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Nyao's Funtime!!

nyao(♂)の不可逆な日々を、チェスの騎士のように不規則にたどたどしく綴っていこうと思っています。

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食べログは役立たず!という人へ本当に美味しいケーキ店(首都圏)ベスト20

お菓子 雑考

■前口上
単刀直入に言います。
「食べログ」が、嫌いです。
いや、食べログ、有効活用してますよ?
店舗の地図と定休日は。
そう、客観データに徹するならば、有益だと思います、食べログ。
問題は、意味不明のランキングと愚にもつかないレビューの数々。
これまで何度だまされてきたことか・・・
レストランの評価もひどいのですが、今回はケーキに話を絞ります。
食べログのいちばんの問題点は、検索した時の並び順が、レビューの点数順になっていること。
そして、そのレビューの点数について、基準が全然ないこと。
だから、特に新しく出来た店は、一人のレビュアーが点数を極端に低くつけるとガクンと順位が下がるし、逆に高くつけるとドンとあがる。
そして、ランキングが低い店は、検索してもなかなか表示されない。
はっきり言いますが、食べログの点数は、その店がいい店かどうかと全く関係ないですよ。
実にいい加減です。
その最たる例が、毎年公表されている年間ランキングというもの。
これは、1年間のデータを集計したものとのことで、レストラン部門、ラーメン部門、ランチ部門、スイーツ部門があるのですが、このスイーツ部門、あまりにもひどすぎる。
2012年のスイーツランキングはこちらのページです。
http://tabelog.com/bestswt/2012/
東京都のランキングはこちら。
http://tabelog.com/bestswt/2012/tokyo/
これ、見ていただくと分かるのですが、「スイーツ」という大まかなくくりで順位をつけてる。
ジェラート店とたいやき屋と比べてどっちが上かとか、バカじゃないの?どんな意味があるんだ。おかしいと思わないのか。
それもそうですが、例えば東京の年間ランキング2位の「ロンシャン洋菓子店」。
これについては、心あるレビュアーがコメントを書いてます。

全く知らない洋菓子店が突如 食べログ2012ベストスイーツのトップ10にランキングされた為、驚きとともに往訪。
名物らしい、チョコパイ=2個で600円という商品を購入。
そして「またまた」落胆してしまった。この店が、目白のエーグル・ドゥースや保谷のアルカションなどと同列以上に扱われるなんてことが何故起きてしまうのだろう?
(中略)
そもそも口コミが6つしかないお店がなぜ、トップランキングに躍り出られるのだろう。しかも口コミの半分が「もらいもの」での評価である。店内のいたるところに「2012食べログベストスイーツ」にランキングされたという表示がなされている。「ここはラーメン屋でもあるまいし」と思ってしまう。おいしい洋菓子屋でそんなことをしているところはほとんどないのに・・・

食べログの運営側はランキングにはバイアスを掛けてあるので公平だと言っていますが、実際にこうした現象が起きてしまうのです。
こんなランキングはクズですよクズ。


一応「ケーキ」に絞られたランキングもあります。これは毎月1日に更新される月間ランキング。
東京都のランキングはこちら。
http://tabelog.com/cake/tokyo/rank/
こちらは「スイーツ年間ランキング」に比べれば的が絞れている分だけまだ考慮に値する。
でも、こっちも、よく見るといろいろひどい。
順位も首を傾げざるを得ないし、特にひどいのは、同じ店の本店支店がいくつもランクインしていること。
ピエール・エルメがベスト20位中4つも入ってるランキングなんて、何の意味があるんだ。
ひどすぎる・・・
そして、この「ケーキ」ランキングのダメな点は他にもあって、
神奈川のランキング、
http://tabelog.com/cake/kanagawa/rank/
大船「カルヴァ」が入ってない。何度目を凝らしても入ってない。
「カルヴァ」のページを見ると、点数はかなり高い3.56。なのに入ってないのは何故。
どうやら、カルヴァはパン屋さんというくくりになっているので、ケーキのランキングには入ってこないようです。これも不条理。
そして、このカルヴァのレビューを読むと、これがまた心胆を寒からしめるものばかり。
食べログのケーキ屋さんのレビューで非常によく見かけるのが、「甘いもの嫌いの私でも食べられました」「私には甘すぎました」というもの。
例えばオーボンヴュータンの「ピックアップ口コミ」になってるレビュー。

「メレンゲシャンテリーキャラメル」
ボリュームたっぷりのクリームに惹かれて買ってみましたが、メレンゲがあまり好きではなかった。もうちょっと甘さが控えめがよかったかも。

