎号カラーつきって。このカラーページが単行本でもうまく処理して少しでも見られるともっと嬉しいんだけどなー・・


さて、前回からの続き・・・
元・良くんをいじめてた五十嵐くんを救出するために、非合法カジノの賭場に単身乗り込んで、場を荒らすべく、凄腕と思われる大人相手にポーカーをする良くん。
・・・なんだけど、この程度の修羅場、良くんにとっては眠たいぐらいのもので、暇つぶしにチップで遊んだりしてます。

カッチョイー!!


で、カジノ側は最初いかさまトランプを使って場をモニターして操作しようとしてたけど、そんな企みはあっさりと見破られて、あとはもう良くんの一人舞台。
このカジノの黒幕「ドクター」はこう口を開きます。

ここで、新章のタイトルがでてきましたね。「メカニック=いかさま師」。それは良くんのことでした!


そして、ポーカーでボロ勝ちしてた良くん、首尾よく五十嵐くんを引き出すことに成功。あとはもう、ずらかるだけ。
だけど、メンツつぶされたお店側も黙ってません。
「あのガキ、ぶっ殺してやる!」とばかりに追いかけてきます。
さあ、どうする?良くん!?
・・・こうするみたいです。

このセリフ、もうしびれる!
こんな中学生、惚れるしかないだろうがー!!
というところで続きは来月。
うわーーーーーー!!!!
ここで終わりとか!!


ファンタジウムは毎号ヒキがすごくて、次の号が出てくるまでドキドキなのですが、今回はとくにひどい。この状態でおあずけとか、もう拷問に等しい!
来月末、6/26が待ち遠しすぎます!

ファンタジウム新章「メカニック」第4話!

Dモーニングで連載再開の「ファンタジウム」。
3話が載ってから1ヶ月半。
長かったーーー!!
でも、ついに、月イチ連載スタートです!
今日4月24日から、毎月最終週に掲載されます。


ファンタジウム新章「メカニック」第4話。
新宿で拉致されたっぽい五十嵐君を追いかけて、良くんら3人が決死の突入作戦。
扉絵もその様子が。

でも、この扉絵だと、アオリにあるように、どっちが悪人かわかったもんじゃない。
まあそれがまた可愛いのですが。


五十嵐君が拉致られたのは、どうやら古いマンションの中のよう。
おんぼろマンション、でも入口にはがっちりセキュリティーが。
ますますアヤシイ。
でも、良くんにはこんなのは慣れたもの。
あっという間に抜け道を見つけてしまいます。

あれですね、長いこと触れられてなかったですが、ファンタジウム第1話に描かれていたように、良くんはこうした裏社会には精通しているんですよねー。
その設定が久々に登場した感じ。
マンションの中を捜索していると、やはりというか、中にアングラのカジノが。
どうやら五十嵐君はこのアングラカジノのカモとして連れて来られたっぽい。


そこで良くん、すぐに五十嵐救出に向かうのではなく、まずは場を荒らすことを考えたみたいで、麻雀(もちろん違法の)で遊んでいこうという。
そして、さっそく得意の手技が炸裂。

国士無双じゃないですかーーー!!
すごい!
カードゲームは得意なのはわかってたけど、麻雀もイカサマできるとは。
まあ確かに麻雀も「積み込み」とか、いろいろイカサマ技ありますからねー。


こうした良くんの活躍?はすぐにお店に知られるところとなり、お店側もだまっちゃいません。
「例のあのお方たちを呼んでこい!」

と、ここで新章のタイトル「メカニック」の意味が判明してきます。
良くんvs.その業界のプロのイカサマポーカー対決が始まるようです!
どうなる良くん!そして五十嵐君のことも思い出してあげて!
・・・と、続きは来月。


うわーん!ここで1ヶ月待ちとか!つらすぎる!
どうなるどうなる・・・
まあ良くんがあっさり負けるとは思えないけれど、今回は相手もプロ。
壮絶な叩き合いが始まる予感。
続きが待ち遠しすぎます!

ファンタジウム新章「メカニック」第3話!

