夏!もう終わりか!そんなもんじゃないだろお前のポテンシャルは!
・・・と怒鳴りたくもなるようなこの天候。
なんなんですか、この秋風吹く寂しい毎日は。
つい数日前までは暑くて暑くてどうしようという陽気だったのに。
一気に涼しくなってしまって。
こう涼しくなると、やっぱり人肌恋しくなりますよね。
そうなるとあれだ、ケーキを買ってあったまるしかない。
そんなわけでケーキを買いに、霧雨しのつく中、外に出かけました。
あいにくの天気、あんまり遠出はしたくないよね。
長時間歩くのはちょっと。
ということで、今回は比較的簡単に行かれる代々木上原へ狙いを定めました。
代々木上原といえは、やっぱりここ。
店内、相変わらず華やかなケーキがずらりと並んでいました。
その中からスペシャリテを含むケーキをいくつか購入。
そして代々木上原と言えば忘れちゃいけないここ。
ここもケーキのレベル高い。見るからに美味しそう。
でも、ぐっとこらえて少しだけケーキ購入。
霧雨がやまない中、ケーキ袋を抱え込むようにして帰ってきました。
家についてホッと一息、まずはビヤンネートルのケーキから。
カプリスというケーキ。
どうです!美味しそうでしょー?
断面。
ビヤンネートルのケーキは、値段カードに中身の説明が書いてないのですべて推測なのですが、これは珍しいいちじくが主役のケーキ。
いちじくのムースに、ラズベリーのジュレという構成。
プチプチとした種の残るいちじくは、えぐみはないもののしっかりその艶めかしい存在をアピール。そこにラズベリーの甘酸っぱさが加わり、さらに側面に貼り付けてあるダクワーズのほこっとした甘さがあって、とても美味しい。
これは見かけ同様、レベル高いですわ。素晴らしい。
そして、エキゾティークというケーキ。
こちらはマンゴー、パッション、パイナップルといったトロピカルなフルーツのケーキ。
どれもしっかり味が前面に出てきてる。
なんだけど、表面のキャラメル風味のミルクチョコがそれらの甘さや酸味をうまくくるんで包んで、単に南国的なだけじゃない、ケーキとしての奥行きをもたらしてくれている。これも非常に美味しいケーキですね。
そしてそして、ビヤンネートルといえば、の季節のミルフィーユ、今回は「プラムのミルフィーユ」だぞ!
こ、こ、これは・・・
ちょっと驚いた。
ビヤンネートルのミルフィーユ美味しい美味しいと思ってたけど、ここまで美味しかったっけ?
パイ生地が、よく言う「焦げる寸前まで焼ききっている」というか、ちょっと焦げすぎの方向へ一歩足を踏み出していると言ってもいいぐらいの、ものすごい香ばしさ。ここまで焼くか?下手すりゃ廃棄になる直前まで焼かれたそのパイ生地の美味しさと言ったら!
その焦げ焦げパイ生地にぽってりとしたカスタードクリーム、そして甘酸っぱいフレッシュなプラムと、もうもう最高の組み合わせ。
このミルフィーユ、けっこう自分ミルフィーユいっぱい食べてきましたが、焼きのすごさはかなり上位に入りますよこれ。
ものすごいです・・・。
ということで、ビヤンネートルのケーキ、どれもすごくすっっごく美味しかった!