もうちょっと甘さが控えめがよかったかも。
もうちょっと甘さが控えめがよかったかも。
もうちょっと甘さが控えめがよかったかも。
甘いもの嫌いならレビューするなボケぇ!
なーにが「ピックアップ口コミ」だ!
はあはあはあ・・・興奮してしまいました。
軽い気持ちで書いたレビューがノイズとなってその店の評価を汚していることになぜ気づかない?
もちろん、中にはまともな、というより傾聴に値するレビューをしている人がたくさんいることは知っています。でも、そうしたレビューがノイズの海に沈んでしまって、見つけることが困難になっている。まともなレビューをすくい上げるシステムが全く機能してない。
「食べログ」を運営している価格com、元は家電のレビューサイトで成功しました。でも、家電の評価方法を食べ物に当てはめるのは、全くの失敗だと言っていい。
もう一度言います。食べログは役立たずです!


・・・とこう書くと、「じゃあ無視すればいいじゃん」という意見があるかと思います。
でも、この食べログ、グーグル様との相性がとても良いみたいで、グーグルで店名を検索すると、ずらずらっと食べログのくだらないレビューのページが列挙される。
ひどい時にはそのお店の公式サイトよりも上に来ていたりする。
排除するのがとても困難なのです。
そして、何よりも問題なのは、この食べログのレビューとランキングについて、妥当性があると思っている人がかなりいること。これには絶望的な気持ちになります。
もう、気持ちとしてはこんな感じですよ。

気持わかるよ、ほむほむ。


こうした、素人の心ない評価を集めたグルメサイトが無益であるどころか有害である、というのは、自分はかなり昔にもこのダイアリーに書いたことがあります。

この時は、当時ネット上で権勢を誇っていた「東京グルメ」(http://www.zubapita.com/)を批判していましたが、この「東京グルメ」は現在は消滅しています。
でも、今の食べログの影響力は、当時の東京グルメの比ではない。
状況はますます悪くなっている。
なんとかしないと。
とにかく、食べログの点数とレビューは絶対に信じちゃダメ!決して寄りかからないで下さい!


■前口上その2:じゃあどうすれば?
こうした食べログを信じるな!という言説を書いていくと、当然わいてくる疑問が
「じゃあ、何をあてにすればいいの?」というもの。
人間というのは、なぜか、順位付けをしたがるものなのですね。
ほんとうに良い店は、自分の足で歩いて、自分の舌で確かめて、何度も失敗しながら見つけていくのが正しいと思うのですが、やっぱり楽したい。評価の高い店を効率よく回りたい。
そう思ってしまうのは、仕方のない事かもしれません。
ただ単に食べログを批判するだけで、オルタナティブを提出しないのは、説得力に欠けるというのもよくわかります。
わかりました。それでは、食べログではわからない、本当におすすめできるケーキ店をご紹介します。
でも、一方でこうも思うのです。
そうやって、一生懸命頑張っているケーキ店をランク付けすることは、食べログに跋扈する凡百の、点数をつけることに心が痛まないレビュアーとどこが違うの?同じ穴のムジナじゃないの?
順位を嫌う長見良くんには軽蔑されるかもしれない・・・
正直、悩みました。今もまだちょっと悩んでいます。
その時、ひとつのサイトが頭をよぎるのです。
それは、インターネット黎明期の1995年頃存在した伝説のケーキレビューサイト、「neo panama project」(http://www.path.ne.jp/npp/)。
このサイトでは、首都圏の素晴らしいケーキ屋さんを取り上げ、星一つ〜星三つで評価していました。
その深い知識と見識、そしてケーキ愛にあふれたレビューは、当時の自分にとっては衝撃的でした。ページをプリントアウトして何度も読み返し、高評価のケーキ店をめぐっていました。ものすごい影響を受けた。
また、そのサイトでは、「落日のケーキ店」というページもあって、名声の上にあぐらをかいたケーキ店を徹底的に批判していました。その文章はかなり辛辣でしたが、説得力のあるものでした。読んでいて嫌な感じはしなかったですね。
今の自分は、その当時の「neo panama project」著者の人ほどの見識はないけれど、ケーキ愛は負けないほどある。と自負してる。
ケーキに対する愛情と、ケーキを作ってくれる人への尊敬を忘れなければ、たとえランキングをつけたとしても、不遜という事にはならないのではないか。
どうなるか分からないけど、とにかく「食べログ」の侵食をなんとかしなければ。
今までの自分のケーキ愛の集大成として、ランキングを作ってみよう。とにかくやってみよう。
やってみた上で、未熟な部分は批判を受けよう。
そう決心したのが約1年前のこと。