今週の「週刊Dモーニング」は1日早くて、水曜日配信ですよー!
もう配信されてますよー!
早くダウンロードして読みましょう!


ファンタジウムもちゃんと載ってます。
3週連続掲載の3話目。
今週もカラー扉絵が美しいです!

アオリもブルーのグラデーションで凝ってる!
ついに良くんの飛翔が始まりそうな予感・・・!


前回、障害を持つ高校生の受け入れをしている高校へ行って面談をした良くん。
学園長先生との会話を読んで、あーこりゃダメだな〜と思ったら、やっぱり予想通り良くんそこに行く気ゼロになったみたいです。
こんなことを言う始末。

しかし、北條さん言うように、ケーキ食べながらだとカッコいいこと言っても可愛くしか見えない。まあ良くんは元から可愛いですけどね!


で、じゃあ高校生活どうするのか?については、良くん基本的にマジックを思い切りできるような環境であればいい、という考えだけど、具体的にはまだ思いついていないみたい。
なんとかいい環境に進んでくれればいいんだけど、どういう選択をするのか、ちょっとハラハラです。


そんな時に、良くんのこといじめてた五十嵐が新宿で拉致られたらしい、との情報。
ふん、あんな奴ほっとけーと思うけど、良くん、アジトに乗り込むみたいです。
良くんならそんじょそこらの不良程度だったら問題なく片付けられそうだけど、これもかなりハラハラ。
どうなるどうなる?というところで今週はおしまい。
うわー!ヒキが強烈だー!


なんか、3話あっという間だった。物語はまだ大きくは動いていない状態。
そして、最終ページの次に特報!が!

ファンタジウム連載継続大決定!
やったー!というかここで終わることはありえん!
Dモーニングで月イチ連載だそうです。
次回の掲載は4月24日。
1ヶ月以上先だ。
あわーーーー!これだけ強いヒキで1ヶ月待つのはつらいぞー!!
メカニック1話冒頭の19歳良くんとのミッシングリンクはどう繋がるのか、ワクワクが止まりません!

ファンタジウム新章「メカニック」第2話!

週刊Dモーニングで先週から連載が再開されたファンタジウム、「読者が選ぶ今号期待度No.3」だそうです!

ちなみに1位がGIANT KILLING、2位がグラゼニ。そして3位がファンタジウム。
モーニングの看板漫画にピッタリ肉薄したこの結果、やっぱりファンタジウムの再開を待ってた人がこれだけいて、アンケ良かったということですよね。すんごく嬉しい。
そして、杉本先生のツイートで

ということで、3号連続掲載の後も続くことが確定。
ホッとしました。一安心。いや安心できない!アンケ書かないとね。


ファンタジウムは今回もセンターカラー。
すごく可愛いんだよ!

ストーリー上何度も出てくるバイスクルのトランプ柄をバックに、フェルトみたいなテクスチャの良くんとソシオ。
Web連載のいいところは、いくらでもカラーにできるところ。作者の先生は大変だと思いますが・・・
昔の漫画誌は4色カラーは巻頭の1作品だけで、あとは2色カラーというのがあったんですよ。最近の人は知らないかもね2色カラー。


それで、ファンタジウムの今週のストーリーは、良くんが通おうとしている高校へ行っての面談の話。
そこでは様々な障害を持つ高校生が、そうした障害に負けることなく、才能を開花させていることが紹介されます。パラリンピックで優勝したり、コンテストで優秀な成績をおさめたり。
良くんももちろん大歓迎ですよ!と先生は言います。
普通だったら渡りに船。願ったり叶ったりの素晴らしい話。
だけど、良くんはじっと考えてしまうのです。
良くんは自分のこれまでの体験から培ってきた「直感」と対話します。
そうすると、直感はこう言うのです。

マジシャンは、人をだます存在。
それだけに、人間がどれほど簡単にだまされるのかも痛いほど知っている。
マジシャン・長見良は「疑いようのない善意」の背後にひそむものを、見抜いてしまうんですね。
決定的なのが、先生のこの言葉。

