Nyao's Funtime!!

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おこもり中でも美味しいケーキ食べたい人は・・紹介記事書きました。


ease/ラエール/フジウ/それぞれの美味しさ

こんにちは!
今年は梅雨しっかり降りますね!
特に九州地方はかなり大変なことになっていて・・
でも、なんかここ数年、毎年のように雨の災害起きてる気が・・
人類の叡智ってこんなもんなんですかねー。ウイルスの件にしても。
まだまだ全然ダメな人間・・

自分は、そろそろ埼玉のパティスリー、神奈川のパティスリー行きたいですよ。
でも、ちょっと状況見て自重。
今はいちばんフルーツが美味しく出揃ってる時期なので、ほんとはあちこち行きたいですけどねー。

ということで、ここのところちょっとケーキ活動も停滞気味ですが、今月に入ってからのケーキ記録。
7月2日は、ちょっと日本橋に用事があったりもしたのですが、前回プレオープン期間中に訪問した兜町のパティスリーeaseがグランドオープンの日でもありました。
10時から焼き菓子販売開始、11時から生ケーキ販売とカフェ営業開始、というスケジュール。
自分は、かなり早くから並んで、またしても1番乗りを果たしましたねー。
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11時少し前に店内へ。
ショーケースにケーキの種類は10種類以上あったのですが、その中でイートイン限定、テイクアウト不可のケーキが3種類ありました。ぜんぶ制覇したい!とも思ったのですが、その中から2種類をイートインで食べることに。あと、それ以外にもケーキ2つイートイン発注。

まずは、テイクアウト可のケーキから来ました。
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可愛い!
まずは、スリーズピスターシュフレジェ。
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フレジェのチェリー版、スリジェですね。
どうやらムースリーヌはピスタチオ風味のよう。
食べてみると、ピスタチオ!という感じではなく、でもかなり甘さがあって、もっさりした食感。バニラの香りが強めです。生地のアーモンドの香りも強めで、全体にかなり重い作り。ジューシーないちごではなく水分少なめのチェリーということもあり、まったりとしたケーキに仕上がってます。いわゆるフレジェのイメージではなく、スリジェの中でもやや重という感じ。

こちらはタルトシトロン。
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見かけはピンク色であんまりレモンっぽくないですよね。これはグロゼイユのメレンゲ。
断面はこんな。
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食べてみると、レモンの酸味がかなり強めでキューンと酸っぱい。グロゼイユの酸味も。さらにバジルのさわやかな香りもあって、清涼感あふれるタルトシトロンになってます。

さてさて、ここからはイートイン限定のケーキですよ。
まずは、ムラングシャンティ。ムラシャンですね。
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このムラシャンは、注文を受けてからクリームを絞り、組み立てる、完全にアシェットデセールのやり方。イートイン限定ならではですね。
試験管に入ってるのは、なんと白あんのソース。
これをかけるらしいです。

まずはそのまま食べてみました。
かなりの割合を占める無糖の生クリームはミルキー。メレンゲは、相対的にボリューム少なくて、シュワッとした食感ではあるけど甘さはそこまでではない。むしろ刺さったローストアーモンドスライスが香りの面では優勢に立っている感じで、香ばしさはあるけど甘さがちょっと足りない印象。
そこで、白あんソースの登場ですよ。これをかけると・・
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うむ。
こっちのほうがやっぱり味のバランス取れる。
白あん、一気に和の世界に行くわけではなく、たしかに和っぽくはあるけど、それ以上に甘さとコクを足す役割かなーと個人的には。違和感は全くないです。
なので、甘さ控えめがお好みならそのまま、でもある程度ソースかけるの前提で味を組み立ててる感はあるので、お好みで。

