いやー・・・・
寒い!
つい数ヶ月前は水道の蛇口からお湯が出てたのですが、今は氷いらずの冷水が出てくるのですが。
11月末には、今年はこりゃ暖冬だねーとか言ってたのに・・・
まあ、今のところは体調不良にはなってないので、このまま早く春になってほしい・・
でも!その前にクリスマスですよ!
クリスマス、あと10日切りました。いよいよですねー。
クリスマスケーキの予約はしましたか?
そんなクリスマス前の、ちょっと中途半端なふわっとした今日このごろ。
寒いけどちょっくらケーキでも買いに行こうかなーと。
行きたいお店はいくつかあるのですが、どこ行こうかちょっと悩んで。
こうしました。
四谷駅前の十字路、丸ノ内線方面の信号が先に青になれば広尾へ。
JR方面の信号が先に青になれば京浜東北線へ。
さて、どっちになる?
・・・と、十字路に到着したら、丸ノ内線方向が青になりました。
じゃあ、広尾ですね今日は。
広尾には魅力的なお店いっぱいありますが、やっぱり自分的にはラエールさん。
アルノーラエール、インスタ見てると、新作も積極的に出しているみたい。
あと、パンもはじめたそうで。
行きたいなーと以前から思ってたのです。
店内に入ると、ちょうどパンが焼き上がってきました。
店内、レイアウト少し変えていて、以前カウンター席だった場所が焼き菓子とパンのスペースになってましたね。
パンは4~5種類。定番のパン中心です。
そして、生ケーキも、新作も含めて秋冬らしさの中にも華やかさが。
そんな中から、ケーキとパンを色々と購入。
次に向かったのは、こちらも広尾のパティスリー、ジュヴォーです。
以前ラエールに行った時の記事に、コメントいただいで、ジュヴォー行かれては?と書いてくださったので、今回は行ってきましたよ。
ジュヴォー、むかしむかし恵比寿の三越にお店出してたときは買ったことあって、個人的にはあんまりパッとしないなーというイメージだったのですが、最近はどうなんだろう。
店内にはカフェスペースもけっこう広めにあって、イートイン限定でヌガーグラッセがいただける。
それもそそられたんだけど、今回はテイクアウトで。
ジュヴォーはプロヴァンス地方のパティスリーということで、ちょっと変わったアイテムも置いてあって、
一つはプロヴァンス風マカロン。そしてロカイユ。
ロカイユ、要は焼きメレンゲのかたまりで、ブロンディールでも店頭に積まれてますよね。
ジュヴォーではロカイユ、いくつかのフレイバーがあって、それもかなり魅力的なのですが、
よく店内見たら、ショーケースの上に「生ロカイユ」というものがあって、通常のロカイユの3倍ぐらいの大きさ。
で、店員さんに生ロカイユってなんですか?と聞いたら、通常のロカイユと比べて、中まで焼き切ってないので、中心が半生なのだそう。そのため日持ちも短いらしい。
土日限定なんですよーと言われて、じゃあ買いましょう。と。
ということで、生ロカイユと、ケーキと、パンを購入。
帰ってきました。
家に帰ってきて、まずはアルノーラエールのケーキから。
最初に食べたのは、デジールというケーキ。
このケーキ、上はバニラとブロンドチョコのクリーム。
比較的軽め、といってもバニラの芳香とブロンドチョコの香ばしさは濃いですが。
それに対して、下部はチョコのガナッシュにビスキュイと、こってりとした重さ。
なので、味としては上からバニラ→ブロンドチョコ→ビターチョコ
と、グラデーションを描いているんですね。
すごく計算されている。
重さと軽さ。だから食べやすく、満足度も高い。
さすがの美味しさです。
次に、ババドゥシェフを。
このババは、お酒はグランマルニエを使用。ということもあって、オレンジのコンフィがドン!と載ってます。
切ってみると・・
このババ、生地はとろけるようなしっとり感。シロップはしみしみです。
そのシロップは、グランマルニエがガッツリ、アルコールも強め、更にオレンジピールもいっぱい入っていて、アルコールのキリッとした渋みとオレンジピールの苦味が強め、甘さはやや控えめで、苦味や渋みが強い、爽快な味付けです。
そういう意味ではモダンな作りなのですが、トップのオレンジコンフィや生クリームがうまく効いていて、これも重さと軽さを絶妙にバランス取っている、計算された美味しさですね。
そして、サントノーレの秋冬バージョン、サントノーレマロンカシスです。
紫色が可憐ですね。
断面はこんな。
このサントノーレ、土台はパイじゃなくてタルト。タルトはかなりバターしっかり香ります。
そのタルトの中にはたっぷりのマロンクリーム。これが濃い!こってこてです。
そこにカシスがキューン!と酸っぱくて、マロンの濃さとコントラストが明瞭です。
ここでもやはり軽さと重さ、モダンとクラシックのバランスが絶妙ですね。
さらに、モンブランもありました。
このモンブラン、なんと四国の栗を使った、和栗モンブラン!