この先生の放った何気ない言葉、これまでファンタジウムを読んできた人なら、良くんが「・・・なるほど」という言葉にこめた気持ちがわかると思います。


今のこの「良かれと思って」いる善意の大人たちに囲まれて、本質を見抜いてしまった良くんはどんな答えを出すのでしょうか。
うー!気になりまくり。
中学の時には渡辺くんという友だちがいたけれど、この高校に入るということになれば、北條さんとも離れ離れで完全に孤立無援になる良くん。まあ彼はそのほうが気楽でいいやと思うかもしれませんが・・・うーでも心配だよ。

おかえり良くん!おかえり北條さん!

本日3月6日配信開始された「週刊Dモーニング」で、ついに「ファンタジウム」の新章「メカニック」が掲載されました!
もうもう、言葉に出来ないほどのうれしさです!
わー!パチパチパチ!
本当に、この日が来るのを何年も待っていました。
絶対この日が来ると信じてました。
そう思っている人、いっぱいいると思います。


「ファンタジウム」新章「メカニック」、最初のカラーページはこちらでも見ることができます。
http://morning.moae.jp/news/959

良くん!いきなりイケメン青年になってる!寝癖ヘアーじゃなくなってる!
それにロンドンとか!
うわーお!!
杉本先生のツイッターで、成長した良くんが登場することは知ってたとはいえ、やっぱりビックリしちゃいます。
で、書かれているように、話はここから戻って、連載中断時点から少しだけ時間が経った地点から物語が始まります。

紳士淑女の皆さん キタ!!!
ん?・・・だけど、ちょっと表情が冴えないようにも感じられる。
テレビの収録でスマホを使った最新のマジックなどを披露した良くんなのですが、

やっぱり、不満があるようです。
まあ、そうでしょう。良くんは、もう世界の広い舞台の存在を知ってしまっていますから。


そして、もう一つ、良くんの表情が冴えないのは、高校進学が控えているということもあるようです。
良くんが進学しようとしている、難読症にも対応した高校は、山梨にあって全寮制。
北條さんとの共同生活も終止符がうたれることに。
北條さんも気持ちは複雑だと思うのですが、良くんのことを思って、良かれと思ってお膳立てをしてくれたわけです。
でも、良くんは、こう思ってしまうのですね。

どうして大人はいつも 人と同じことをするのが正しいと思うんだろう


少子高齢化社会になった日本。にもかかわらず、学歴至上主義がなかなか無くならないですよねー。
とりあえず大学ぐらいは出ておかないと、とか、最低限高校は卒業しないと、とか。
でも、有名大学を卒業→一流企業に就職、という流れは、ほぼ崩壊しているんですけどね。その残滓にしがみついているのが現状。むしろ一匹狼で起業でもしたほうが世界が開けているかもしれない。
でも大人はまだ認識が甘くて、「人並み」が最善策だと思っているんですよねー。
このあたりは難しい問題ですね。


さて、良くんは、北條さんがお膳立てしてくれた「人並み」のレールに乗っかっていくのか?それとも別の道を探しだすのか?
次週の展開が楽しみです!


それともうひとつ、お気づきの方いらっしゃるかと思いますが、
掲載された「ファンタジウム」のアオリに「完結編」の文字が消えました!
これは、自分の他にも多くの人が抗議したからだと思っています。
Dモーニングの編集の人は、かなり話が通じるように感じました。
この調子で盛り上げていって、レギュラー連載になるように応援していきたいです!