イートイン限定のケーキ、もうひとつはシェーブルパンプルムース。
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断面はこんな。
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このケーキ、保水力が半端なくて、水気たっぷり。これも持ち帰りはできないタイプですなー。
シェーブルチーズのムースは多少ピリッとした癖があるけど嫌な酸味ではなく、グレープフルーツと合わせると独特の美味しさ。ちょっとヨーグルトっぽくもなるけど、グレフルの苦味とチーズの刺激で個性はじゅうぶん発揮されている。でも食感はやわやわなので、とても食べやすい。
水分量の多いチーズケーキというとクレームダンジュがあるけど、あれとはまた違った作りの水分たっぷりチーズケーキ、面白いです。


・・・ということで、今回自分が食べたのは以上。
なかなか個性的なケーキだと思いました。
独創性オリジナリティもじゅうぶんだし。
まだまだ伸びしろありそうなので、これから楽しみですねー。
日本橋行くときはイートイン寄ってみようかなーと。でも今後人気出ちゃうかなー?どうだろ?



7月4日は、広尾へ。
昨今の事情を鑑み、長期休業だったアルノー・ラエールがこの日から営業再開する、ということで。
アルノー・ラエール、なんかネット検索してたら休業中にいろいろあったっぽい。
詳しいことはわかんないけど、大丈夫なのかなー?とちょっと心配してました。
好きなお店だけに、何事もないといいんだけど・・と思いつつお店へ。
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店内は再開を待ち望んでた人でごったがえしてました。
店内見たけど、チョコレートがない以外は、そんなに以前と変わった感じではないかなー。パンの種類は少なかった。アントルメは4台程度置いてあったかなー。
夏の風物詩、ビーチサンダルケーキは3種類。仕上げもしっかりしてるし、大丈夫そう?
ということで、食べたことのあるケーキも含め、チェックする意味も含めいくつか購入。
帰ってきました。

久しぶりのラエちゃんケーキ、まずは、大好きなグルマンディーズシリーズより、グルマンディーズエキゾチックです!
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やや全体に傾いてるけど、作りは問題ないのでは?
断面。
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メレンゲはサクッとしていて、ちょっと砂糖のジャリッとした食感があります。
トップにはマンゴー、中はトロピカルソースで、南国の雰囲気バッチリ。
やっぱり美味しいです。特に問題点はなさそう。遜色ないと思います。

次は、タルトホノルル。
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これも夏なケーキですね。
断面はこちら。
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これもマンゴーの甘さ、そしてマンダリンオレンジの酸味と、パッションの味も感じました。タルトの焼きもちゃんとしてるし、美味しいです。さっぱりしてるけど奥行きもあって。

そして、ミルフォイユバニーユ。
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切ってみます。
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名前の通りバニラの香りが濃厚。全体のボリュームとしてはカスタード以上に生クリームの分量が多く、バニラの香りは濃いけど重さ的にはそこまで重くない。パイ生地はサクサクっとはしてないけど、焼きの香ばしさはじゅうぶんにあって、間違いない美味しさ。

そして、ビーチサンダルの中では、トングルールーを選択。
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断面はこんな。
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このケーキは、ダークチョコ、バルサミコ酢、ラズベリーの構成。
ダークチョコの酸味に、バルサミコの重い酸味、ラズベリーも酸味で、酸っぱい!というのではなく、複雑な酸味がチョコの中に感じられる、そんな大人びた味わいです。とてもいい。

最後は、スペシャリテ、トゥールーズ=ロートレック。
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これは仕上げが変わりましたね。明らかに。前のほうが好きだけど、すごく改悪された、というほどではないかな。
断面。
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もう、これは潔いチョコだけのケーキ。めっちゃ濃いです。でも飽きないんだよねー。そこがすごい。ひとつの完成形だよねー。アントルメでは絶対完食できないけど!プチガトーで自分は大丈夫です・・

あと、これも名物、クイニーアマンは時節柄?紙にくるまれてました。
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でも、飴がけもちゃんと分厚く。
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生地はバターの香り豊かで、飴は甘くて、美味しいです。
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ともあれ、よく戻ってきてくれましたラエちゃん!
このクオリティをキープしてくれる限り、通っちゃいますよ!
これからも楽しみにしてますからねー!



