このダイアリーに先日MARIさんがコメントを下さって、そこでエーグルドゥースはどうですか?とお誘いされたこともあり、自分もリニューアル当日に行ったきりだったので行ってみたいと思っていたこともあり、雨の篠突く中、目白に行ってきましたよ。
エーグルドゥースのショーケースの中はすっかり夏模様!パイナップル、ココナッツ、ライチ、マンゴー、などなど・・・
それらのケーキも興味津々だったのですが、結局買ったのはどちらかというとクラシカルなケーキが主になってしまいました。
あ、でも、MARIさんのアドバイスにあった焼き菓子はいくつか買いました。エーグルドゥースでは生ケーキとケークはよく買いますが、焼き菓子はそれほど買ったことなかったので、どんななのかとても楽しみ。
まずは生ケーキから。
もうすぐ終売になる、春のケーキ「シャルロット」。
真っ赤です!美味しそう!
断面。
うわ、思ったよりもずっと凝った構成になっている。
さすがエーグルドゥース、ぬかりなしですね・・・
では、食べてみます。
・・・!!
お、お、美味しい・・・!!
シャルロットのビスキュイがほんわか甘くて、それに対していちごと野いちごのジュレやムースなどの甘さと酸味が絶妙のバランスをとっていて。
これだけ凝っているにもかかわらず、全体の一体感と、なんとも言えない味わいの深さに圧倒されます。
ちょっと言葉に詰まるほどの美味しさです!
次に、プディング・オー・ラムレザン。
断面。
これは、プディングといってもカスタードプリンではなく、イギリスなんかによくあるヨークシャー・プディングに近いのかな。
これもすごくすごく美味しい!
プディングの生地はわずかに粉っぽく、ねっとりとしていて、食感としてはういろうに近いかも。
それにラムレーズンがビタっと、これ以上ないというバランスで香ってきて。
大きさは小さいのですが、この大きさがベスト。
重厚さがありつつ食べやすいという、味の完璧なバランスがこちらでも遺憾なく発揮されています。
いやー・・・美味しいわ・・
ペーシュ・ドゥ・ヴィーニュ。
断面。
このケーキも、断面図ご覧いただくとわかるように、驚きの多層構造。ここまでやるか!というものすごさ。見かけの赤いドームのかわいさに騙されてはいけません。
でも、この多層構造が、食べてみると全く無駄ではないんですね。
全てのパーツがまさに適材適所、ここぞという味のポイントを正確に撃ちぬいている。
そして、このケーキも、多層構造にもかかわらず味の一体感が素晴らしくて。
なんだろこれ。ほんと、言葉を尽くしても尽くしきれない、感動の美味しさです。
いちばん思ったのは、食べ終わった瞬間「もう一個食べたい!」でしたね。
赤桃のさわやかなパーツから、下のサブレまで、あらゆる美味がつまってる。
1個では物足りなく感じるほどの美味しさでした。
ヴェリーヌもひとつ買いました。ヴェリーヌも数種類出ていて悩んだのですが、選んだのはこれでした。イル・フロタント。
そもそもイル・フロタントというのは、皿盛りデザートの古典で、カスタードの海に浮かぶメレンゲの島・・というのが決まり事なのですが、それをヴェリーヌで表現しようとしたのがこれ。
見てわかるように、ヴェリーヌには乾燥させたアーモンドが別添でついてきました。
これを上からふりかけると・・・
一気に美味しそうになりました!
では、これをスプーンですくって・・・
!!
これは、確かに、イル・フロタントです!!
上のメレンゲはやや甘さ抑え目。それに対して、中にはカスタードのソースと、とろとろカスタードプリンのような層の2層構造。
上からふりかけたアーモンドのクランチーな食感もアクセントになっていて、これは湿気たら美味しくないよなーという。
それにしても美味しい。美味しい。
スプーンですくう一匙一匙がもう、至福の美味しさ。
ほんともう、言葉になりません・・・
これももっとたくさん食べたかった!
生ケーキは以上の4つ。
どれも圧倒的な美味しさに感服でした。
ひとつひとつのパーツがしっかり主張しながら、それぞれのバランスが完璧なので、一体感がとれていて、凝ったケーキにありがちな「美味しいけどちょっとやりすぎじゃない?」感がないのです。全て必然性のある多層構造。それぞれが奏でるハーモニーに陶然となります。
そして、焼き菓子も。
まずは、バルケット・オー・シトロン。
舟型のタルトシトロンは珍しい。
断面。
これ、タルトシトロンは大好きでかなり食べてますが、その中でも屈指の美味しさ!
レモンクリームが、しっかり酸っぱいんだけど、酸っぱ過ぎると感じるギリギリの手前で味を整えている。そして、上に載った半生のメレンゲの甘さも、この酸味にはこの甘味しかない!というベストなバランス。
いやー、参ります。
次に、今月の「料理通信」でも取り上げられていた、ガトー・バスクを。
このガトー・バスク、詳しくは料理通信を読んでいただきたいのですが、製造法をガラリと変えたらしいんですね。それがどんな味になっているか興味あったので、買えて嬉しかったですね。
で、食べてみたのですが・・・
うわ!びっくりした!
襲いかかるアーモンドの杏仁フレイバーのかぐわしさ!
鼻腔を抜けるこの独特のアーモンド臭の香気たるや!
そして、しっとりした表面とトロッとした中のクリームのコントラストが。
ここまで香り高いガトー・バスク、食べたことない!
いやーこれは・・・革命的な美味しさです!
ちょっともう、なんと言っていいのやら・・・
最後に、タルトレット数種の中からアメリカンチェリーのタルトレットを。
見かけは無骨ですが、切ってみると・・・
わかるかな〜?下の方に一層、ラズベリーのジャムが塗られているんですね。
これがすごく効いていて、単純になりがちなタルトに的確なアクセントをつけている。
焼きもしっかりしていて、非常に美味。
これはさすがです。タルトでもここまで心を砕いているとは・・・
ということで、エーグルドゥースの久しぶりケーキ、どれも文字通り「筆舌に尽くしがたい」美味しさでした。
ほんと、この美味しさを表現する言葉が見つからないですよ。
今回再訪するきっかけを作ってくださったMARIさんには感謝です!