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おこもり中でも美味しいケーキ食べたい人は・・紹介記事書きました。


白金高輪、メゾン・ダーニとパッション・ドゥ・ローズがあまりにもご近所さんなので

こうしている間にも、新しいパティスリーが次々とオープンしています!
もう、とても回りきれない。
その中でも、最近話題になっているお店が、白金高輪の「パティスリー・メゾン・ダーニ」というお店。
ここのお店は、バスク地方のお菓子を得意としていて、特にガトーバスクにすごく力を入れているんだと。
ガトーバスク、好きな焼き菓子ですが、「日本のガトーバスクとは全く違うガトーバスクを焼いてます」と聞けば、行ってみざるを得ないじゃないですか。
行きますとも行きますとも。


そして、白金高輪といえば、もうすっかりお馴染みになったパッション・ドゥ・ローズもある。
まず先にメゾン・ダーニに行って、帰りにパッション・ドゥ・ローズに寄って帰ってこようっと。
ということで、南北線に乗って久しぶりの白金高輪です!


駅から出て、メゾン・ダーニに向かって、はじめて気づいたのですが、
メゾン・ダーニとパッション・ドゥ・ローズ、ご近所さんなんてレベルじゃない!
同じブロックの、角を挟んだ向こう三軒両隣に位置しているんじゃないですか!
よくこんな場所に重なったよね・・・ここまで近いのはすごい。
ちなみに、住所は、
メゾン・ダーニ:東京都港区白金1-11-15
パッション・ドゥ・ローズ:東京都港区白金1-14-11
激近です!
ということで、まずはメゾン・ダーニから。

おしゃれな外観じゃないですか。
店内は、厨房がガラス張りでよく見える。ショーケースは小さめ。
焼き菓子コーナーにはガトーバスクや、タルト類、クロワッサンなどが。
そして、生ケーキもかなりレベル高そうですよ!
ガトーバスクは当然として、あとはやはりバスク地方リスペクトの「ベレ(=ベレー帽型のケーキ)」などを購入。
ちなみに、メゾン・ダーニ、イートインスペースもあります。が、かなり狭いので、のんびりお茶でも・・という感じではないです。


メゾン・ダーニを出て徒歩30秒。次にパッション・ドゥ・ローズへ。

パッション・ドゥ・ローズは、相変わらずケーキの種類が多い!多すぎだろ!というほどたくさん並んでる。ヴェリーヌだけでも7〜8種類あって、とても選べないよ!という状態。
でも、その中にも、ベーシックな古典菓子がさりげなく並んでいて、今回はそうした古典系のケーキをセレクトしてみました。


今日も暑くて、汗だくだくになりながら帰ってきました。
そして、紅茶を淹れて、ケーキタイムです。
あ、ちなみに、前にも書いたかもですが、自分、真夏でもケーキのお供はあっつい紅茶と決めております。それが自分のジャスティス。
ケーキの甘さや油脂分などをきれいに洗い流して、口の中をさっぱりさせるのは、冷たい飲み物やコーヒーでは不十分で、紅茶でなくては・・・と思っているのです。
で、ダイニングが冷房効いてれば、優雅に熱い紅茶飲んでケーキ食べて・・となるところなのですが、うち、ダイニングに冷房どころか扇風機さえない。
もう、暑さでどろどろになりながら、ケーキが溶ける前に大急ぎで食べてます。


そんなこんなで、まずはメゾン・ダーニのケーキから。
最初に食べたのは、古典のケーキ、フォレノワール。

金箔いっぱいで豪華ですね!ルックスよし。
でも、味の方はどうだろう・・・
と、食べてみたのですが、これがすっごく美味しいの!
自分の好みにド直球だわ。
このフォレノワール、チェリーの存在感がたまらない。とにかくキルシュ漬けのチェリーや、ドレーンチェリーがゴロゴロ入ってる。
やっぱりフォレノワールはチェリーが入ってないとね!
そんな自分にはこの上ない美味しさ。
チョコの甘さはしっかりあるんだけど、パーツ的にはチョコよりもバニラクリームのほうが多めで、これも自分好み。
いやー、これはなかなかレベル高いですね。
ガトーバスクだけじゃないじゃん!