でも、自分はスイーツ番長じゃない。
都内のケーキ店全制覇とか、絶対無理。
仕事もあるし、生活に余裕があるわけでもない。
でも、食費を削って、光熱費も節約して、出来る限りケーキ代にまわすようにしました。
そして、それまでは漫然とケーキを食べて漫然とここのダイアリーに「スウィーツ放浪記」という記事を書いていたのを改めて、1店1店の店舗写真とケーキの正式名をできるだけ正確に記すようにしました。読んだ人が資料として参照できるように。
そして、話題の店を出来るだけ訪問するようにしました。
特に「食べログ」で高評価の店を重点的に回りました。
敵を知らずに批判するのはおこがましいですからね。
それでわかったのは、やっぱり食べログの評価はあてにならない、ということ。
食べログで評価の高い店で未訪問だった店にずいぶん行きましたが、本当に行ってよかった!と思えた店は1〜2軒。ほとんどが「なんじゃこれ?」とか「悪くはないけど・・・」という店ばかり。がっかりの連続でした。
そんなケーキ生活の1年、一応先にあげた食べログの東京都ケーキ店ランキングベスト100(2013年4月集計分)のうち、チェックできたのが67軒*1。約3割は未訪問ですが、その間にア・ポワンは閉店し、ラ・プレシューズも広尾店をクローズしてしまいました。
そして、新しい店も次々にオープンしている。
このままではいつまでたっても発表できない。ここが一区切りかなと思い、今回記事にまとめることにしました。


■前口上その3:ランキング基準
ランキングの基準については、「美味しいケーキを売っているお店」かどうかを評価します。
でも、この「美味しい」というのは、とても難しい。特にケーキなどの嗜好品は人によって味の感じ方は千差万別。
(それを強引に平らにならすから食べログのランキングは無為になっているのですが・・・)
自分の感じる美味しさとは、「甘い部分はしっかり甘く、甘さを抑えるべき部分では適度に抑え、必要な酸味はしっかり酸っぱく、苦くあるべき部分はしっかり苦くなっている」ということでしょうか。
「甘さ控えめ=正義」という考えには与しません。甘いものが苦手な人のことは考慮しません。
それは、お酒が飲めない人に日本酒の素晴らしさを説くのと同じ。だと思うので。
そのかわり、甘いものが本当に好きで、アマイタマシイを持っている人のお役には立てるのではないかと思っています。


■首都圏の本当に美味しいケーキ店ベスト20を発表します。
前口上が長くなりました。
それでは、2013年4月現在で本当に美味しいケーキ店を紹介します。
まず最初に全順位を発表し、各店の詳細についてはその後で説明します。
では、ランキング1位〜20位です。


1位:エーグルドゥース
2位:アテスウェイ
3位:パリセヴェイユ
4位:ラ・ヴィエイユ・フランス
5位:アン・プチ・パケ
6位:フィオレンティーナペストリーブティック
7位:レピキュリアン
8位:オーボンヴュータン
9位:ヴォワザン
10位:アルカション
11位:イデミ・スギノ
12位:シャンドワゾー
13位:ラブリコチエ
14位:カー・ヴァンソン
15位:アステリスク
16位:ユウジアジキ
17位:ラ・プレシューズ
18位:オリジーンヌ・カカオ
19位:カルヴァ
20位:ジュンウジタ


それでは、各店について解説します。自分語りも多いですが、ご容赦を。なお、カッコ内は食べログにおける2013年4月の月間ケーキランキング東京神奈川埼玉の順位です。


1位:エーグルドゥース(東京・7位)
東京都新宿区下落合3-22-13

1位はエーグルドゥースです。これはもう、揺るぎない自信を持って1位に推します。
エーグルドゥースの寺井シェフは、彼がまだミクニで働いていた時からのファンでした。
美しいチョコレートのグラサージュがかかったケーキがとにかく美味しくて。
そんな寺井シェフが独立し、自分のお店を持つという話を聞いて、このダイアリーの記事にも書きました。

でも、正直ここまで素晴らしい店になるとは。
チョコレートケーキはもちろん、生ケーキ全般、そして細長い独特のケークまで、全てが美味しい。
しかも、高級パティスリーにありがちな押し付けがましさがない。高いクリエイションを持ちながら、並んだケーキは食べてみると素直に「美味しいなあ〜」と嘆息を漏らすしかない。そこがいちばん素晴らしい点。
目白の駅からお店まではちょっと遠いのですが、何度通ったことか。そしてこれからも通い続けます。