少年が起こす小さな奇跡を描いた漫画「ファンタジウム」が起こした2つ目のキセキ


正直に告白すると、こう見えて、毎日を生きるのが、とてもとてもつらいのです。
ケーキばっか優雅に食ってて何がつらいって?と思われるかもしれませんが、
ケーキ食べ終わって残った紅茶でたくさんのお薬を飲んでたりします。
通院代、薬代は本当に家計を圧迫していて、その金額は確定申告で医療費控除が申告できるぐらい、といえばある程度想像がつくかと。


一応そこそこの大学出て、いっぱしのサラリーマンやってたのですが、ある日ドロップアウト。
あ〜れ〜と真っ逆さまですよ。
そこからは、自分の無能さ、無力さ、弱さ、醜さに毎日のように直面していて、ブラック企業でもまだ「誰かの役に立てて、その上お給料がもらえる」というのがどれほど有難いことなのかを思い知らされました。
でも、これもよくある話。
住む家がない人だってたくさんいる。自分よりももっと重度の鬱で苦しんでる人だってたくさんいる。
それはわかってる。けど。


日本では毎年数万人の人が自ら命を絶っています。死因の第3位でしたっけ?
自分もその中の一員になろうと思ったこと、何度もあります。
だって本当に毎朝つらかったから。
苦しみは簡単に相対化できるものではない。
自分のこと助けてくれた人もいっぱいいて、すごく感謝してるけど、それでももうダメだと思ったことも、何度もあって。
気がつけばそんな毎日がもう10年近く続いてます。
そうした苦しみの中、偶然出会ったのが「ファンタジウム」という漫画作品。
2008年4月のことでした。


漫画「ファンタジウム」の内容を一言で表すならば「少年が起こす小さな奇跡を描いた漫画」・・・とでも言いましょうか。ちょっと言葉足らずかな。
じゃあ二言で表すならば。「マジックに自分の全てを賭けた天才少年と、その才能に自分の人生を賭けたサラリーマンが互いに支えあって成長していく物語」・・・でどうでしょうか。


ファンタジウムの主人公、長見良。中学生。まだあどけない少年です。
一般社会を生きる人間としては無能で無力だった少年は、たった一つだけ、天才的な才能をっていました。
それが「マジック=手品」のスキルでした。
だけど、マジックの才能があったところで、日常生活に役に立つわけではない。
とても繊細な心を持った少年は、自分が直面する厳しい現実に打ちひしがれて、社会から落伍する寸前でした。
その崖っぷちで出会ったのが平凡なサラリーマン、北條。
北條は長見良のマジックの才能に惚れ込み、マジックを通じて良くんを陽の当たる場所へ連れて行こうとするのです。


長見良の最初のステージは、場末のキャバレーの舞台でした。
彼はそこで、マジックという、ほんの小さな「奇跡」を起こしてみせます。
その小さな「奇跡」は次のステージへと彼らをいざない、そこで良くんは最初よりももう少し大きな「奇跡」を起こしてみせます。するとその「奇跡」はまた次のステージへと通じていて・・・
それは、小さな水滴の1滴1滴がやがて水の流れを生み、その水の流れが次第に大きなうねりになっていくように、長見良という小さなマジシャンは奇跡を起こし続けるうちに、いつしかショービジネスの世界に足を踏み入れることになります。


だけど、良くんの繊細な心は、華やかなショービジネスとはなかなか相容れることが出来ない。
何度も傷つきながら、でも自分の存在意義であるマジックを全力で演じていきます。
そうしているうちに、ついには夢に見た世界の舞台が視野に入ってきました・・・


・・・というところで連載は中断。
長い沈黙期に入ってしまいます。


こうしてあらすじだけ読むと、トントン拍子のサクセスストーリーに思われるかもしれません。
確かにそうした面もあります。そういう読み方もできるでしょう。
だけど、その部分だけでは、この作品がこんなにも心を鷲掴みすることはない。


この作品「ファンタジウム」の主人公、長見良少年は、読み書きの能力に障害を持っていて(ディスクレシア)、日常生活においても学校生活においても、普通の中学生として生きることができないのです。
そして、人一倍繊細な心を持っているがために、自分の無力さにボロボロに傷ついていました。
それが、北條氏と二人三脚で歩いていくうちに、次第に自分のことを肯定的に捉えることができるようになっていきます。自分は自分のままで、生きていていいんだ、と。
そして、長い時間をかけて、良くんはこうつぶやきます。
「俺、生まれてきてよかった」と。


