コクヨが若手アーティストを起用してオリジナルのノートをつくるプロジェクト、"An"。
今年で第2回目なのですが、青山ブックセンターで販売していたので、ニュースリリースの時から楽しみにしていた大日本タイポ組合の「ノーーーーーーーーーート」を買ってきました。
この"An"プロジェクト、これまでの作品(商品)も手にとってみてきたんですが、どうも「オリジナリティのあるノート」というよりは「ノートという形式を借りた若手作家のマルチプル作品」的な色彩が強くて、個人的にはちょっと食い足りない気がしないでもなかったのですが、この「ノーーーーーーーーーート」は、ノートの中に巧みに作品を侵食させていて、なおかつユーモアがあって、さすがというか素晴らしいです。
この「ノーーーーーーーーーート」、大小あわせて9冊のノートと厚紙の方眼紙が1枚というセットになっています。
セット一式で1,800円。ばら売りはしないみたいです。
ビニールを破って、全部のノートを並べてみると、こんな。
あ!一冊写し忘れた!
すいません、上のノートにあと1冊、「中」ノートがあります。
一見すると、いつも目にするコクヨのノートにしか見えないのですが、
よく見ると、罫線を巧みに使ってそのノートの使用目的を端的に表す文字が描かれている。
たとえばメモ帳の表面をよく見てみると
ひし形の罫線の中から「メ モ」という文字が浮かび上がってくる。
罫線ノートだとこんなかんじ。
これだとちょっとわかりにくいかもしれないので、罫線の一部を強調してみます。
原稿用紙はこうなっています。
これは「作文」の「作」ですね。
音楽ノートは
「音楽」の「音」という文字が思いっきり横に引き伸ばされています。
さらに!「音」の文字の縦線部分が譜面を4小節で区切る目安にもなっている。
これは偶然なのか計算なのか・・・。おそらく計算なんでしょう。
この「ノーーーーーーーーーート」、普段使いもできて、しかも作家性もきっちりある、素晴らしい「作品」です。これなら1,800円でも頑張って買ってしまいますよね。
ちなみに、この"An"プロジェクト、公式サイトもあるのですが、
http://www.kokuyo.co.jp/an/
今のところ新作について全く情報が無い・・。たのみますよー