2位:アテスウェイ(東京・1位)
東京都武蔵野市吉祥寺東町3-8-8

2位に推したアテスウェイ、食べログではダントツの1位です。
確かに名店だと思います。でも、他の店とそこまで大差がつくかなあ。自分は2位が妥当だと思います。
アテスウェイはオープンしてすぐに訪れたのですが、吉祥寺駅から歩いて歩いて、本当にお店あるのか?と思いながらようやくたどり着いたのが印象的で。
でも、ショーケースに並んだケーキを見て息を呑みました。その斬新でスタイリッシュなフォルムに。
「オランジュリー」の、オレンジ色に着色したホワイトチョコのピストレなんて、当時やってる店なんてなかった。
それに、ブルターニュ地方の影響を受けたケーキというのも、まだ珍しかったですね。
塩キャラメルはこのお店で購入してはじめて知りました。
アテスウェイの実力を痛感したのは、2007年の5月。その時、伊勢丹のマ・パティスリーに出店していたアテスウェイのケーキと、タカシマヤのパティシェリアに出ていたケーキを大量に買いこんで味比べをしたことがあるのですが、

アテスウェイのケーキ、ずば抜けてた。他の店のケーキも、いずれも一流パティスリーのものだったのですが、勝負にならなかった。
アテスウェイ、ここしばらくご無沙汰なので、近いうちに訪問する予定です。
でも最近はとても混雑しているという話を聞くので、早めに訪問したいところ。


3位:パリセヴェイユ(東京・19位)
東京都目黒区自由が丘2-14-5

3位はパリセヴェです。パリセヴェに関しては、先日行ってきたばかりなので、自信持っておすすめできます。

伝統と革新。パリセヴェイユのケーキには、フランス菓子への深い造詣と、それに留まらない高いクリエイションが両立している。
ケーキへのこだわりはすさまじく、圧倒されます。人によってはそれを「やりすぎ」と捉えてしまうのかもしれませんが、自分は支持します。


4位:ラ・ヴィエイユ・フランス(東京・31位)
東京都世田谷区粕谷4-15-6

ラ・ヴィエイユ・フランスは、千歳烏山のお店も行きましたし、催事で何度も食べていますが、いつ食べても素晴らしく美味しい。
ラ・ヴィエイユ・フランスの店名は、木村シェフが修行した今は存在しないフランスの名店の名前を受け継いでいるのですが、そこからもわかるように、フランスの伝統を最大限尊重したケーキが持ち味です。
その最たるものが「フィグ」というケーキ。

これは、ケーキを作った時にできる余り物の生地をお酒に漬け、ドライフルーツを加えてマジパンで包んだもの。食感はとにかく重い。鈍重といってもいいぐらいに。
でも、このケーキに何よりも伝統を重んじる職人の魂を見出しました。
もちろん、そんなクラシカルなケーキ以外にも、流行のヴェリーヌだって作ります。
でも、そのヴェリーヌも、軽薄にならない気品があるんですね。

比較的催事などに出店していることが多いので、食べるチャンスはけっこうあると思います。リアル・ディールに触れたければ、ぜひ。


5位:アン・プチ・パケ(神奈川・58位)
神奈川県横浜市青葉区みすずが丘19-1

この記事のタイトルをなぜ「東京のケーキ」ではなく、「首都圏のケーキ」にしたのかといえば、ひとえにここのお店を紹介したかったから。
アン・プチ・パケ、神奈川58位ですって!ありえない!
名店中の名店と言って差し支えないです。
アン・プチ・パケに最初に訪れたのは、1999年とか、そのぐらい。最寄り駅「江田」は本当に何もない場所で、そこから寒風吹きすさぶ中長い長い並木道を歩いて行った記憶があります。
でも、その辛さも、店内で食べたケーキのあまりの美味しさに、全て報われました。
どのケーキも美味しいのですが、やっぱりなんといっても店名を冠したケーキ「アン・プチ・パケ」。

手前のお皿にある、カステラのような何の変哲もないケーキ。
飾りも何もなし、ただ焼いただけのケーキが、なんで店名を冠しているんだろう?と不思議に思われるかもしれません。
でも、ひとくち食べてみると、その疑問は解消します。
信じられないぐらい美味しいのです!
カステラでもないし、エンジェルシフォンでもないし、一体どうやって作っているんだろう?
そして、陶然となるような香りは何を使っているんだろう?
本当に、前にも書きましたが、魔法を使っているとしか思えない。
食べると、とてもあたたかい気持ちになります。幸せな気持ちになります。
これまでいろんなケーキを食べて来ましたが、感動して泣きそうになったのはこの「アン・プチ・パケ」ぐらい。
数年前からたまプラーザにも支店ができたので、江田のお店までえっちらおっちら行く必要がなくなった。(※追記:ツイッターでコメントをいただいて、たまプラーザ店は閉店とのこと。ううむ、残念過ぎる・・・)
食べログでは心ないレビューのノイズに沈められてしまっているこの名店、絶対におすすめします。


