Nyao's Funtime!!

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おこもり中でも美味しいケーキ食べたい人は・・紹介記事書きました。


人形町・水天宮前・浜町ケーキツアー!

こう見えて自分、かつては馬喰町でサラリーマンしてました。
このダイアリー始めた頃はまだそこで働いていたので、ふるーい記事を調べてみたら多分当時の記事が出てくるかも。


だけど、残念なことに玉ひでの親子丼も食べられなかったし、柳屋のたい焼きも食べられなかった。
玉ひでは3〜4回行列に並んでチャレンジしたんだけど、全てタイムアップで玉砕。
あの行列はサラリーマンには無理だって。
だけど、豆腐屋の双葉のランチは食べたことあるよ!
洋食キラクのビーフカツも食べた!美味しかった!
・・・まあ、過去の話です全ては。


そんな人形町で今いちばん行列が出来る店として一躍有名になったのが、「シュークリー」のシュークリーム。
なんでも、開店前から行列ができて、開店と同時に売り切れるのだとか。
お店ではシュークリーム1日3回お店に出すんだけど、瞬殺なのだとか。
とにかく大人気で、幻の逸品なのだとか。
ふーん。まあチャンスがあれば行ってみようかね。


と思っていたのですが、最近人形町からすぐの水天宮前に「オクシタニアル」がオープンしたと聞いて。
オクシタニアル、クラブハリエで有名なたねやさんが経営しているパティスリー。
以前は神谷町にあったんだけど、「I'll Be Back」と言い残して一時撤退してたんですよね。それが水天宮前に場所を移してオープンしたというわけです。
自分、神谷町にあった時は行きたいなーと思いつつ行かれなかったので、今回はぜひ行っとこうと思って。


あと、水天宮前まで来たら、浜町がすぐそば。
浜町にはパティスリーイソザキもある。
地図的には、こんな感じ。

じゃあ、人形町〜水天宮前〜浜町ケーキツアー、行ってみるか!


まずは最大の難関、シュークリーのシュークリームから。
シュークリーの開店時間は9:30。開店よりも前に着いてないと話にならない。
ということで、早起きして、人形町には9時に到着。
お店を目指します。
シュークリー、日本橋小学校の真向かい。
日本橋小学校の建物。

かっちょいい。


シュークリー到着は9:10。
お店周辺を見ると・・・

誰もいません!
よし!これはいける!
お店のドアには待機の方法について書かれていました。

なるほど。ということでお店の端に寄って待機。
そうしたら、9:15分ぐらいから人がわらわらと増えてきて、あっという間に10人ぐらいに。
9:20に店員さんがその行列に来てくれて、シュークリームの個数を受注していきます。
先頭の自分は、ドヤ顔で言いました。
「1個」。
自分の後ろの人は10個、その次の人は5個、と、みなさんいっぱい購入されるようで、1個なんてのは自分ひとりみたい。
なんなんすかね、シュークリームパーティーでも開くんすかね。
そして開店。
待っている間にテンションがあがって、お店に一番乗りした時にはマックスに。
おかげで、シュークリーム1個の他にケーキ4つ買っちゃいました。
まだ1軒目なのにー。


シュークリーをあとにして、次に向かったのは水天宮前。
オクシタニアル、通り沿いのいい場所にありました。
が、開店は10時。
到着したのは9:45ぐらい。
15分、どうしよう・・・
と思ってふと目をやると、都合よくコーヒーショップが。

おいしいコーヒー200円!
まあ200円で15分時間つぶしますかねー。
と、このカフェマスターズに入店。
すると、もわっとスモーキーな香りが。
そう、ここはサラリーマンさんたちが紫煙をくゆらせる、まったりスポットだったのです。
うーむ、まあ、15分だけだし。
と思って、カフェ・オーレ250円と、レジ前に置いてあったバターケーキ70円を。

で、まあ、15分間時間をつぶしました。
味については聞かないで下さい。
おっさんたちの聖地かくあるべし、というような場所にふさわしい味。
そして、こんなに副流煙を浴びたのは何年かぶりですよ。


