Nyao's Funtime!!

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おこもり中でも美味しいケーキ食べたい人は・・紹介記事書きました。


nyaoの本場パリのケーキツアー2019:3日目はちょっと渋めのセレクト

今日のパリも、薄暗くて雨が降ったりやんだり。
気温も、午前中は12度前後と、寒いです。
そんな中のケーキツアー、今日はどこに行こうかなー?と思案したのですが・・

昨日は王道のお店だったので、
今日は少し渋めに、日本ではあまり知名度のないお店を回ろうかと。
場所としては地下鉄のVilliers~Wagram~Pereire周辺。
では、張り切って行ってきましょう!

地下鉄の3号線、家からの近くだと、Arts et Metiers駅。
ここからメトロ乗って行きますよー。
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地下鉄に乗って、まずはPereire駅。
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ここに、ル・ジャルダン・シュクレというパティスリーがあるのです。
このお店、日本では多分そんなに知名度ないと思う。
けど、自分、インスタでアップされているケーキの写真見て、
美味しそう・・これは行きたい・・・となってて、
行く候補にしていたのです。
こちらが、ル・ジャルダン・シュクレです。
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可愛いお店!
店内はかなり手狭ですが、生ケーキの他にコンフィズリーなんかもあって、カラフルな印象。
そんな中から、インスタに上がっていた美味しそうなケーキを中心に購入。

次に、徒歩でWagram駅へ。
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この駅の近くには、これは日本でも「カフェ・スイーツ」なんかで取り上げられていたので知ってる人は知っているパティスリー、「KLパティスリー」があります。
最初、ファサードがパティスリーぽくなかったためか、かなり迷いました。
こんな外装です。
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店内はけっこう広いのですが、サロン・ド・テをたっぷり取ってあって、ショーケースはそんなに大きくない。
ケーキは、旬のベリーを使ったものが多かったかな。
プチガトーもかなり大きめで、ベリー山盛り。
そんなケーキに惹かれて、いろいろ購入。
ここから地下鉄に乗って、Villiers駅へ。
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この駅の近くには、メレンゲの専門店、「ラ・ムランゲ・パリ」があるのです。
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店内はメレンゲ菓子だらけ!
カラフルなメレンゲ菓子、どれも欲しくなりました。
生ケーキとしては、パブロヴァのバリエーションが中心で、アントルメのサイズと、プチのサイズはガラスの器入りのが多かったです。
そんな中から、美味しそうなのを1つだけ買ってきました。

帰りはまた大粒の雨!
またかー・・
でも!今日はシャンドワゾーの保冷バッグにケーキ入れてたので、濡れずに済みました!
優秀!
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アパルトマンに帰ってきて、まずは汗だくになった服を着替えて・・
というのも、外寒いのですが、店員さんに1回話しかけるだけで汗1リットルぐらいかくので、
今回は3ヶ所回ったので3リットル・・は大げさとしても、めっちゃ大汗かいてしまって。
シャツもビショビショでした。

そんなわけで、お着替えをしてから、ケーキタイム!
まずは、新鋭パティスリー、ル・ジャルダン・シュクレのケーキから。
最初に、「ラ・ロザ」から。
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美しい・・美味しそう・・
ナイフで切ってみました。
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このケーキは、レモンのムースの柔らかな酸味と、ラズベリーの甘酸っぱさが組み合わさったケーキ。ムースがねっとりとした食感で、酸味も優しくて、フェミニンな味わい。それに対して下の生地はアーモンド入りでザクザク。ムースとの対照が面白いです。すごく洗練された美味しさ。

次に、タルトシトロンを。
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メレンゲの載せ方が建築的。
切ってみます。
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このタルトシトロン、酸っぱいです!
やっぱりタルトシトロンは酸っぱくないと、というのがコンセンサスなのでしょう、超酸っぱい。
でも、嫌な酸っぱさではない。キューンとした酸味。
メレンゲは、甘さはそこまでではなく、乾燥していて、表面はさっくり、中はねっちり。
タルト生地はよく焼けでザクザク。
シンプルですが、とても美味しい。
かなり酸っぱいですが、タルトシトロンらしいタルトシトロン。

次に、インスタで見てて美味しそうだなーと思ってたケーキ、タルトピスターシュを。
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もうこの見かけだけでも惹かれてたのですが、切ってみると・・
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この、中のピスタチオペーストがとろり、というのが超セクシーで。
食べてみたかったのです。
というわけで、食べてみましたが・・
まあ、想像通り、ピスタチオがすごい!
表面にもたっぷり、中にはジャリッとしたピスタチオのペースト。
豆っぽさがすごくて、エグ味もそれなりにあります。
それに対して、上のとろけるようなムースはフルールドランジェの香り。
これがうまく豆っぽさをケーキとしてまとめあげている。
見かけ以上に美味しかった。

ル・ジャルダン・シュクレ、最後は、パリブレスト!
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このパリブレスト、リングシューはほぼお飾り、ほとんどがヘーゼルナッツクリームという大胆な作り。
断面を見ると、
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下のシューの中にはヘーゼルナッツのペーストが仕込まれています。
トップにはローストしたヘーゼルナッツ、濃厚なヘーゼルナッツクリーム、そしてペーストと、ヘーゼルナッツの存在感、香ばしさがすごいことに。
すごいわ。
やっぱり、フランスはヘーゼルナッツの国、そのフランスのヘーゼルナッツ使いは、半端ではなかったです。
まいりました。


・・・ということで、ル・ジャルダン・シュクレのケーキ、どれも見かけ・味ともに一流だったですねー。
ほんと小さなお店なのですが、全く侮れない。
おすすめです!