6位:フィオレンティーナペストリーブティック(東京・35位)
東京都港区六本木6-10-3

東京に数多くあるホテルのペストリー、その中ではグランドハイアット東京のここを最上位にランクしました。
フィオレンティーナに最初に行ったのは、六本木ヒルズができてすぐの頃。
そこで、「ベイクドショートケーキ」なるケーキがあって、その逆転の発想がとても面白くて、なかなかやるな!という印象を持ちました。
その後も、ラウンジの居心地の良さと、コーヒー紅茶がたっぷりの量出てくることと、ケーキが美味しいこともあって、何度もまったり過ごしました。
そうこうしているうちに、ここのペストリー部門から国際的なコンクールで賞をとるパティシエさんが多数輩出されていて。そのパティシエの変遷については、以前記事に書きました。

これだけパティシエさんが交代してもクオリティが落ちないどころかますます良くなっているというのは驚異。
今度、そうした歴代のパティシエさんたちによる名作ケーキを一度に食べられるセット、「シェフズタイムライン」というのが発売になりました。

高いけど・・・高いけど・・・・食べたい!


7位:レピキュリアン(東京・95位)
東京都武蔵野市吉祥寺南町1-9-5

レピキュリアン、95位!なんとこの名店が・・・
まあ、最近レピキュリアン、お店休業していること多いから、そのせいもあるかもなー・・・
でも、最近ようやくオープンしている時に買いに行って、やっぱり味が衰えていなかったことを再確認。
レピキュリアンは、まだ東京に本格的なパティスリーがなかったころから端正なフランス菓子を作っていました。ケーキ好きたちの心の拠り所だったのです。
その功績はもっと讃えられてしかるべき。
そして、吉祥寺にアテスウェイができ、AKラボができ、数多くのパティスリーが林立するようになった今でも、変わらず美味しいケーキを作り出している。
もし閉店するようなことがあったら悲しい。とても悲しい。
その危惧が現実になる前に、できるだけ行っておきたい。


8位:オーボンヴュータン(東京・5位)
東京都世田谷区等々力2-1-14

日本における全てのケーキ好きの聖地、オーボンヴュータン。
今やフランスでも絶滅してしまったお菓子を辺境の地日本で受け継いでいる店。
そんな店をランク付けするなんて、なんておこがましいことなんだろう。
オーボンヴュータンとの最初の出会いは、もう20年ぐらい前?母が購入してきたケーキ。
母は午後にお店を訪れたらしいのですが、ほとんどのケーキが売り切れていて、しかたなしに購入したのが「ウイークエンド」というパウンドケーキ。
でも、このウイークエンド、ひっくりかえるほど美味しかった。
あれは自分にとってのケーキ原体験のひとつ。
レシピを入手し、自分で作ったこともあります。はしばみ色になるまで焦がしたバターをたっぷり入れるのが決め手なのです。
そんな聖地・オーボンヴュータンですが、個人的に思うのは、確かに伝統菓子は素晴らしいし、ギリギリまで火が入った焼き系統のケーキは文句なしなのですが、それに比べてコンテンポラリーなケーキがちょっと弱い気がする。新作の中には、ちょっとオーボンヴュータンらしからぬ印象のケーキがたまにあって。
そうした点を冷静に勘案して、自分はこの位置にランク付けしました。


9位:ヴォワザン(東京・28位)
東京都杉並区上荻2-17-10

2011年のゴールデンウィークにシブヤ西武で開催された「Hanakoスイーツフェスティバル」というイベント。

これは、1970年代生まれの、新世代のパティシエさんたちによるパティスリーが一堂に会したイベントで、プレジール、ラブリコチエ、マ・プリエール、ヴォワザンなど、新進気鋭のお店が勢揃いしたのですが、それらのお店のケーキを食べ比べて、頭ひとつ抜けてるなと感じたのがヴォワザン。
でも、プレジールもラブリコチエも素晴らしいケーキで、その後何度もお店に行ったり催事のケーキを食べたりしましたが、やはりヴォワザンへの思いはつのるばかりで、荻窪まで機会を見つけては詣でるようにしてました。
ヴォワザンの広瀬シェフは、どうやらピスタチオが大好きみたいで、ことあるごとにピスタチオを使っているのですが、その集大成的スペシャリテがマカロン・ピスターシュ。

