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おこもり中でも美味しいケーキ食べたい人は・・紹介記事書きました。


レザネフォールのケーキは洗練の極み!

GW中の新宿伊勢丹マ・パティスリーはレザネフォールが出店。
レザネフォールかぁ・・・どうしようかな。
今ではレザネフォール、銀座の東急プラザにお店あるし、新宿高島屋のパティシェリアにも曜日によってはケーキ販売している。
比較的簡単にレザネフォールのケーキは食べられる。
なので、あえて行くかどうか・・・
昨日ラブリコチエの美味しいケーキ食べたばかりだし・・・
うーん・・・
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買っちゃいました!
で、食べてみたのですが、結論から言うと「行って正解!」
素晴らしいケーキの数々でした。


レザネフォールのケーキ、まずは今回の目玉、春満開のケーキ「フルールプランタニエール」です!
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どうです!この可憐なケーキ!やっぱりエディブルフラワーが載ると華やかさが桁違いですよね!
切ってみます。
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このケーキは、いちごのムースとコンポートがメイン。
いちごには「マラデボワ」という品種?を使っているそう。
このいちごがすごく甘くて美味しい。
それにホワイトチョコのミルキーさが加わって、いちごミルク味。
さらにそれに焼きメレンゲが、となれば、もう幸せいっぱいでしょう!
見かけも味も、天にも昇るような美味しさ。
底にはピスタチオのスポンジで味を引き締めている。
うーん、やっぱりレザネフォール好きだわー


次に、アロマティックシトロンを。
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つややかな黄色が美しいですね。
このケーキは、名前からして、レモンの香りの良さを生かしたケーキ。
レモンの香りを、パッションやスパイス、バタークリームやメレンゲなど、様々な素材で表現。
味の構成も、食感も、とても複雑で洗練されている。
そして、驚くのは、これだけレモンを感じさせながら、全く酸っぱくないという事実。
レモンだからギューっと酸っぱいと思いきや、酸味が完全に遮断されている。
これは・・・
自分みたいな感覚では、普通に酸っぱくてもいいのでは?と思うんだけど、この、徹底的に快感を与えつつ、ギリギリのところで寸止め、という、小悪魔的なケーキの味に翻弄されます。
なんか、狐につままれたような、すごい体験をした気持ちになります。


フレシュールマント。
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断面。
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このケーキは、見ての通りミントチョコのケーキ。
ミントの清涼感はわざとらしさはないものの、ムースと葉っぱの両方でしっかり感じられるので、ミント苦手な人はちょっとダメかもですね。
でも、ミントも刺激的な部分とフレッシュな味の2種類、チョコの部分もクルスティアンだったりパールクラッカンが載っていたり、食感に工夫がしてある。
すごく洗練されたミントチョコケーキです。


さてさて、ここでモンブランですよ。
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このモンブラン、独特の形をしていますよねー。
又吉直樹「火花」の表紙みたい。
実は、自分レザネフォールのモンブランがこのスタイルになってから食べるの初めて。
どんななんだろう・・と期待しつつ切ってみます。
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食べてみましたが、おー、これはこれは。
以前のモンブランとは全くの別物ですね。
とろとろに濃厚な国産栗のマロンクリーム、たっぷりの生クリームと一粒栗を包むカスタードクリーム。
下はタルトとパートフィロ。
いやー、なんだろこれ、独自性が強すぎて、ちょっと評価に苦しむ。
すごく美味しいのは間違いない。
一般的なモンブランの定石からは大きく逸脱しているけど、ちゃんと美味しい、独自性をもちつつこのクオリティ。すごいなあという感想しか出てこない。
なにより驚嘆すべきは、もともと評価の高かったモンブランを、全く別物に作り変えたという、その気概。自信。ふつうここまでしないよ。マイナーチェンジはあっても、根本的に別ものにするのはよっぽどですよ。
うーむ、、うなる。


ここからはタルト。
レザネフォールはタルトも美味しいから、期待大ですよー
まずはクラフティーリムーザン。
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このタルトは、クラフティーにキルシュを効かせたさくらんぼを載せたタルト。
今回食べた中では唯一かな?素朴な味わい。
タルトの香りの良さ、クラフティーはカスタードの甘さ、そしてチェリーのさわやかさはステキなハーモニー。
シンプルだけど、間違いのない美味しさでした。


最後に、タルトプロヴァンスを。
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このタルト、ヤバイですね!
一見シンプルなタルトに見えて、その実手間がめちゃくちゃかかってる。
食べてまず感じるのは、あんずのキュッとした強い酸味!
そこにオレンジのさっぱりとした酸味が加わり、最後にラベンダーがふわっと香る。
このストーリー性のある美味しさ!
ラベンダーも、強すぎず弱すぎず、嫌味になっていない絶妙なバランス。
いやー、美味しいです。
これだけ工夫されたタルトだけど、これみよがしなところは全くなくて、すべて美味しさに収斂されている。
いやー、すごいすごい。


今回のレザネフォールのケーキ、どれもすごかった!
フォルムの美しさ、味の構成、細かい手間暇・・そして、古典を意識しつつそれを洗練の極みに持っていく技量。
銀座や高島屋でもこれらのケーキは食べられるのだろうけど、どうせいつでも食べられるから・・と敬遠している人こそ今回の催事のケーキ食べて欲しい。
感嘆することうけあいですよ!