埼玉が誇る、おなじみの名パティスリー、シャンドワゾー。
公式サイトを見ると、最新情報はFBで、ということになっているのですが、
先日から始めたインスタの投稿が熱い!
村山シェフがシャンドワゾーのスペシャリテにまつわる逸話を長文で語っていたりして、
ファンにはたまらない内容になっています。
そんなシャンドワゾーの最近の投稿でざわつかせたのが、
「ミルフィーユ、はじめました!」という告知。
というのも、シャンドワゾー、これだけの規模の有名店にもかかわらず、
ミルフィーユが置いてなかったのですね。
調べてみると、時々実験的に店頭に並べることはあったようなのですが、
レギュラーメニューにはなってなかった。
それが、満を持して提供開始とのこと。
しかも、テイクアウトはできない、イートイン限定!
こりゃあたいへんだ!ということで、
本当は月曜日に行こうかと思ってたのですが、すごい雨だったので、今日行ってきました!
ミルフィーユの提供は、本店ではなく、グラシエ&ショコラティエの通称「黒シャン」で行っています。
今回提供のミルフィーユ、グラシエでのイートインということで、アイスをトッピングできる仕様。
しかもアイス3個まで載せられるという。
すごい!アイス載せミルフィーユなんて、さらにアシェットデセール感満載です!
でも、アイスを載せてない、そのままのミルフィーユも食べてみたい・・
どうしよう・・・
えい!こうしました!
2つオーダーしちゃいました!
スタッフさんかなり怪訝な顔されましたが・・
いやー、豪華!贅沢!
でも、2つ合わせても高級店のアシェットデセールより安いかも。
お得感あります。
それでは、シャンドワゾーの渾身のミルフィーユ、
まずはノーマルスタイルから。
かなり大きいです!
そして、これもインスタに載ってたのですが、このミルフィーユ、ナイフやフォークでさっくりと切れるらしい。
ほんとかなー?
試してみました。
シャンドワゾーのミルフィーユを切ってみます
おー!!
切れる切れる!
ザクザクです!
では、味の方はと言うと・・・
ふむ!
このミルフィーユ、パイ生地は極限まで軽く、空気をいっぱい含んでエアリー。
一番近いイメージは、ロッテ「パイの実」のパイをさらに軽くした感じ。
裏面は軽くキャラメリゼしてありますね。
食感も、さくさくを超えたふわふわ感。この軽さは驚きです。
それに対して、カスタードクリームはバニラと卵の味わいがかなり濃厚で、ぼってりとしてもたった感じ。
すごく重いです。
なので、極軽のパイ生地に対してやや重すぎるかなーと感じる部分も。
ポーションも大きいので、1個食べるだけでもかなりヘビーだったりします。
でも!これがアイスを足すとどうでしょう。
アイス足したバージョンはこちら。
今回はヴァニーユとフランボワーズの2種載せにしてみました。
こちらもザクッと切りますよー
シャンドワゾーのミルフィーユ(アイス載せ)を切ります
アイスと一緒に食べると、これが、ますます美味しい!
単独で食べても美味しいんだけど、ちょっと重いかなー?という部分があるのですが、
それがアイスのさっぱりとした味わいが加わることで、まったりとしたカスタードとのバランスがちょうど取れるようになる。
特にフランボワーズとの相性は抜群!
ミルフィーユにラズベリー入れるパティスリーも多いですし、合いますよねそれは。
なので、このミルフィーユ、個人的にはベリー系のアイスと一緒に食べるのが最強。
それを意識したバランスになっていると思います。
もちろん、アイスなしでも、チョコやラムレーズンなどのこってり系アイスと合わせても、きっと美味しいと思いますよ!
