Nyao's Funtime!!

nyao(♂)の不可逆な日々を、チェスの騎士のように不規則にたどたどしく綴っていこうと思っています。

拙著「ケーキツアー入門」好評発売中!

ケーキツアー入門: おいしいケーキ食べ歩きのススメ

Kindle版
¥1,728から
(2018/4/27 00:00時点)


おしごと依頼等はnyaofunhouse★gmail.com(★→@)まで


アマイタマシイKindle

甘魂者の聖典!「アマイタマシイ」Kindle版好評発売中!!詳細は画像をクリック!
紙媒体でも復刊ドットコムから発売決定!
→復刊ドットコムのページ

長見良の魔法世界

Nyao's Funtime!!は漫画「ファンタジウム」と
長見良の魔法世界を応援します!
「ファンタジウム・パーフェクトエディション」電子書籍で配信開始!

ファンタジウム(1)【Kindle版】

おこもり中でも美味しいケーキ食べたい人は・・紹介記事書きました。


パクタージュとエチエンヌで秋のフルーツが最高に美味しい!

先日、パティスリーパクタージュに栗のかき氷とモンブランを食べに行った時、久保シェフから「もうすぐいちじく出ますから」と情報をいただいて、それは絶対ですね!とお話させていただいたのですが、
ついに先週からいちじくのタルトが出始めた!ということで。
先週は行かれなかったのですが、早く行かないと、いちじくの旬は短いので、今日大急ぎで行ってきました。

昨日は10月だというのに気温30度近くあったのに、今日は雨が降って涼しい。この気温差よ・・・体調をキープするので精一杯、テンションは超低かったのですが、なんとか小田急線に乗って玉川学園前に。
f:id:nyaofunhouse:20191006123014j:plain

パクタージュの店内、今は繁忙期ということで、テーブルは撤去されています。
クリスマスケーキのチラシが出来ていたので、1枚いただいて。もう予約済ですけどね。
そしてショーケースを見ると、いちじくのタルト白黒両方ありました!
さらに、もう旬終わりなので期待してなかったシャインマスカットのタルトも、ギリありました。
さらにさらに、先日から提供開始のタルトマロンロワイヤルもあり。
欲しかったケーキは全部買えたのでほくほく。パンもちょこっと買いました。

齋藤シェフ、久保シェフとお話させていただいたのですが、もしかしたらクリスマス前に幻のいちご女峰を使ったケーキを出すかも・・?とのこと。
楽しみです!

パクタージュを出る頃には雨もほとんどやんで、雲の切れ間から晴れ間が見えてきました。
自分は玉川学園前から新百合ヶ丘へ。
去年の秋はパクタージュとリリエンベルグだったのですが
www.nyao.club
今年はエチエンヌを組み合わせてみました。
f:id:nyaofunhouse:20191006131144j:plain
エチエンヌも今は栗まつり。
モンブランが2種類、マロンタルト、チョコと栗のショートケーキなどなど・・
そんな中から、美味しそうな秋のケーキを色々とチョイス、買ってきました。

家に着いて、まずはパクタージュのケーキからいただきます。
なにはともあれ、いちじくですよ!
f:id:nyaofunhouse:20191006144528j:plain
白黒両方揃って幸せ。

まずはタルトフィグ、白いちじくから。
f:id:nyaofunhouse:20191006144624j:plain
断面。
f:id:nyaofunhouse:20191006145142j:plain
今年も食べることができたパクタージュの白いちじく。
これがもう、ほんとに、めちゃくちゃ美味しいのです!
いちじくというと、イメージとして、味が淡くて、甘さが弱くて、青臭い、というのが一般的だと思うのです。確かにそういういちじくも慣れれば独特の美味しさがあるのですが、パクタージュのタルトフィグのいちじくは、そういったいちじくのイメージを破壊するパワーがあります。全然違うの。
とにかく甘さが強い。味が濃い。いちじく独特の香りはあるけれど、いやな青臭さではなく、芳香と呼べる香りの良さ。ねっとりとした食感と強い甘さは、フレッシュでありながら、少しセミドライいちじくの甘さがある、と言ったら少しわかりやすい?
まあ最高なわけですよ。
そんな最高のいちじくなんだけど、タルトとしても最高なのです。
ザクッとした固めのタルト生地に、たっぷりのクレームダマンド、そして中にはカシスの酸味が。
さらにカスタードの周囲には刻んだアーモンドがあって、香りと食感のアクセントに。
細かく気を配って作られたタルト。いちじくの美味しさを最大限生かしています。