次に、ラ・ムランゲ・パリのヴェリーヌを。
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真っ白です!
素敵!
これ、全部メレンゲなの・・?とも思ったのですが、
実際にスプーンですくってみると・・
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生クリームの中に焼きメレンゲのかたまりがいくつか埋め込まれている、というスタイル。
メレンゲは甘いのですが、生クリームはほぼ無糖。
そして、やっぱり生クリーム、乳脂肪分がかなり高い。こってり。
なので、見かけに比べてかなりヘビーな食べごたえです。
上のフルーツが食べやすさに貢献していました。フルーツなかったらちょっとしんどかったかも。
個人的には、もう少しメレンゲがほしかったかなー専門店なんだから・・とも思いました。

そんなわけで、ここまで食べたケーキでかなりおなかいっぱいに。
まだケーキ残ってるのですが、しばし休憩。
ベッドでゴロゴロしながら、せっかくパリに来たのにゴロゴロしてもったいないのでは?とも思ったのですが、
今回はのんびりするのも目的のひとつなので、ゴロゴロゴロゴロしてました。
そして夜。
ようやくお腹も整ってきたので、KLパティスリーのケーキ、食べますよー。


まずは、リュバラ(Rubarra)というケーキ。
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トップにフレーズ・デ・ボワがたっぷり!
これが食べたかったのですよ。旬のフレーズ・デ・ボワ。
日本ではこんなにてんこ盛りになることはまずないですからね。
切ってみます。
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こちらのケーキは、軽めのチーズのムース、そして、リュバーブのコンフィの酸味、胸キュンなフレーズ・デ・ボワの組み合わせ。
全体的にモダンで軽めの作りだけど、クリエイションはしっかりしていて、細かいところも含めて、一流ですな。すごく良く出来てる。単にフルーツに頼っただけではない。

次に、シトロベラ(Sitrobella)というケーキ。
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今度はいちごが山盛り!
切ってみます。
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このケーキは、とにかくいちごいちごいちご!
トップのいちごは、やっぱり味が濃くて酸味が強い。
最近の日本のいちごは酸味がほとんどないので、余計酸味を強烈に感じる。
そして、中にもいちごのコンフィチュールが入っているので、いちご感がすごい。
いちごのコンフィチュールにはライムも忍ばせてあるとのことですが、そんなに気づくほどではない。
いちごの酸味がじゅうぶん感じられるから、それの補強程度かな。
タルト台はガシッと焼かれていて、いちごのジューシーな美味しさを受け止めている。
これも単にいちごを載せただけでない、素晴らしいタルトです。

次に、ポメロ・フランボワーズ(Pomelo-Framboise)。
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これ、ラズベリーの載せ方が芸術的!
上から見ると・・
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フランスのケーキは飾り付けが雑、というのは、確かに完璧主義ではないけど、こういうところはちゃんとしてる。
素晴らしいです。
断面はこちら。
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こちらのケーキは、ラズベリーのムース、ラズベリーのコンフィチュール、そしてグレープフルーツのビスキュイ、山盛りのラズベリーという組み合わせ。
食べてみると、ラズベリーもグレープフルーツもしっかり主張していて、
ベリー+柑橘の異なる酸味がハーモニーになっていて、すごく美味しい。
そこに、隠し味として「ティムトペッパー」というのが使われているらしく、ピリッと独特の辛味が。
トップに並んだラズベリーもフレッシュで美味しく、満足度が半端ない。
すごいです。


KLパティスリーのケーキ、ここまではベリーのケーキが並びましたが、次はシュークリーム、
シューベスト(Choubesto)です。
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ピスタチオのクリームがこんもり。
断面はこちら。
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はい、ここでも出てきました、ピスタチオのペーストがとろりと流れ出る仕掛け。
これ流行りなのでしょうかねー?
このペーストも当然ピスタチオの香りが強烈。
それに対して、下のシューの中にはラズベリーの粒入りの赤いコンフィが、強い酸味を。
強烈なコントラストの、味の強いシュークリームになってます。


最後に、フランも買いました。
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このフラン、かなり大きめ、というか背が高い。
作りはシンプルそのもの。
ボテボテのカスタードはバニラがすごくて、卵感も含めて特濃。
タルトはザクッとしていて、薄めで、シンプルだけど美味しい。
フランいいですよねー。


・・・ということで、今日は以上!
ちょっと食べ過ぎた・・
今日回ったお店は、超人気店ではないものの、高いクオリティのケーキを作っている、実力派のパティスリーでした。
こういう小さなお店が素晴らしいケーキをなにげなく作ってるあたりが、パティスリーの聖地の所以なのでしょうか。

明日は、ちょっと抑え気味になるかもですが、美味しくケーキ食べていきたいと思います!