いやー、まいりました。
年が明けてまだ間もないというのに、いきなり腰をいわしてしまいました。
ぎっくり腰のようにいきなりやっちまったのではなく、なんとなく腰痛いな―というのを放置してたら猛烈な痛さに!
寝てたり椅子に座ってるぶんにはなんとかなるのですが、立ち上がることが出来ない。
しんどかったですー。
そんなわけでケーキ食べたくても食べられない状態が続いていたのですが、ようやく少し落ち着いてきたので、今日こそケーキ食べるか!
・・でも、調べても調べても、営業しているパティスリーがない。全然ない。
元々火曜日というのはパティスリー巡りにとっては魔の曜日。
それに加えて、クリスマス~お正月の営業の振替休日を10日~13日にとってるお店がすごく多くて。
こりゃダメかな・・?と諦めていたところ、ツイッターで「リョウラやってるよ!」と教えてもらって。
あれ?リョウラって、火曜水曜休みじゃなかった?と思ったのですが、どうやら本当に営業しているらしい。
じゃあ、いっちょ行ってみるか!
そういえば、去年も腹痛で入院した退院祝いにリョウラ行ったし、快気祝いに使うことが何故か多いですね。
そういえば今年はまだガレット・デ・ロワを食べてなかったのですが、リョウラに売ってないかな―?どうかなー?と思ってたら、リョウラ、ガレット・デ・ロワ売ってました!
しかも、ガレット・デ・ロワ、通常のアーモンドクリーム入りの「ガレット・デ・ロワ・アマンド」と、焼きりんご味の「ガレット・デ・ロワ・キャラメル・ポム」の2種類があるの。
焼きリンゴのガレット・デ・ロワ!すごくすごーく惹かれたのですが、めちゃめちゃ悩んだ末に、今回はオーソドックスなアマンドの方をチョイス。
ううう・・・でもキャラメル・ポムも食べたかった・・・
ということで、プチガトーは久しぶりかな?
リョウラのケーキです!
まずは、モンブランから。
モンブラン、2種類売ってました。洋栗と和栗。
両方買って食べ比べるというプランも考えたのですが、今回は和栗のほうだけを購入。
断面です。
この和栗のモンブラン、宮崎県の栗を使ってるとのことですが、和栗らしいほっくりとした味わいをしっかり残しながら、それ以上に力強さを感じさせるんですね。
これは栗の特色なのか、マロンクリームの作り方にコツがあるのか、わからないですが、どっしりとした強い味のマロンクリームです。甘さもしっかりで、メレンゲも甘いので、和栗の繊細さというよりは和栗の美味しさを感じさせつつフランス的に展開しているモンブラン、という印象でした。
次に、ムラングシャンティのアレンジ版、「ムラングシャンティエピセ」です。
断面。
これは、名前の通りスパイスを使ったムラングシャンティ。
シナモン他、スパイスの香りがふわっと漂います。
基本のムラングシャンティの部分、焼きメレンゲは口の中ですっと溶ける、ふわっふわに軽い食感なのですが、スパイス使いのおかげでかなり大人っぽい味になっている。
普通のムラングシャンティが天使のような美味しさだとすれば、このムラングシャンティエピセは、酸いも甘いも噛み分ける大人になって知る、甘いばかりではない密かな幸せの味、という感じです。
次に、ヴァルスを。
断面。
このケーキはとにかく構成が複雑で、多種多様な素材が組み合わさっています。
一口目食べると、グレープフルーツとタイベリーの甘酸っぱさが感じ取れる。
二口目で、ほのかなシナモンの香りとワインに漬け込んだプラムの果肉が。
他にも白桃も使っているとのことだったのですが、それはあるようなないような。
・・と、事程左様に複雑な構成なのですが、1つのケーキとしてみて味がバラバラになってないのがすごい。
これだけ多くの材料を使うとやり過ぎ感が出てしまいそうなところ、このケーキはあくまでも柑橘とベリーの甘酸っぱさのバリエーションを軸として、そこに装飾的に様々な要素をプラスしていく、という、絵画的な味の作り方。軸がぶれてないから美味しいんですよね。
これも白いケーキ、シャモニーです。
断面。
このケーキ、トップのいちごと、中に入ってるチェリー&ラズベリーのジュレの甘酸っぱいさわやかな味が炸裂!ぱあっと華やかな美味しさです。
チーズのムースは、保形できるギリギリのやわらかさ、とろけるようで、チーズ臭さは控えめ、ミルキーな味わいが中心。
なので、いちごミルクの美味しさにベリー・チェリーの酸味が加わった、フレッシュな味わいのケーキになっています。
これはチーズケーキというよりも、フルーツを中心としたフロマージュ・オ・フリュイといったような味のケーキです。
エクレールフレーズピスターシュ。
切ってみました。
これは、いちごとピスタチオの、絶対美味しい鉄板の組み合わせのエクレアですが、まずこのシュー皮の美味しさにヤラれます。
ダイスアーモンドをたっぷりまぶしたシュー生地は、がっしり焼きこまれていて、この部分だけでも旨味がすごい。そしてピスタチオのクリームも、えぐすぎると感じるギリギリの線まで豆っぽさを出していて、このシュー生地とピスタチオクリームが濃いのでフレッシュないちごのジューシーさが最高に生きる。
普通に作っても美味しい組み合わせだからこそ、ここまで作り込まれた美味しさには感服します。
最後に、デュックを。
スプーンですくってみます。
これは、全部がコーヒー尽くしのヴェリーヌ。
自分、コーヒーがメインのケーキはあまり買わないのですが、これはきっと美味しいだろうと思って購入。
果たして、素晴らしく美味しいヴェリーヌでした。
コーヒー味一辺倒だと味が単調になりがちだと思いきや、コーヒーのゼリー、コーヒーのクリーム、コーヒーを染み込ませたスポンジ、コーヒーが濃く香るシロップ・・・と、それぞれのパーツが食感の違いだったり、甘さの違いだったり、コーヒーを軸としつつもレイヤーになっているんですね。味が。
だから、食べていて、飽きるどころか楽しくて仕方がない。
トップのアーモンドのカリカリがまたいいアクセント。
これは、コーヒー好きの人はもちろん、コーヒーの美味しさがイマイチわからない、という人におすすめ。
コーヒーの美味しさをこれでもか!というほど多角的に楽しませてくれる。
さすが、菅又シェフの手にかかるとコーヒーもこんな美味しさになるんですねー。
・・と、ケーキ食べて、いよいよガレット・デ・ロワですよ!
ガレット・デ・ロワ、箱にはこんな口上が。
なるほど、フェーヴは中に入ってるタイプなのですね。なるほど。
そして、これがリョウラのガレット・デ・ロワです!
焼き色、濃い!
焦げる直前まで焼かれた焼き色の美しさよ!
切ってみます。
リョウラのガレット・デ・ロワ、見かけ通りパイ生地の焼きが最高に素晴らしい。
サックサクでバターの香り、バターと小麦粉の焼けた香り、そして、かなり塩気が強い。
それに対して、アーモンドクリームはほんのりとした甘さ。やさしい甘さ。
これは、あれですね、ワインと合いそう。
・・と思ったところで、実は去年末にお正月用に赤ワイン買っていて、まだ残ってるんですよね。
飲んじゃえ!
ワインと合わせたガレット・デ・ロワ、予想以上に合う!合う!
美味しい!
幸せだー・・・腰痛は完治してないのでまだちょっと痛いけど、それを忘れる美味しさ。
ちなみに、フェーヴ、もう半分以上食べたのに出てきません。どうなってるんだ。