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福田美蘭展@東京都美術館を観に行ってきた

自分が心から敬愛するアーティスト、福田美蘭さん。
福田美蘭さんの作品は、父福田繁雄さんが得意としていた「人間の凝り固まった固定観念をユーモアでひっくり返す」というコンセプトを受け継ぎ、さらに「アートとは?」という疑問や、「アートは社会とどのように関わっていくのか?」という問いを、変幻自在の作品で観る者に問いかけてくるのです。
そういう意味では、会田誠に近い存在。でも、会田誠と比べるとよりクレバーで、コンセプチュアル。


自分が最初に福田美蘭さんの作品に出会ったのは1990年代のレントゲン藝術研究所での展示。衝撃的な出会いでした。
その後も展覧会などで出品されることがあるとできるだけ観るようにしてました。世田谷美術館での福田繁雄・福田美蘭親子展は素晴らしかった。


そんな福田美蘭さんの大規模な個展が今日から東京都美術館で開かれる、ということで、初日行って来ました。

東京都美術館では、現在ルーブル美術館展が開催中。それと毎日書道展も開催中。
チケット売り場は全部ルーブル美術館展の専用。福田美蘭展のチケットは、会場入口で購入します。
会場は美術館の一番奥のギャラリー。
地下1階・地下2階が展示スペースです。


会場は4つに区分されていて、「1.日本への眼差し」「2.現実への眼差し」「3.西洋への眼差し」「4.今日を生きる眼差し」というコンセプトになっています。
作品数は約70点。


それで、この展覧会の感想を最初に言っちゃいますが、
作品、少なすぎるよ!
展示スペース狭くて、大作が多いものだから、作品の数が少ない。
彼女の代表的な仕事がいくつも抜けてる。
特に、日本の現代美術史上重要な意味を持つと思っている"Copyright"シリーズがないのは致命的。
しかたがないので、このダイアリーで以前書いた記事から作品をいくつか転載。



【"Copyright"シリーズは、福田美蘭さんがディズニーをモチーフとした作品を描いていたらディズニーから訴えられたことを元に、著作権のギリギリのラインというのはどこにあるのか?を怒りと笑いをこめて制作した作品群。赤瀬川原平さんの偽札作品に匹敵する重要な意義を持つ、と思ってます。】


それと、福田美蘭さんの作品は東西の美術作品をサンプリングしたものが多いのですが、その元ネタをもうちょっと分かるようにしてくれたらよかったのに。
美術史詳しい人はすぐ分かるけど、そうでない人だっていっぱいいるんだから。


そんなわけで、この展覧会の1〜3部での福田美蘭さんの業績の回顧的な作品群は、彼女の多岐にわたる活動のすごさがあんまり伝わらない、ちょっと残念な部分が多かったのですが、3〜4部の、近年の作品は心打たれました。
地下鉄サリン事件以降、福田美蘭さんは社会にコミットした、時事性の高い作品を多く制作するようになるのですが、9.11や3.11を題材にした作品は、未曾有の災害を前にして美術家に何ができるのか、かなり苦悩して苦悩して作られた作品だというのが伝わります。
3.11を受けて描かれた「悲母観音」、サイトで一部分だけ見た時はいまいちピンとこなかったのですが、実物を見ると、子供を抱く観音様の背景には津波で瓦礫と化した街がびっしりと描きこまれているんですね。
時事性と永続性を同時に備えた、気高い作品だと思います。


ということで、東京都美術館の福田美蘭展、福田美蘭さんを知らない人には観に行って欲しいけど、欲しいけど、うーん、「こんなもんか?」と思われるのは悔しいので、うーんうーん・・・
まあいいや。どう思われるかは人それぞれ。もしご覧になって面白い!と思われたら、是非作品集"Picuresque"を購入してみてください。

ピクチュアレスク―Miran Fukuda 1992~1998 (Asahi Art Collection)

ピクチュアレスク―Miran Fukuda 1992~1998 (Asahi Art Collection)

その強烈な攻撃力を知ることができます。

ロワゾー・ド・リヨン アトレ上野店

福田美蘭展を観てから、上野駅へバッカゲン。
お昼どうしようかなーと思いながらアトレ上野をウロウロしてたのですが、
ロワゾー・ド・リヨンが出店してるんですねアトレ上野。

でも昨日ケーキ食ったばかり。
それで今日というのは、ちょっと、いくらなんでも、いくらなんでも、
よし、3個に抑えておこう!
・・・買っちゃいました。


パッションフランボワーズ。名前の通り。

味も名前通り、パッションフルーツとラズベリー。
甘酸っぱくてさわやか。
でも、ちょっとした工夫もしてあって、下のスポンジにシロップがうってある。

これのおかげで酸っぱすぎなくて美味しくなってる。


ヴォンドーズ。

アプリコットとピスタチオのケーキ。
ちょっと見えにくいけど、小さなピスタチオの実とセミドライのアプリコットが載っかってる。
杏が濃厚に感じられて、いい感じ。ピスタチオはもうちょっと前に来てもよかったかもしれないけど。


タルトフォレノワール。

上にチェリーが載っかってる以外全然フォレノワールじゃないけど。
面白そうだと思って買いました。
断面図。

中はやさしい甘さのミルクチョコレートムース。
タルト台がサクサクと香ばしくて美味しい。
でもこれフォレノワールか?と言われると、どうなんだろー


ロワゾー・ド・リヨン、店名の通りリヨン地方の伝統菓子が売りと聞いていたのですが、今回はそんなにリヨンな感じはしなかったかな。
湯島の本店と比べて品揃えどうなんだろう。やっぱりエキナカということでわかりやすいアイテムを並べてるのかな。