次に、ミルフィーユを。

このミルフィーユは、アンベルセ?かなりバリバリっとした、ゴワゴワっとした、固いパイになってます。食べるのにかなり苦労したけど、バターの香りがとてもいいですね。
中のムースリーヌはぽってりとしていて濃厚で、固めの生地によくマッチしていると思う。上に塗られたキャラメルも適度な苦さがあって美味しい。
やっぱりミルフィーユって、個性出ますねー。食べにくさを除けば、なかなかこれもいい感じ。生地とクリームがよく合っている。


サバラン。

オレンジ色のクリームが載っています。
断面。

サバランの生地は、シロップをたっぷり吸って、とろけるような食感に。
シロップにはお酒も効いていて、びしゃびしゃで、サバランらしくていいですね。
上のクリームのオレンジ色はなんだろう。オレンジかな?と思ったんだけど、かなりほんのりとした味付けなので、もしかしたらアプリコットかも。いや、やっぱりサバランならオレンジかな?ちょっと不確か。でも、その酸味が甘ったるくなるのを防いでいて、さっぱりと食べられる。美味しいサバランです。


さて、ここからはバスク地方のケーキを。
まずは、「ベレ・ブラン」。

この「ベレ」シリーズは、黒・白・赤・黄の4色があったんだけど、今回は白を選択。
断面。

チーズのムースの中にブルーベリーのジャムが。
このチーズムース、ミルキーさとチーズのまったりとしたコクと両方あって、なかなかこれも美味しい。チーズとブルーベリーの相性は言うまでもないので、これも間違いようのない美味しさです。もう少し裏切り的な小技があってもいいかもとも思ったけど、安定の美味しさは好印象。


そして、バスク地方ではよく売られているという「ゴショワ」を。

これ、下には生クリーム、上にはカスタードクリーム、という、シンプル極めたお菓子。
付属のスプーンですくうと、

生クリームとカスタードクリームの間にスポンジの層もあったりします。
このゴショワ、ネット記事によると、生クリームは日本とフランスと味わいが違うので、日本の生クリームに濃厚さを足すためにホワイトチョコをほんの少し入れているんだとか。
そのせいかもしれないけど、生クリーム、確かに味が強めに感じられる。
そして、カスタードクリームは、ゴチゴチになる直前まで火をしっかり入れた、かなり煮詰まった濃厚な味わいに。
生クリームもカスタードクリームも超濃厚で、見かけのシンプルさとは裏腹に、かなり胃にずしっと来る、ヘビー級の美味しさです。
確かにこんなの、あんまり食べたことない。
なるほど、バスク地方ではこんなのが普通に売られているんですねー。



そしてそして、最後にスペシャリテのガトーバスクを。

ここのガトーバスクは、切ってみるとその特徴がわかるとのことですが・・・

日本で普通売られているガトーバスクは、中にカスタードクリームが入っているのが普通で、時にはラズベリーやブルーベリーが入る時もありますが、本当の本当にバスク地方で古来作られているガトーバスクは、「黒さくらんぼ(ブラックチェリー)」入りが正解なのだとか。
そして、こちらのガトーバスクは、日本で入手が難しいそのブラックチェリーを中にたっぷり入れているのが特徴。
なるほどね。
では、食べてみますか。
・・・と、食べてみたのですが、確かに、スペシャリテというだけあって、非常に美味しいです!
うーん、これは確かに美味しいなあ。
外はカリッと、中はしっとり。そしてバターの香り。甘さもしっかり。
その中に甘酸っぱいブラックチェリーのジャムが。
素朴だけど、とても味わい深い。
なるほど、これが本来のガトーバスクなんですね。
なんというか、美味しく蒙を啓かれた気がします。


