昨日のエントリに書いた「ブルーノート廉価盤第2弾」に関連して。
Blue NoteのBN-LAシリーズ。それはジャズ好きおっさんからは鬼っ子のように忌み嫌われてるシリーズ。
例えば、こんな感じ。
この作品選曲のコンピで「ザ・クラシック」とは何ぞや?, 2004/12/23
レビュアー: sami17 (プロフィールを見る) 神奈川県 Japan
曲目リストを見ても判るように、ジャズファンなら、モダンジャズ旋風が日本を襲った60年代ではなく、70年代の作品のコンピである事は判りますよね。それが、「クラシック?」モダンジャズの立場はどうなるの?あれはジャズでは無いとでも言うのか?このサブタイトルが笑わせてくれました。冗談でしょ?ブルーノートレーベルは1939年設立ですから、このレーベルで「クラシック」と呼べるのは、1950年頃までです。BLP1500番台のアルバムは、モダンジャズシリーズなのです。それより後の録音を「クラシック」と呼ぶのは、ナンセンス!選曲、監修した人は、ジャズに無知な方なのでしょうね。1966年に創始者の一人、アルフレッド・ライオンがレーベルをリバティに売ってからの作品ばかりです。1曲目の「Sky High」はドナルドバードのフージョン宣言したアルバムからの選曲です。70年代の作品集を何でクラシック呼ばわりするのかなあ?この時代を「古典」と呼ぶなら、ビートルズやストーンズ、ピンク・フロイドもクラシックという事ですね。選曲者は20代の若い人なのでしょうか?それなら幾分わかりますが。タイトルを除けば、ファンキーな、楽しい曲ばかりです。これは、ブルーノートのフュージョン作品集です。お間違いなきように。
そーんなに怒んなくたって・・・。
あるいは自分の持っている「完全ブルーノート・ブック」における、Bobbi Humphrey"Blacks And Blues"のレコード評。
BN3作目。デビュー作(4379)で質の高いジャズ・フルート奏法を示した彼女も、ここでは時流にまかせたフュージョン演奏で、実力を十分発揮するには至っていない。(小川隆夫)
そーんな言い方しなくたって・・・。いいレコードですよ?*1
もちろん、今ではこのシリーズの多くの作品がジャズ・ファンク・クラシックス(!)として名を馳せていることは(上に挙げたおじさんたち以外は)ご存知の通り。とはいえ未だにCD再発されていない盤も多く、出てもすぐ廃盤になったりと、アーカイブもしっかりしていないのも事実。
そこで、このBN-LAシリーズを現在までの再発状況とあわせて表にしてみました。
データはhttp://www.jazzdisco.org/bluenote/la-cat/のリストを元に、ベスト盤・再編集盤等を除いたオリジナルアルバム一覧にAmazonで確認できた再発状況と簡単なコメントをつけてみました。
コメント欄に頻出する"Sky High Productions"についてはhttp://www.stormpages.com/skyhigh/を参照してください(一部試聴もできます)。
以下、リストです。
自分自身そんなに詳しいわけではないので不備が多いと思います。何かあったらご指摘ください。
*1:その後、改訂版である「決定版ブルーノート・ブック―史上最強のジャズ・レーベルのすべて (ジャズ批評ブックス)」では一転、別の解説者が絶賛していて、その落差が笑える