そして、タルトフィグ、黒いちじく。
f:id:nyaofunhouse:20191006145710j:plain
断面。
f:id:nyaofunhouse:20191006145955j:plain
インスタでフランスのパティスリー情報見てると、今の時期はとにかく黒いちじくを山程載せたタルトがあちこちで販売されているらしく、すっごく美味しそうなのですが、日本ではいちじくは白が多くて、黒いちじくはあんまり見ないですよね。そもそもいちじくのケーキ自体そこまで多くない。
そんな中、パクタージュの黒いちじくのタルトは、フランスのパティスリーに並んでいるいちじくタルトと同じ、それ以上の美味しそうな見栄え。
外国品種の小さめないちじくがきれいに並べられています。
こちらのいちじくのタルトは、白いちじくのように圧倒的な個性、というわけではないのですが、やっぱり甘さと味の濃さが素晴らしくて、いちじくもやっぱりフルーツなんだねーという事実に改めて気付かされる、そんな美味しさ。こちらも青臭さはほとんどないので、いちじく苦手な人こそ食べてほしい。
こちらも、もちろんタルト生地、クレームダマンド、カシス、素晴らしいです。


タルトフィグはこんな感じ。
激しくオススメしたところで、次のケーキ行きます。
これも、季節的にギリギリ滑り込み、季節のタルト(シャインマスカット)です。
f:id:nyaofunhouse:20191006150856j:plain
きれいですねー。

断面。
f:id:nyaofunhouse:20191006151142j:plain
シャインマスカット、そろそろ終わりの季節だけど、ちゃんと甘くてみずみずしくて美味しかったです。
タルトとして美味しいのはいちじくと共通で、タルト生地はザクザクというよりガリッとした固さ。
でも、さっぱりとしたシャインマスカットに合わせて、生クリームこんもり、カスタードも軽めで、このあたりフルーツに合わせてきちんと構成を変えてきていて、非常に美味しいです。


最後は、これから活躍するタルトマロンロワイヤルです。
f:id:nyaofunhouse:20191006151619j:plain
断面はこちら。
f:id:nyaofunhouse:20191006201006j:plain

タルトマロンロワイヤル、食べると、口いっぱいに広がる栗のうまみ!バニラの香りも。そして、カシスがキューンとかなり酸っぱくて、栗とカシスの相性の良さが生かされている。
モンブランよりも栗もカシスもフレッシュに近い作りなので、より生々しく素材の美味しさを楽しめる、そんなタルトです。


ということで、パクタージュのケーキ、今回は全部タルトでしたね!
でも、4種類のタルト、全部構成がフルーツに合わせて変えてあって、手が込んでる。
ちなみに、今月号の柴田書店カフェ・スイーツに、パクタージュのお二人のインタビュー記事が載ってます。それを読むと、お二人のご苦労がすさまじいものだったんだとわかり、今でも大変なのは変わりないと思いますが、それでもご自分たちがケーキ作りも私生活もどっちも大切にするために努力している様子が伝わってきて、ますます応援したくなりました!今月号のカフェ・スイーツ、他の特集も最高なので、ぜひ読んでみてくださいね!