これはパリのお店で出してないよね?日本オリジナルだと思うんだけど、ラエールさんはどの程度タッチしてるんだろ?
断面はこちら。
そんな、一見不似合いな和栗モンブラン、食べてみたのですが・・
これが!和栗のクリームが!
栗のほくほく感も強いのですが、栗の渋皮の渋さがものすごく強く感じられる。
ちょっと粗野とさえ言えるぐらい、栗の素朴な味わいを凝縮している。
それに対して生クリームはさっぱり、下のメレンゲはしゅわっと溶けるはかなさ。
これは、すごく美味しいモンブランですね。すごく好き。
フランス的な感覚というのは正直そこまで感じないのですが、すごく良く出来た和栗モンブランなのは間違いないです。
ラエールさん、パンはこの2つを購入。
どちらも大きさはやや小さめです。
ナイフで切りますと・・
断面図、クロワッサンもショソンオポムも、中がぎっしり詰まってる。
クロワッサンは、大きさは小さいけど、見ての通り表面のさくさく感に対して中はみっちりと目が詰まった、たべごたえのある作り。
バターの香りが素晴らしいです。
ショソンオポムのほうは、中のりんごがタルトタタン的にとろとろになるまで火入れしてあって、酸味とほろ苦さ、甘さがあるので、すごく充実したフィリングになっていて、さっくりとした生地と一緒に食べると、これも満足感がすごい。
どちらも小さいけど、味のインパクト、見かけ以上のボリューム感、見事です。
そして、ジュヴォーのケーキも。
まずは、プチ・フェルミエールから。
断面。
このケーキは、フロマージュブランのムースにラズベリーのジュレ。
フロマージュブランは、チーズというよりヨーグルトっぽい酸味。さわやか。
ラズベリーのジュレも、ラズベリーらしい甘酸っぱさがあって、美味しい。
ムースやジュレはふんわりと軽いのですが、下のサブレはガリッとした固さのある、ハードな食感。
このあたりのコントラストがいいですね。単にやわやわなだけのケーキではない。
美味しいです。
そして、このお店のスペシャリテなのかな?シトロネル。
このケーキはジュヴォーの初代のジュヴォーさんが考案したケーキだそうで、名前や見かけからして、レモンのケーキなのはわかります。
でも味はどんなかな?と思って食べたのですが、
おー、これは独特だ。
生地が、なんだろ、マジパンのようにねっちょりねっちょりしてるんですね。
これは何?と思って調べたら、マドレーヌ生地を薄くしたもの、だそう。
うーん、でも、マドレーヌっぽさはほとんど感じなくて、やっぱりマジパンっぽいんですよね。でも、薄いマドレーヌって食べたことないから、こういう感じになるのかなー?
その生地の間にレモンのコンフィチュールを塗っている、とのことで、レモンの香りと酸味がふわっと漂います。
全体のイメージとしては重め。鈍重といってもいいかも。クラシカルな良さがあります。
そして、セヴノル。
これはジュヴォー風のモンブランなのだとか。
切ってみると・・
これは、表面に散らしたナッツ、特濃のマロンクリーム、下のサブレと、様々な香ばしさが味わえる。
印象としてはこのケーキも重いですね。最近の潮流とは違うけれど、この重さは悪くないです。
そしてそして、問題の生ロカイユ。自分はバニラ風味を購入しました。
でかい!とにかくでかいです。
切ってみると・・
中にはヘーゼルナッツがぎっしりと!
この生ロカイユ、食べてみると、確かに、表面はサクッとした焼きメレンゲなのですが、中心部分はヌガーのようなねちょっとした食感。
これは独特ですねー。小さなロカイユでは味わえない美味しさですね。
そして、ヘーゼルナッツのアクセントもあり、サクサクと食べられる。
かなりの大きさでしたが、軽く食べられました。
ジュヴォーではパンも。
かなり大きいクロワッサンと、フィユテポンム。
クロワッサンを切ってみると
こちらのクロワッサンは、ラエールさんのクロワッサンとは対極で、大きくて中は空洞大きめで軽い。
はらりとした食感。これもこれで美味しい。
フィユテポンムは、表面はカリッとしていて、りんごは軽く焼かれていて酸味が心地よい。すごく美味しいです。
そんなわけで、今回はクリスマス前の広尾のフランス発パティスリーを巡ってみましたが、同じフランスからの輸入パティスリーだけど、コンセプト全く違うのが面白かったですね。
ケーキもそうだけど、特にクロワッサンが!
小さくてみっしりしているラエール、大きくてふわっとしているジュヴォー。
これは好みの問題なので、どちらが優れいているとかはないのですが、どっちも一級の美味しさなのは間違いないですよ。