今週の伊勢丹マ・パティスリーはアルカションです。
アルカション、先日行ったばかり。マパテに来るというのは知っていた状態で行ってきました。
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ここでけっこういっぱいケーキ買ったので、今回のマパテではほとんど食べたものばかりで、買うのは2~3個なのかなー?
と思っていましたが、甘い甘い!
前回お店に行って買わなかったケーキや、店頭に並んでいなかったケーキがズラリ。
参りました・・・
ということで、今回もしっかり6個、買ってきました。
アルカションのケーキ、最初は「ニコ」というケーキ。
このケーキは初めてアルカションに行った時にも食べました。覚えてます。
でも、それって2012年のこと。もう5年近く前なんだからまた食べてみようかと。
断面。
うーむ、やっぱり美味しい。
最初に食べた時は、桃がこんなにまったりした食感になっているのに驚きましたが、
その後ジュンウジタでジョワドペッシュのような、やはり桃を使ってまったりコクのあるムースに仕上げているケーキを食べて、やっぱり桃って、フレッシュな状態で使うのはそれはそれで美味しいけど、ムースにするのは、逆にこうしたミルクチョコなどと合わせてもたっとした食感にしたほうがより桃の繊細な味わいを封じ込めることが出来るのではないかと。
うん、やっぱり2度目、食べてよかった。より知見が広まりましたよ。
次に、先日お店に行った時は売り切れてた、人気の一品ローズピンクを。
すごい!まっピンク!モードな美しさです!
こういう美しいモードなケーキは、アルカションの得意とするところですよね。
断面。
このケーキはマスカルポーネといちごを合わたケーキ。
マスカルポーネのミルキーさと、ほとんど酸味のないいちごの甘いジャムが合わさり、これもまったりとしたコクのあるいちごミルク味になってる。
そこに、邪魔をしない程度の、ムースと一体化したバラの香りが。
チーズ、いちご、バラという組み合わせだととかく嫌味な味になりがちだけど、そうした嫌な感じが全く無いのがすごくいい。成熟した女性のような魅力を発揮してます。
フロマージュクリュ。
このケーキも美しいですねー。
断面。
このケーキは、シンプルにチーズの美味しさを追求したケーキ。
下に塩味のタルト、その上には濃い目のチーズムース。そして、チーズと相性のいいブルーベリーのアクセント。奇をてらったことはしてないけど、とても美味しいチーズケーキです。チーズとタルトのバランスがとても良い感じ。
次に、これも美しい「ヴィオレ」です。
グラサージュが素晴らしいですよねー。
断面。
このヴィオレは、カシスが主役のケーキ。
カシスの甘酸っぱさと、ラズベリーの酸味がパキパキっと効いていて、気持ちがしゃっきりする。爽快なケーキ。でも下にピスタチオのスポンジが薄く敷いてあったり、一番下はカリッとしたサブレだったり、カシスだけだと単調になりがちな味に深みを与えているのですね。このケーキは素晴らしく美味しいです。見た目以上。
ヴェリーヌもありました。マングーマンジェ。
夏ですな!
スプーンですくってみました。
このヴェリーヌは、バニラも加えてとろっとしたマンゴーのソース+果肉に、アーモンドミルクのブラマンジェという構成。ブラマンジェは甘さかなり控えめで、マンゴーの方も甘さよりもさっぱりとした味わいを優先させていて、全体にとても軽くて涼やかなヴェリーヌになっています。ほどよく夏っぽく、ほどよくトロピカル。でも強すぎないところがいいですね。
最後、カフェモカ。
このエクレアは、大きさがすごくて、ケーキ皿に載りきらなかったので、お皿代えました。
切ってみます。
このエクレアは、大きさだけじゃなくて味もビッグサイズですね!
しっかりとした、強さのあるシュー皮、苦味の強いコーヒーにほろ苦チョコレート、そして周囲につけられたナッツが絶妙に絡み合う。
ナッツといえば、先日エスキスサンクでナッツぎっしりのケーキ食べましたが、その時の印象は、記事にも書きましたが、ナッツばかりが前に出てきて全体としてのバランスを欠いているように感じたのです。それに対して、こちらのカフェモカエクレアは、全てのパーツがジグソーパズルのピースのようにピシピシっと収まっている。ナッツも、前にしゃしゃり出ることなく、シュー皮、コーヒー、チョコ、を補う美味しさになっている。
これなんですよ。
「とにかくナッツぎっしりにしておこう」という考えではなくて、ナッツを入れるのだったら、どういう役割なのか、全体の中でどう調和するのか、考えるのが素晴らしいケーキになる要素だと思うのです。アルカションのケーキは、それが緻密に考えられているので、食べていて安心できるんですね。素直な気持ちになる。
やっぱりそういうのがいいんじゃないですかねー。
というわけで、アルカションのケーキ、短期間にいっぱい食べました。
アルカションのケーキのコンセプトは、有名ですが「Pour le plaisir du gout et des yeux.」=「味わう喜び、目の喜びのために」。
このコンセプトに恥じない、目にも心にも美味しいケーキたち。
美しくて、しかも見掛け倒しではなくて味も最高に美味しいというのは、とても難しいことだと思うのですが(どっちか片方ならできるかもですが両方は難しい)、アルカションのケーキはそれを両立させているのがすごいし、そのために努力を怠らない姿勢もすごいと思います。
ぜひ、この美しさにやられちゃってください!