さて、しばしの休憩の後、エチエンヌのケーキ、いきますよ!
まず最初は、さっぱりと、「長野県やまさ農園さんのオーロラのタルト」です!
f:id:nyaofunhouse:20191006153014j:plain
これ、明らかに過積載。覆いを取った瞬間に荷崩れ・・

こちらのオーロラ、洋梨のタルトですが、この洋梨、めっちゃめちゃ美味しいのな!
なんだこれ、という美味しさ。
最近では日本でもスーパーで普通に洋梨売るようになって、洋梨甘くて美味しいのでたまに買うのですが、スーパーではやっぱりラ・フランスが多いかな?それも美味しいのですが、このオーロラ、全然違う!甘さも、みずみずしさも、香りも、そして、柔らかすぎず、しゃくっとした歯ごたえ。
それがこれだけ山盛りなんだから、たまりません。
そして、そんな最高な洋梨を支えるタルト部分も、タルト生地はザクッと、そして分厚いクレームダマンドのまったりとした甘さ。お寿司みたいですね。ネタを生かしたシャリの美味しさ、みたいな。すごくいいです。

そして、エチエンヌのモンブラン2種!
f:id:nyaofunhouse:20191006192005j:plain


まずは、和栗のモンブランパイから。
f:id:nyaofunhouse:20191006192114j:plain
断面。
f:id:nyaofunhouse:20191006192413j:plain
和栗のモンブランは、下がパイになってるんですね。
和栗のクリームはほっくりほくほく。下のパイはざっくりざくざく。
パイ、キャラメリゼしてあって、かなりカリカリパリパリなので、メレンゲの軽さに近いものがあります。でも、口の中に広がるバターの余韻がやっぱりパイですね。この徹底的に軽いパイの作りがあるから、和栗のほくほくクリームも味が壊されないで美味しいモンブランとして成り立っている。美味しいです。

もう1つは、モンブランソレイユ。
f:id:nyaofunhouse:20191006193442j:plain
断面。
f:id:nyaofunhouse:20191006193747j:plain
こちらのモンブランは、中にあんずのコンフィチュールが挟まれた構成。
モンブランにあんずというのは、このケーキ以外ではあんまり見たことない。
独特です。
とはいえ、モンブランに酸味のある果物を挟み込むというのは、今では普通になっていて、カシスが一番多いですが、ラズベリーの場合もありますし、お店によって工夫されていますよね。
で、あんずなのですが、あんずって、独特のえぐ味というか、刺すような刺激があるじゃないですか。
これが難しいと思うのですが、このモンブランソレイユでは、栗+あんず+チョコ、という素材でバランスを取っている。栗とあんずは難しいし、栗とチョコもちょっと難しい組み合わせなのですが、チョコの苦味をあんずの酸味が消して、あんずの刺激をチョコのまろやかさが消して・・と、お互いの良さを生かしながら、前に出過ぎる部分をうまく相殺することで、栗の風味に寄り添った美味しさになってる。このあたりのバランス感覚が素晴らしいですね。
下はザクザクっとしたメレンゲ。ヘーゼルナッツのパータシュクセですかね。ちょっとコーヒーっぽい香ばしさを感じました。あんず入りモンブランという、ちょっと突飛な発想を、丁寧に作ることで味をなじませて、美味しいモンブランになっています。無二の美味しさ。


最後は、プティドポム。
f:id:nyaofunhouse:20191006200321j:plain
断面はこちら。
f:id:nyaofunhouse:20191006200633j:plain
こちらは、焼いたりんごを載せたタルト。
上部のりんごの甘さと、下部のパイタルトのパリンとした食感とダマンドの甘さが、タルトタタンとはまた違った美味しさを作り上げています。焼いたりんごの美味しさが詰まっている。
小さいけれど、インパクトのあるタルトです。



・・・ということで、今回は玉川学園前→新百合ヶ丘のパティスリーで、秋のフルーツのタルトをいっぱい食べました。
いやー、秋って、フルーツ美味しくていいですよねー。
パクタージュのいちじくはとにかくいちじくの概念がひっくり返る美味しさだし、エチエンヌの洋梨!最高!栗も最高でした。
でも、いちじくの旬は短いですし、急がないと、10月が終わる頃には栗終了のところ出てきますからね。そうなると、冬はりんごばっかりでさみしい感じになってしまう。秋がもうちょっと続くように!フルーツ狩り、まだまだ楽しまないと!

あ、あと、パクタージュで買ったパンはこちら!
f:id:nyaofunhouse:20191006201240j:plain
秋茄子のカレーパンと、いちじく使った菓子パン「デリス」です。
これは明日のお楽しみ。