いちごとピスタチオの組み合わせは最強ですが、中でもこのマカロン・ピスターシュは特筆すべきケーキ。
荻窪から遠く離れた、見かけは地味な小さな店ですが、名店だと確信しています。


10位:アルカション(東京・27位)
東京都練馬区南大泉5-34-4

先述したように、この1年、食べログで上位にランクされているケーキ店を重点的に訪れるようにしたのですが、その中で、これは本当に来てよかった!と思えたのはここアルカションぐらいでした。保谷まで来た甲斐があった。
アルカションは、店の扉を開けた瞬間、エーグルドゥースやレピキュリアンのような名店の香りがしました。
そして、居並ぶケーキたちのフォルムが独創的で美しくて。
パーデザンジュの姿には魅了されました。

味の方も素晴らしかったですね。典雅だけど重すぎず。良質なフランス菓子の趣。
間違いなく首都圏ベスト10に入っていてしかるべき名店です。


11位:イデミ・スギノ(東京・3位)
東京都中央区京橋3-6-17
イデミ・スギノは、まだお店が神戸にあったころに行ったことがあります。
証拠のショップカード裏面。

その頃はまだケーキを食べ歩いている男性などは珍しかったらしく、イートインでケーキ3個オーダーしたら店員さんが苦笑いしてました。
そして、ケーキを食べた感想は、
「うん、なかなか美味しいんじゃない?でもグレゴリー・コレには負けるけど!」
というものでした。今でもよく覚えています。
それからしばらくして、イデミ・スギノが東京に進出してきたと聞いて、ふむふむと思ったのですが、なんだかいつの間にか神格化されてきているらしいとのことで。
それならば、と京橋のお店に出向いたら、ケーキ全部売り切れ。
ならば、と午前中にいったのですが、やっぱり売り切れ。
こちらも意地になって、最後には開店前に並んで、ようやくケーキと対面することが出来ました。
お目当ては、傑作と呼び声の高い「アンブロワジー」。イートインでしか食べられないケーキです。
ドキドキしながらケーキが運ばれるのを待ち、待ちに待ったアンブロワジー、一口食べました・・・
!!
味、うっす!
なんじゃこれ?
美しいチョコのグラサージュから濃厚なチョコレートケーキをイメージしていたのですが、その予想とは正反対の味です。
やっぱりグレゴリー・コレのアブソリュの方が全然美味しい。
数年前の感想は間違ってなかった。
一緒にキャラメルのケーキ(名前失念)も食べたのですが、これもぼんやりした味で、失望しました。
これだけ苦労して口にしたケーキなのに・・・落胆は大きかったです。
普通だったら「もう2度と来るか!」と思うところなのですが、イデミ・スギノの評判から考えて、こんなはずではない、と思い、そう時間を開けずに再訪しました。
今度はチョコ系・キャラメル系は捨て、ベリー系の「スーボワ」を注文。
そしたら、これは美味しかった。どうやら当たり外れがある模様。
その後も数回訪問して、イデミ・スギノについてはおおまかに理解。
杉野シェフは、とにかくクリエイションについては間違いなく日本屈指。その独創性はすごいと思います。
でも、そのクリエイションに対して「美味しいか?」と聞かれると、自分は疑問符をつけます。
策士策に溺れるじゃないけれど、ちょっと斬新なコンセプトが先行しすぎてないか?
そのクリエイティビティに対して、ケーキマニアや評論家は高い評価を与えるのだろうけど、自分は「全てのクリエイティビティは美味しさのために奉仕されるべきだ」と思うので、そこまで高い評価はしません。よって、ベストテンからははずし、11位に位置づけました。


12位:シャンドワゾー(埼玉・6位)
埼玉県川口市幸町1-1-26

埼玉はこれまで未開拓だったのですが、ここ数ヶ月でずいぶんまわりました。
いい店たくさんありましたが、やはりシャンドワゾーが抜群でしたね。
シャンドワゾーは、そのドーム型のケーキの特徴的な美しさ、そして複雑に計算された味、ともに、見ただけでシャンドワゾーとわかる独自のスタイルを持っています。
でも、その中でも自分の心を捉えたのがミゼラブル。