ファンタジウムという作品は、最初に書いたように、少年が起こすマジックという小さな奇跡、それが次第に大きな奇跡を生み出していく、というストーリーです。そして、この作品そのものがひとつの奇跡なのだと思います。
少なくとも自分にとってはそうでした。


正直な話、自分がこの作品を読んだ瞬間に鬱が完治してバリバリ働けるようになった・・・というような話にはなりません。
でも、優れた絵画や、優れた音楽や、優れた映画が、それ自体ひとつの奇跡と思えるほどに美しくあるのと同じぐらい、ファンタジウムという作品は、巨大ではないけれど奇跡のように美しい作品である。と断言することはできます。
その奇跡のような美しさ、長見良の瞳に宿る強い意志と息を呑むマジックのシーン*1に自分は心奪われたし、良くんの生き方から大きな影響を受けたのは事実です。



どんなに自分が無力に思えて、闇が深く感じられても、自分が大切に思っているものに対して誠実であれば、そこに光さす世界が待っている(かもしれない)という。
これが、ファンタジウムの1つ目のキセキ。


・・・そして、ファンタジウムは、あらすじの最後にも書いたように、良くんが世界に羽ばたくその瞬間から、時間が止まってしまっていました。
それでも自分は信じていました。この小休止は、必ず終わる時が来ると。
そのため、このダイアリーのトップにあるバナーもずっと掲載し続けました。
また、休載の間、有志の人たちでツイッター座談会が行われたり、ネット上で宣伝をしたり、様々な努力が行われていました。
そうした努力は、一見無益に思えるかもしれませんが、長見良が起こし続けたマジックという小さな奇跡と同じように、ファンの地道な活動という小さな奇跡が徐々に広がっていって、ついには講談社に「ファンタジウム連載再開」という、重い扉を開けさせたのです。
これが、ファンタジウムの2つ目のキセキ。


ただ、このファンタジウム連載再開については、決して楽観視できないようです。
連載再開の舞台「週刊Dモーニング」では「ファンタジウム・完結編」という紹介のされ方をしていて、編集側は短期決着を望んでいるように見えるし。
だけど、ここまできて、不本意な終わり方は絶対にさせてはいけない。
ふたたび翼を広げた長見良の羽ばたきを止めさせてはいけない。
作者の杉本亜未先生は、人気が出れば続きが描ける!とツイートしていますし。
漫画「ファンタジウム」がもたらす最後のキセキは、これから生まれることになります。
そして、この最後のキセキは、自分たち読者の協力が不可欠です。
どうか、この奇跡の物語「ファンタジウム」が最高の結末を迎えることができるよう、協力して欲しいのです。
自分はできる限りのことはしますが、自分の力だけではどうにもなりません。


まだこの作品に触れたことがなく、この駄文を読んで少しでも「ファンタジウム」という作品に興味をもった方、
1話がネット上に無料で公開されています。

まずはこの1話だけでも読んでみてください。
そしてこの話の続きを読んでみたいと思われましたら、ぜひ単行本を手にとってみてください。現在発売中の7巻までと、近日発売の8巻を。
この作品が、闇を照らす小さな光になってくれる、「ファンタジウム」はそういう力を持った漫画ですから。


それから、スマホかタブレットを持っている方は、連載再開の舞台となる「週刊Dモーニング」に加入していただければありがたいです。Dモーニング、月500円で毎週モーニングの連載作品のほとんどとオリジナルの作品が読むことが出来ます。
週刊Dモーニングはスマホ・タブレットのアプリとして配信されています。
iPhone、iPadはこちら。

Google Playストアはこちら。

良くんの新しい活躍を、3番目のキセキを一緒に見届けてくれる人が1人でも増えたら、自分はとても嬉しいのです。

ファンタジウム新章「メカニック」掲載は、3月6日の週刊Dモーニングから3号連続でスタートします。

*1:ファンタジウムにおけるマジックのシーンは、手品の手順を追っていくというよりもマジックのもたらす興奮や感動のエッセンスを抽出した描写になっていて、コマのひとつひとつが煌めくような美しさなのです