ということで、大きいミルフィーユ2つ食べてお腹いっぱいになりましたが、
当然こちらにも寄りますよ。
白シャンでは、今の季節らしい軽めのケーキを中心に買ってきました。
あと、パンドミも。
パンドミ、サービスでスライスしてくれるんだけど、4枚5枚6枚のどれにしますか?と言われて4枚切りにしたんだけど、5枚切りぐらいがちょうどいいかも。でも、極厚のトーストもいいものなので、冷凍庫にしまいました。
そして、ケーキ食べますよー。
シャンドワゾーの初夏ケーキ、まずはヴェリーヌピスターシュ。
スプーンですくってみました。
このヴェリーヌは、上部はピンクとホワイトの2種のグレープフルーツの果肉とジュレ、下はピスタチオのムース。
このピスタチオが、かなり濃い!豆っぽさがかなり強くて、エグ味も少し。
グレープフルーツも、果肉も含めてさっぱりとしたジューシーさと甘苦さもしっかり。
なので、これは強×強の組み合わせ。
すごく難しいんだけど、奇跡的なバランスで、ちゃんと美味しくなってる。
これはすごいなー。
これ、ちょっとでもさじ加減間違えると、とんでもなく不味いものが出来そうなんだけど、
一つにまとめ上げる手腕はさすが。
これはなかなか真似できないかもですねー。
次に、タルトオランジュ。
これは、プレートが手書きだったので、シェフの気まぐれタルト、という感じのよう。
断面はこちら。
タルト生地は軽めでさっくり。
そして、タルトの中にはクレームダマンドではなくカスタードなんですよね。とろっとした。
そこにフレッシュのオレンジがゴロっと。そしてオレンジのコンフィチュールを表面に。
これ、タルトの中身ダマンドでも十分美味しいと思うんだけど、カスタードにしたことで、軽さが強調されて、オレンジの甘酸っぱさが際立つように。
あと、少しオレンジ系のお酒も使ってるかな?香り付け程度。
なので、オレンジの味・香り・苦味が前面に出た、とてもオレンジ感のあふれるタルトになっていました。
そして、ピスターシュグリオット。
シャンドワゾーのピスターシュグリオットは食べたことあります。
ですが、以前のバージョンから大きく変化していたので、思わず購入。
以前食べた時のピスターシュグリオットはこんな。
ピスタチオがゴロゴロですよね。
それが、今回はこんな風に変化していました。
フォルムが洗練された、というのと、チェリーがクリームから果肉に変わってますね。
味わいとしては、ピスタチオの味が当然濃いんだけど、ここでは濃厚さはありつつもエグ味はそんなになくて、まったりとしたピスタチオ。それに対してチェリーの果肉は酸味しっかりで、果肉の食感もあって、小気味良いアクセントとして効いている。メリハリがあって非常に美味しいです。
最後は、すごく気になってた新作、テヴェールドゥー。
これは、抹茶のケーキ。
シャンドワゾーが抹茶とか和素材を使ったケーキを作るのは非常に珍しいと思う。なので、ちょっとびっくり。
前にも書きましたが、自分、和素材を使ったケーキが、柚子ぐらいは大丈夫なんだけど、ちょっと苦手意識があって。
和素材の持つ強烈な個性を洋菓子に落とし込むのってすごく難しいと思うんですよね。
なかなかこれは美味しい!と思うものに出会えなくて。というか、あんまり美味しくないと思う場合が多くて、敬遠しがちなのです。
なので、安易に和素材のスイーツを作るお店に対しては懐疑的なのですが、シャンドワゾーのようなお店がここで和素材を出してくるなら、それは受けて立とう、信頼してみようと思って。
買ってみました。
断面はこちら。
不安半分で食べてみましたが・・
おー!これは・・
抹茶のガナッシュは、確かに抹茶の渋みがしっかり感じられるのですが、それと同様にバニラの香りも強く感じられる。
甘さも強くて、こってこてに濃厚。
それに対して、上に載ったサブレは、塩気がかなり強い。ザクッとした食感もいい感じ。
で、一緒に食べると、これが、日本人大好きな「甘塩っぱい」味わい、病み付きになる美味しさ、それがバニラや生クリーム、バターなどによって洋菓子としてもしっかり成立している。
間違いなくケーキなんだけど、ものすごく日本人の嗜好に寄せた味のケーキ、になっています。
日本人好みで、なおかつ和菓子屋では作れない、あくまで洋菓子。
この味の作り方は、ものすごく個性的で、面白いですね。実際美味しいし。
これはやや癖はありますが、ちょっとおっかなびっくりの人も試してほしい。
シャンドワゾーによる和素材の解釈、ものすごく面白いです。
・・・ということで、今回はシャンドワゾー白黒両制覇!いっぱいケーキ食べました。
シャンドワゾーのミルフィーユ気になっている方いらっしゃいましたら、参考にしていただければ幸いです。