ほうほうの体でオクシタニアルへ。

店内はかなり広くて、喫茶スペースもある。
そして、並んでるケーキが、ほぼ全て平らな円盤状に揃えられていて、
統一感があってとてもキレイ。
中でも、ネットで紹介されていたオレンジのケーキがすごく可愛くて、これは買おうと決めてました。
他にもマカロンのケーキとか、魅力的なケーキが多かったのですが、シュークリーで買いすぎたので3個にセーブ。


オクシタニアルから、今度は浜町へ。
パティスリーイソザキ、地図によるとビルが建っている場所にあるみたいなのですが、

なるほど、巨大なビルのたもとにひっそりとありました。

パティスリーイソザキのケーキは、どちらかというと親しみやすいアイテムが主流の模様。ショートケーキ推してたし。
でも、そんな中でもチョコとチェリーのケーキなんかもあって、自分にはそっちのほうが魅力的だったので、美味しそうなフォルムのケーキを3個。


そんなわけで、ケーキ箱3個+シュークリームの箱1個をひいふうと持ち帰ってきました。
帰りは水天宮前→大手町乗り換えにしたのですが、これはアホだった。人形町まで歩いて霞ヶ関のほうが圧倒的に近かった。
早くしないと、シュークリームのシュー皮が湿気ちゃう!
もう気になって気になって。


家に着くと、とるものもとりあえず、シュークリーム。
これがシュークリーのシュークリームです!

紙にくるまれてるのは、底からカスタードを注入しているから汚れないように。
紙をはずします。

確かに前評判通りゴマがたっぷり。
ナイフで切ってみると、ザクっと音がしました。
断面。

カスタードはたっぷり。
さてさて、評判のお味はいかに・・・
ドキドキ。
・・・。
うむ。
美味しい。
けど、まあ、テンションはあんまり上がらない、かったです。
んーと、シュー皮はざっくりした食感が素晴らしいし、ゴマもアクセントとして効いてると思う。
でも、これだけ美味しいシュー皮に対して、カスタードがやや軽いように感じるのです。
カスタードが軽めのシュークリームも好きですよ?でも、それだったらシュー皮ももう少し優し目の食感にしないとバランスがとれない。
これだけごついシュー皮だったらカスタードはぽってりと濃縮されたクリームでないと、カスタードが負けてしまう。
美味しいシュークリームなのは間違いないけど、オーボンヴュータンのシューパリゴーのような目が覚めるような感動的な味、とは言えない、かなあ。
これが、街のケーキ屋さんのスペシャリテとして普通に買えるものであればじゅうぶん満足できる美味しさだけど、開店前から並んでようやくゲットできる幻のアイテム、となると、ちょっと期待値が高くなりすぎるかなー?というのが正直なところ。
お店としても、そんなに神格化されるのは本意じゃないんじゃないかな?という気がする。
シュークリーム以外のケーキもちゃんと見て!って本音では言いたいんじゃないかな。
ということで、シュークリーのシュークリーム以外のケーキを食べます。


モンブラン。

平べったい。和栗とイタリア栗を合わせているらしいです。
断面。

台はチョコスポンジ。
焼きメレンゲじゃないのはちょっと残念だけど、親しみやすさがある。食べやすいです。


苺のロールケーキ。

ちょっとイナムラショウゾウをイメージさせて面白いと思って購入。
ジャムは濃くて酸っぱくて美味しい。
スポンジはしっとり重めの食感。


金柑のタルト。

実は自分、子供の頃金柑が大の苦手で。
おせち料理に入ってるのですが、あの独特の甘苦さが子供には理解出来ず。
それ以来食わず嫌いだったのですが、今回チャレンジ。
断面。

この金柑のタルトはすごく美味しかった!
金柑のフレッシュな酸味と、タルトのクレーム・ダマンドがびったりマッチしてて。
なんだ、金柑って、こんなに柑橘類のさわやかさがあるのね。
食わず嫌い克服できた。嬉しい。