もうちょっと買えばよかったかなーとちょっと後悔。
でも!その分アステリスクのケーキ、いっぱい買いましたからねー。
次はアステリスクのケーキのターン。
まずはこれ、スペシャリテと言ってもいいでしょう、「花火」から。
断面。
この花火、ケーキの中にパチパチキャンディーを仕込むというギミックの部分ばかりが取り上げられがちですが、普通にライムのケーキとして優れている。
ライムの酸味だけじゃなくて、皮の香りもしっかりケーキに写し取られていて、そこにいちごとラズベリーの甘酸っぱさが加わってとてもさっぱりとして美味しいケーキになってる。
ちなみにパチパチキャンディー、口の中にケーキをしばらくとどめておくと確かにパチパチしました。でも、そんなギミックに頼らなくても、さわやかケーキとしてよく出来てると思いましたね。
「イル」というケーキ。
このケーキはトロピカルなケーキと紹介されていましたが、なかなかどうして。
このケーキ、クリームにココナッツの香りが非常に強く、そしてアーモンド入りの生地がどっしりと重めに作られている。なので、ココナッツのトロピカルでさわやかなイメージというよりは、ココナッツとどっしり生地のまったりとしたコクが全面に出た、けっこうヘヴィー級の味わいになっている。その点がとてもユニーク。
下にはタイベリーのジャムが挟んであるとのことだったのですが、量がそんなに多くなくて、あと自分タイベリーあんまり食べたことないので、酸味はわかったのですが、味の識別となるとちょっと難しかったです。タイベリーたっぷりのケーキ食べてみたいよ・・・
トパーズいってみます。
深めのカップに入ったこのケーキ、ヴェリーヌと言っていいのかどうか、微妙なところ。
断面はこんな感じ。
このケーキは異常なまでに凝っていて、まず一番下は角切りメロンいりの生クリーム。そしてその上に焼きメレンゲとダクワーズ。そしてその上に謎の味のムースが。
このムースの味がとても不思議な味で、なんだろう?自分の味覚を試されているような味で。
華やかな中にちょっとスパイシーな味が混ざってる。
これは、スパイス?ハーブ?ローズマリーじゃないし・・・
ごめんなさい、わからない!
ということで、ネットで答え合わせしたら、正解は「パイナップル+バジル」だそうです!
うーん、バジルかぁ・・・言われてみればその通り。
パイナップルは正直、そうかな〜?という印象。
あと、ネットでレシピ見たらグレープフルーツのコンポートがゴロンと入っていることになっているのだけど、これは入ってなかった。と思う。
いずれにしても、ユニークなケーキでした。
ここからは焼きが美味しいケーキ、いきます。
まずはアステリスクにもあったんですねのミゼラブル。
アステリスクのミゼラブルは、クリームの卵感がすごく濃厚に感じられる。バター感は少なめなんだけど、ミルキーで美味しい。発酵バター?ちょっとわからないけど、生地もふんわりとしていて美味しくて、全体として端正に作られた上質なミゼラブルという印象。やっぱりアステリスクらしく、軽め軽めに作られてますね。これはこれで。
そして、タルトスリーズ。
ああもう可愛いよおおお!
さくらんぼの形って、どうしてこう可愛いかなあ。
断面。
これ、見て分かるようにタルトがかなり分厚くなっている。
中にはピスタチオとチェリーが焼きこまれてあって、ザクザクの食感で美味しい。
上に載ったピスタチオのクリームも、適度な豆っぽさも感じられて、下のタルト台といいバランスで拮抗している。
もうちょっとチェリー感が欲しかった部分もあるけど、タルト台の香ばしさがとても美味しかったので許しちゃう!
最後、こちらもスペシャリテ、アイアシェッケ。
このアイアシェッケ、やっぱりチーズが非常に濃厚。
塩味もかなり強め。
そしてラムレーズンもしっかりと主張している。
どっしり、というよりこってり、とした味わい。
アイアシェッケといえばどうしてもドゥブルベボレロと比較してしまうけど、比較はあんまり意味ないよね。どちらも美味しい。アステリスクというとどうしても軽めのケーキをイメージするけど、このアイアシェッケは、しっかり濃厚に作られていて、とても好印象のケーキです。
ということで、代々木上原の美味しいケーキ、たっぷり食べました。
これで人恋しさも少しまぎれたかな?
アステリスクのケーキもどれも美味しかったけど、今回はビヤンネートルのミルフィーユに持ってかれた感が。
このパイ生地は至宝ですよ。でも、毎回この焼きが再現されているのかは不明。意図してここまで焼いたなら、それはもうすごいことです。
もし代々木上原行くのであれば、アステリスクとの往復だけでなく、数十メートル先まで歩いてぜひビヤンネートルへ。オススメです。