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 村上隆とわたし


村上隆のことを初めて知ったのは今からちょうど10年前、
レントゲン芸術研究所がまだ大森にあった頃です。
当時から熱狂的な福田美蘭ファンだった私は、レントゲンでの
「福田美蘭+三上晴子 二人展」を見に行ったのでした。
その展覧会自体もかなり良かったのですが、館内で配っていた
フリーペーパー「ペッパーハウスショップ」がすごく面白くて。
村上隆はその紙面で日本のオタク文化と絡めた美術史概論を連載
していたのですが、その切り口は非常に新鮮で、それまで
「白ダッコちゃんの作者」として名前だけの存在だった
「村上隆」が自分の中ではかなりクレバーな論客・アーチストとして
強い印象に残っていました。



途中の「加勢大周宇Z」プロジェクトには?でしたが、
代表作「Hiropon」ちゃんの、現実にはありえない程の巨乳の
女の子がいかにもアニメ風のシズル感で乳を噴出するその造形は、
あきらかに「日本のオタク文化の(良くも悪くも)奇矯さ」を
逆照射していて、彼のこれまでの「美術史としてのオタク文化論」の
具現化として、かなり良く出来た作品だと思いました。
これと対を成す「My lonesome cowboy」も、更にコンセプトが
明確に表現されています。



正直、DOBちゃん以降の村上作品は、イコン=マスコット化が
進んでいて、アート作品としては食い足りないと感じていますが、
10年前に「美術としての『東京大学物語』論」を書いていた人が
ここまで大きな存在になったというのは、感慨深いものがあります。
日本ではアーチストというより事業家というイメージが先行して
いるようですが、「GEISAI」の開催など、彼なりに日本の美術界
振興を真剣に考えていると思います。そんなわけで、今までの
彼の努力の成果ともいえる今回のお祭り、微力なながら
参加させていただきました。