最後、ガトーショコラ。

可愛いでしょ?
ちょっとサンマルク的なフォルム。
上に載ったマカロンがねっちりしてて美味しい。
チョコスポンジは、ちょーっとだけもっさりした食感かなあ。
ちょい惜しい感じ。


シュークリーのケーキは、どれもちょっとづつ惜しいんですよ。
美味しいんだけど、もうあとちょっと、が欲しくなる。
それはシュークリームもしかり。



次に行きます。
オクシタニアル。
まず最初は、シブストゴルゴンゾーラ。
チーズのケーキとしては、バジルフロマージュというのもあって悩んだのですが、シブーストのキャラメリゼの誘惑になびきました。

表面の飴をパリンと破って断面図。

下に角切りのりんごが隠されていました。
チーズとりんごは相性いいですからね。
ゴルゴンゾーラの味わいはしっかり感じられます。
キャラメリゼの甘さ、チーズのくささで重くなりがちな味わいをりんごがさっぱりとさせてくれる。
これはかなり好きですねー。


次に、最初から買う気でいたオレンジのフォルムがキュートな「ショコラオランジュ」。

かーわーいー!!
断面はというと、

チョコ入ってます。
で、味はというと、これがまた全面的にオレンジ!
パキッと酸っぱい!
100%オレンジジュースをケーキにしたみたいな。
普通オレンジ+チョコだと、チョコメインのオレンジサブ、というのが多いですが、これは完全にオレンジメインのチョコサブ。
チョコは主張しすぎず、でも、ないと単調になる。そっと寄り添っているのです。
なるほどねー。可愛いだけじゃないのですな。


そして、タルトタタンもあったので購入。

りんごがいい色になってるので、期待大です。

このタルトタタン、煮詰めたりんごの味と、ちょっと塩バターキャラメル的な味わいが。
底のパイ生地もバター感があるし、りんごにもおそらくバター使ってるんじゃないかなー。
非常に美味しいです。超濃厚。


オクシタニアル、神谷町にあったお店を知ってる人からは、「地味になった」という評判らしいのですが、自分は神谷町時代知らないのでナチュラルに判断すると、フォルムはモダンだし、味も現代的にモデレートされているとは思うけど、クラシカルなケーキ好きの人も納得できる味になっていると思いました。



そして、ラスト、パティスリーイソザキのケーキです。
モンブラン。独特の形。

中はどうなってるの?というと・・・

このモンブランは、どちらかというと「栗のパウンドケーキ」に近い。
上のクリームは栗感が少なめで、全体的にパウンドケーキ。
独特ですねこれは。面白いです。


YOSHIという名前の、スペシャリテ。

断面。

これは、ホワイトチョコとラズベリーのケーキなのですが、
ホワイトチョコがこれまで感じたことのないぐらい濃ゆいんです!
普通ホワイトチョコはさっぱりとした味わいになると思うんですが、
どうした?というほど濃厚。
その濃厚なホワイトチョコをラズベリーがうまく中和していて、
全体としては食べごたえがあるけれど飽きずに楽しめるケーキになってる。
これも独特ですねー。


そして、ショコラグリオット。

これ、上に載ってるかりんとうみたいのが気になりますよね。
つまんで食べてみたのでですが、ほんのり塩味のチョコサブレでした。
さすがにかりんとうは載せないですよねー。
断面図。

構成としては、ほぼフォレノワール。
味わいも、自分の大好きなフォレノワールを踏襲したものになっていて、美味しい。
チョコレート部分は濃厚、チェリーのジュレは適度に酸っぱくてバランスとれてます。
これは見かけに比べると正統派の美味しさ。


・・・以上、3店でケーキ10個とシュークリーム1個。
ちょっと買いすぎた感はありますが、満足のいくものでありました。
今や人形町周辺は人形焼やたい焼きみたいな和菓子ばっかり、という感じではなくなってきているようです。
10年前とは隔世の感ですねー。