バタークリームを使ったシンプルなケーキです。
ですが、食べた瞬間、それがただものではないことがわかります。
最高の素材を最高の技術で。
「素材は素材以上になる…それがプロの腕だ」(アマイタマシイより)
その卓抜した技術と美意識。埼玉県ナンバーワンに推します。


13位:ラブリコチエ(東京・14位)
東京都中野区大和町1-66-3

ヴォワザンの項でも触れましたが、ラブリコチエも素晴らしいパティスリーだと思います。
美しくて美味しいケーキ、しかも値段がびっくりするほど安い。
パティスリーの中はいつも大賑わい。地元に愛されている店であることを感じます。
ここのスペシャリテは、季節によって中身が変わるルリジューズ、店名を冠したケーキ「ラブリコチエ」などなど。
でも、食べた中で最も心が動かされたのが、漫画「アマイタマシイ」とコラボレーションしたケーキ、その名もズバリ「アマイタマシイ」。

この美味しさ!この美しさ!
惚れます。


14位:カー・ヴァンソン(東京・掲載保留
この記事を書くために久しぶりにカー・ヴァンソンの公式サイトを見たところ、なんでも手の手術をされて、今は長期休業中だとのこと・・・最近は土日のみのオープンだったりしていましたが、やはり体に無理がきていたのですね。手術は成功したとのことなので、再開が待たれます。
そんなカー・ヴァンソンですが、同じ女性パティシエ、同じチョコレートの名手として「パティスリーリョーコ」と比較されることも多いですが、どちらも素晴らしいパティスリーですが個人的にはカー・ヴァンソンを推します。
中でもスペシャリテである「アメール80」はチョコレートケーキのある意味頂点とも言える傑作です。
自分の誕生日にホールで購入したこともあります。

この美しさ!
そして、この濃厚なアメールを大量に食べて本格的に気持ち悪くなった思い出が・・
カー・ヴァンソンのケーキは、女性が作っていることを全く感じさせないダイナミックな味わいが特徴。チョコレートケーキ以外にも巨大なモンブランや限定のタルトタタンなど、どれも素晴らしい。
公式サイトをチェックして、お店が再開したら駆けつけたいと思います。


15位:アステリスク(東京・42位)
東京都渋谷区上原1-26-16

メディア露出の多い「スターシェフ」の作るケーキは美味しかったためしがないのですが、ここアステリスクの和泉シェフは数少ない例外。雑誌やテレビで取り上げられることも多いですが、ケーキ作りには真摯なものを感じました。
特に和栗のモンブランは、絶対的王者であるラ・プレシューズに肉薄するものでした。
フルーツ使いも上手だと思います。
2012年のクリスマスケーキもここの「ロセウス」にしたのですが、なかなか美味しかった。
再訪したいパティスリーのひとつです。


16位:ユウジアジキ(神奈川・1位)
神奈川県横浜市都筑区北山田2-1-11

安食シェフも「スターシェフ」のひとりですね。ご自身の店をオープンされた時には大騒ぎになりました。
それにしても、遠い所にお店開きましたね〜・・・まだ訪問したことはありません。
催事で出店したのを食べたのですが、素直に美味しかった。
親しみやすい、優しい味わい。フォルムもファンシーな形状が多い。
お店に行くのはだいぶ先になりそうですが、また催事に出てくれないかなー?


17位:ラ・プレシューズ(東京・圏外
東京都新宿区四谷1-5-25

ラ・プレシューズは、「ペシェ・ミニヨン」という店名で新橋にお店があった頃からのファンです。これについては長くなるのでこちらの記事を参照して下さい。

ラ・プレシューズといえば、和栗のモンブラン。ここのお店のを超えるモンブランを探してずいぶん食べ歩きましたが、とうとうここを超えるモンブランには出会えませんでした。わずかにアステリスクが肉薄した程度。
モンブランだけなら1位です。
でも、ラ・プレシューズのスペシャリテはモンブランだけではなくて、三角形のオペラ。
これもペシェ・ミニヨン時代から作られていたもので、母が仕事帰りにこの三角形のオペラを買ってくるのが楽しみでした。
この三角形のオペラ、ラブリコチエでも出していますね。ラブリコチエの佐藤シェフはペシェ・ミニヨン出身なので。
それ以外のケーキも、アベレージはかなり高い。17位は妥当な順位かと思います。
・・・ですが、ラ・プレシューズ、本店である広尾店を2013年3月にクローズしてしまいました。
広尾店の食べログでの順位は4月1日時点では東京都31位だったのですが、現在は削除されてしまっています。
広尾店クローズはとてもショッキングな出来事だったのですが、やはり少々店舗数を増やしすぎたのかもしれない・・・とは思います。
話では、アトレ四谷の店を本店扱いにして営業は継続するみたいなので、少々不安ながら一縷の望をつないでいます。
ここのモンブランやオペラが食べられなくなるのは大変な損失。状況は決して良くはないですが、頑張って欲しいです。