そんなわけで、メゾン・ダーニのケーキ、ガトーバスクもすごく美味しかったし、それ以外の生ケーキもどれもしっかりと手堅く作ってあって、非常に気に入りました。フォレノワールは中でも特に美味しかったなー。個人的に好みのフォレノワールだった。
今度は別の焼き菓子や、「ベレ」の違う色のも食べてみたい。



そして、パッション・ドゥ・ローズのケーキも食べましたよ。
パッション・ドゥ・ローズ、先日の催事では、正直ちょっと頑張りすぎたというか、やらかした感が若干あったので、少し心配してたのですが、今回店舗で購入したケーキはどうだろう・・・
まずは、ルリジューズ・キャラメルから。

これ!すごくいい!
自分、飴細工に滅法弱くて、もう、このフォルムだけで腰砕け。
飴細工って、いいですよね。
まずは、この「P」の形の飴をカリリと食べます。
うーーー、美味しい。ほろ苦の甘さがたまりません。
そして、飴を割って半分に切ります。

シューの中にはたっぷりの塩キャラメルが。
このキャラメルも濃厚で、飴と一緒に食べると、焦げた砂糖の美味しさをしっかり堪能できます。
いいじゃないですか、いいじゃないですか。
ちゃんとルリジューズのようなケーキを置いているのも好印象だし、飴がけだし。
こういうケーキが食べたいんですよ。


次に、夏らしい変化球ショートケーキ、「シャンティーシトロン」を。

上に載ったレモンは、当然のごとく酸っぱ!
でも、ショートケーキの中のレモンはそこまで酸っぱくなく、適度な酸味で風味がとても良い感じ。
そして、スポンジがしっかりとした固めの食感で、それも好印象。
あんまりやわすぎるスポンジだと、ちょっと物足りなさを感じてしまうので、このぐらいしっかり目のスポンジはいいですね。
そこにレモン風味の生クリームが重なって、さわやかに食べられる美味しいショートケーキになってる。


次に、これも古典菓子と言える「フイユテ・フリュイ・ムラング」を。

いい面構えだ!
これは間違いなく美味しいと確信させるフォルムですね。
サクッと切ってみます。

焦げ臭さを感じさせるほどしっかりと焼き目をつけたふわふわメレンゲ、そして中のカスタードクリーム、さらに下のサクサクパイ生地。
甘々の三重奏で、相当甘さ強いのですが、それを中にゴロゴロ入った、柑橘類やベリー類、キウイやバナナなどのフルーツがさっぱりと引き締めている。
うん、見かけ通りやっぱり美味しかった。オーソドックスに忠実で、こういうケーキは食べていて嬉しくなりますね。


最後に、ペーシュメルバを。

レストランのパティシエ出身の田中シェフ、ヴァシュランなど本来は皿盛りデザートをテイクアウト用のプチガトーに仕立てあげるのはお手の物ですが、ペーシュメルバも、そうした本来皿盛りデザートのケーキ版。
どんななんだろ・・・

こ、これは・・・
上に生クリームと、赤く色付けされたカスタードクリーム、そして、その下には半割にした桃がそのままゴロンと入っていました!
これはこれは・・・
ひねりのない、ストレートな作りで、これはケーキと言っていいのか?という疑問はありますが、味は確かに桃のさわやかさが満点でとても美味しい。
あと、桃は、時間が経つと色が悪くなるので、そのあたりをもうちょっとなんとかならなかったのかなーという惜しい点もありつつも、ピーチメルバをこのような形で簡単に食べられるようにしてくれたのは素晴らしいと思いましたね。


ということで、パッション・ドゥ・ローズのケーキ、どれもとても美味しかった!
この前の催事で少し疑問符がついていたのですが、一気に印象良くなりましたよ。
やっぱりお店行かないとダメですね。反省。


そんなわけで、白金高輪ご近所さんケーキツアー、どちらのケーキも美味しくて、でも、これ、シロガネーゼの人たちどういう消費行動に出るんだろ。これだけ近いと完全に営業妨害のレベル。熾烈なサバイバルが始まりそうな予感です・・・