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おこもり中でも美味しいケーキ食べたい人は・・紹介記事書きました。


名門「ミクニ」のケーキがまた買えるようになりました!

オテル・ドゥ・ミクニといえば、ケーキ好きなら知らぬ人とてない名門中の名門。
エーグルドゥースの寺井シェフも、ユウササゲの捧シェフも、ここの出身。
他にも多くの名パティシエを輩出しています。


このオテル・ドゥ・ミクニ、昔は「マダム・ミクニ」というカフェスペースがあったらしいのですが、自分が大船から四谷に引越した時には、ちょうど入れ替わるようにやめてしまったようで。
ミクニのサイトからオンラインで特注ケーキや焼き菓子なんかは販売していましたが、生ケーキを食べることは叶わなくなっていたのですね。
寺井シェフが在籍していた頃はよくデパ地下にお店持っていたり催事やっていたりで買うことが比較的容易だったのですが、こちらも数年前にはほとんど閉めてしまって、今ではミクニの生ケーキを楽しむには、レストランでデセールを食べるしかない、という状態だったのです。
だけど、当然自分がミクニでお食事なんて、とてもとても不可能・・・
なもんで、ずっと諦めていました。


そうしたら、なんと意外なことに転機が訪れました。
昨日、郵便受けに入ってたチラシを整理していたら、こんなチラシが出てきたのです。

四谷オテル・ドゥ・ミクニの真裏にカフェが出来るって!
ケーキのテイクアウトもあるって!
ふがーーーーー!!!
これはもう、行くしかしかしか!!!
ということで、今日、早速わたわたと行ってきました。


カフェミクニズ、ほんとに普通の一軒家で、知らなければ絶対ここがカフェとは気づかない。

おそるおそる引き戸を開けてみると、中はおしゃれな空間が広がっていました。
店内には、既に2組ほどがお食事中でした。
食事も食べてみたかったけど、今回はまずケーキ。
小さめのショーケースには約10種類ほどのケーキが並んでいました。
かなりクオリティは高そう。
ふんがふんが。
あれもこれも・・・と思ってたら、結局ケーキいきなり6個も買ってしまった。
店員さんがケーキを包んでくれている間に、ちょっと聞いてみたのです。
「あのあの、今こちらのパティシエさんはどなたがされているんですか?」
と、聞いたら、実はケーキ梱包している方がシェフパティシエさんでした。
なんと!
お名刺までいただいちゃいました。

浅井拓也シェフ。ミクニの伝統を受け継ぐ若きパティシエさんです。
この名前、忘れないようにしないと。


自宅はカフェミクニズから歩いて3分の距離。
あっという間に到着して、たんまり買ったケーキ、ワクワクしながら開封です。
このブルーの袋、懐かしい!


まずは、ムースピスターシュから。

可愛いです!
断面。

この断面を見ただけで、しっかり作ってある一流のケーキだということがわかると思います。
ピスタチオのムースはそれほど豆々しさはなく、どちらかというとまったりとミルキーな味わい。そのミルキーさに、たっぷりのラズベリージュレが甘さと酸味をプラスして、いいコントラストになっている。チョコはアクセント的にほんのりと。
いきなりかなり美味しいです。バランスよく、きれいにまとまっている。


次もさわやかに、パンプルムースロゼ。

これ、グレープフルーツの半分切りの形を模してるんですね。可愛い。
断面。

中にはいってたのは、グレープフルーツのジュレ、グレープフルーツの果肉、そしてグレープフルーツのピールのコンフィ。
表面のムースはマスカルポーネを使っていてふわっふわの軽さ。
それに、グレフルの実を丸齧りしたかのような酸味と甘苦さが加わって、初夏の味わいがたっぷり堪能できる。見かけ以上にさわやかさが感じられる、さっぱりと美味しいケーキです。


シブーストポワール。

これもかなりいいですね!
表面のキャラメリゼ、甘々のシブーストクリーム、ジューシーな洋梨、そして下に敷かれたサブレがカリカリという食感のアクセントを加えていて。ひとつのケーキで様々な表情を見せてくれる。よくあるキャラメルムースと洋梨だけのシブーストポワールとは段違いの、表情豊かな手の込んだケーキになっています。
美味しいです!


ガトーフレーズ。

これ、何気なくたたずんでいるけど、実は6層にもなっているんですよね。
かなり凝った作りになってる。
だから、いちごの甘酸っぱさだけじゃなくて、酸味や甘みが複雑に絡み合って、多層的な美味しさになっている。
特に下のスポンジにたっぷりとうってあるキルシュ入りのシロップが甘さだけじゃなく大人っぽさを演出しているのが心憎い。
フレッシュのいちごはトップに載っているスライスしたのだけなのにもかかわらず、いちごの美味しさをそれ以上に高めている、素晴らしいいちごケーキだと思います。


オペラも売ってました。

このオペラも、薄い層を何重にも重ねた構成。
こちらのオペラは、まず最初に苦味がくる。
これは、チョコの苦味というだけじゃなくて、コーヒーがかなり苦み走った味わいになっているのですね。
甘さはしっかりあるのですが、甘さと苦さ、ビター&スイートな、お酒に合いそうな大人のケーキに仕上がっています。


そしてそして!ミクニ伝統のガトーショコラですよ!

これこれ!
これですよ!
これがミクニの伝統!
鏡のように美しいグラサージュ(部屋の景色が写り込んでるのわかります?)、そして、どこまでもなめらかなチョコレートのテクスチャー。
これが、自分が大好きだったミクニのチョコケーキです。間違いない。
美味しさと懐かしさで胸がいっぱいに。


やっぱりミクニの伝統を受け継いだ浅井シェフ、素晴らしい仕事をしていました。
期待以上の美味しさを味わわせてくれました。
こんな美味しいケーキが徒歩3分内にあるなんて、幸せすぎる。
四谷はラ・プレシューズしかない不毛地帯だったのが、これで一気にスイーツ天国へ変身ですよ。
今度は食事して、チラシのコーヒー無料券使ってイートインしてみようかな。
楽しみすぐるー!!