18位:オリジーンヌ・カカオ(東京・圏外)
東京都目黒区緑が丘2-25-7
18位はオリジーンヌ・カカオです。ここのショコラティエも過小評価されていますよね。
渋谷の東急フードショーにあった店も閉店してしまいましたし・・・
国際的にはルレ・デセールの会員でもあり、高く評価されているのですが・・・
そのかわり、新橋に新店を出されたそうなので、そちらに早く行ってみたいものです。
オリジーンヌ・カカオ、名前の通りチョコレートの店ですが、ケーキもとてもレベルが高いです。チョコレートケーキはもちろん、それ以外のケーキも素晴らしい。
当然上位に入ってしかるべきお店です。


19位:カルヴァ(神奈川・圏外)
神奈川県鎌倉市大船1-12-18

前口上にも書いたように、大船カルヴァ、パン屋さんとしての評価しかされていないのでケーキ店としては圏外になっています。なんたる理不尽!
カルヴァに関しては、先代のエミール洋菓子店からよく知っているので、思いは複雑ですが、伊勢丹に催事出店していた時のケーキは本当に素晴らしかった。目を見張りました。
目標は師匠のアテスウェイ川村シェフ超えですね!頑張って欲しい!


20位:ジュンウジタ(東京・22位)
東京都目黒区碑文谷4-6-6

このランキング最後の20番目はどこにしようか、悩みました。悩んだ末、ジュンウジタにしました。
宇治田シェフとの出会いは、鎌倉に突如できた「パティスリー雪乃下」のケーキでした。
軽い気持ちで入ったのですが、そのケーキのクオリティの高さにびっくり。東京でもこんなすごいケーキ出しているところ、そうない。なんだこれは!
何度も通いました。
そうこうしているうちに、宇治田シェフが独立。碑文谷にお店を構えることになりました。
碑文谷!ちょっと遠いなあ・・・と思っていたら、催事で食べるチャンスがあって、久しぶりに宇治田シェフのケーキが食べられる!と喜んで一口・・・
あれ?イマイチ?
まずくはないんだけど、雪乃下時代の才気が感じられない。あまりにも地味。
あれれ?
しばらくして、また催事に登場。買いました。
あれ?やっぱりイマイチ?
どうしちゃったんだ・・・
スポイルされちゃったのか・・・?
そして、また催事出店が。
今度ダメだったら、諦めよう。
そう思って購入したケーキ。
これが大当たり!
どれもとても美味しい。
シェフ独自のケレン味もたっぷり。
ああ、これなら大丈夫だ。
ホッとしました。
まあ、デパートの催事は、バイヤーがまずケーキをセレクトするから、実際のお店で買うのとは違ってくるのかもしれませんね。
やっぱり碑文谷遠いけど行って、久しぶりにタルト・カフェを食べてみたくなりました。



以上で首都圏の「本当に美味しいケーキ店」ベスト20が出揃いました。
いかがでしょうか?
どんなランキングにも絶対はありえない。だけど、少なくとも食べログのランキングよりはマシ!だと思ってます。
ケーキに詳しい人は、おそらく「なんであの店が入ってないんだ!」と憤慨されることでしょう。
それでいいんです。
この記事が契機になって、ケーキ愛にあふれた議論が酌み交わせるのであれば、これ以上嬉しいことはありません。
そして、自分の知らない名店を教えて下さい。
時間と予算の許す限り、実際に訪れて味を確かめてみます。
そうして、時期が来たらまた新しいランキングを発表したいと思います。
とりあえず、今月はケーキ代が尽きたので、来月になったらまず手始めにシュクレリー・ナードに行く予定にしてます。
ケーキ生活は、終わらない!


※4月25日追記:この記事にコメントをくださった方、ブクマしてくださった方、スターをくださった方、本当にありがとうございます!心から感謝します。
正直記事を書いている時点ではブクマ10個ぐらいつくかなーとは思ってましたが、1000超えるとは・・・全く予想外でした。
でも、その割にダイアリーへのコメントが旧友tanouxさんぐらいしかないのはちょっと寂しい。
ケーキ愛のある熱いコメント、待ってます!

*1:実際にお店を訪れた:46店、催事などで購入:9店、その店の別の支店を訪問:12店