昔(1987年)、富士フィルムが「AV AUDITION 1987」というものを開催して、AV(アダルトビデオじゃなくてAudio Visual)の優れた作品を募集していたことがあったのですが、そこでグランプリ(100万円)を獲得したのが、当時NYに渡ったばかりのテイ・トウワ。
作品は"NEIGHBORHOOD ON THE BPM112"というものでした。
まだ映像機器とかも高価だった時代で、普通だったら映像美を追求する方向に
行きそう(実際他の応募作はそういうのが多かった)なところを、テイ君の場合は
NY在住の地の利を生かして、かなりストリートに近い感覚の作品になっています。
当時の日本ではこういう絵はまだあまり馴染みがなかったので、当時の自分には
すごく新鮮でした。
ジャングル・ブラザーズが"Done By The Force Of Nature"を出すのが1989年だから、
まだ貧乏だった彼にとってこの100万円は大きかったでしょうし、その後の活躍の
元資金にもなったでしょうから、富士フィルムはこのオーディションを誇っていいと思う。