そして今日。
今年の冬に新宿伊勢丹マ・パティスリーが終了して、どうなるの?と思ったら、トレンドスイーツIのコーナーでマパテ的な催事を展開する、とのこと。
当初のラインナップにはジュンウジタも入ってて、それは行かねばと思ってたのですが、4月からあえなく休業。立ち消えになってしまいした。残念。
そんなわけで、状況を見てたのですが、今週水曜日からはシェフ・フジウが出店、とのこと。
そういやマパテの最後もフジウで締めたんだっけ。

トレンドスイーツIは、対面ショーケース1本と、半分ぐらいのショーケース1本。合計1.5本といったところ。
以前のマパテなら、フジウの催事にはコンフィズリーや焼き菓子がズラリと並んで壮観だったのですが、ちょっと寂しい品揃え。
でも、生ケーキは定番品も含め、夏の新作もけっこうあって、そんな中から美味しそうなのを選んできました。

フジウのケーキ、まずはヴェリーヌから。
トリオ、という名前のヴェリーヌ。
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可愛い。
スプーンですくってみます。
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このヴェリーヌは、ライチの果肉入りジュレ、ラズベリーのムース、マスカルポーネクリームの構成。
ライチがジューシーでみずみずしく、ラズベリーとの相性は抜群、マスカルポーネはややまったりとして、でも全体的には甘くて香り優雅で、さっぱりと美味しい。

次もヴェリーヌ、ベリーヌ・エテです。
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こちらは、レモンのクリーム、ジンジャーのジュレ、青りんごのムースという構成。
スプーンですくってみます。
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こちらもさっぱりとしたヴェリーヌ。とても食べやすいし、レモンの酸味と青りんごで清涼感があって美味しい。ジンジャーは、これも清涼感プラス辛さで個性を出していて、とてもいい感じです。

シャルロットポワールは定番かな?
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断面。
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洋梨の果肉、洋梨のムース、そして洋梨のリキュールがしっかり効いていて、洋梨尽くしの美味しさ。ビスキュイはふわっと甘くて、フジウらしい地味な美味しさ。

TKエスティバルという、フジウっぽくない名前の、これは新作ですね?
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なんだろ?断面。
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このケーキは、パッションフルーツとバナナ、という組み合わせ。
パッションフルーツはらしさを前に出した作りなんだけど、バナナがあえて青臭さを前に出していて、パッションとぶつけてる。これがなかなかステキなマリアージュになっていて。
完熟バナナの甘ったるさとはまた違ったバナナの側面を出していて、南国風でもあるんだけどさわやかさがある。これは面白いですねー。

・・・ということで、今回自分が選んだケーキはかなり夏らしいさっぱりとしたものが多く、新作も含めてすごく美味しかったんだけどフジウっぽくはないかな?という気も。
そこで、これですよ!
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もうね、いかにもフジウっぽいといえばこっち。
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ラカムというケーキ。
断面見れば、あーなるほどと。
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ぶあつーいフォンダンの中には、しっとり生地と、アニス酒がガッツリ効いている。
アニスの甘苦さと、アルコールのピリッとした辛さ。
まさに「あまくてにがい」。
アニスだめな人多いと思うので、ここまでしっかり効かせてあると無理な人は少なくないかも。
決して初心者向けのケーキではない。
でも、アブサンとかグラッパとか、シャリュトリューズとかが好きな人にはたまらん!美味しさ。
自分は大好き!
もう、これぞフジウ!このクラシカルな風貌がフジウ!
好き!

やっぱねー、自分、軽さで個性を出すケーキももちろん好きだけど、こういう地味で苦味もあったりするけどじんわり美味しいケーキが大好きですねー。
万人にはおすすめしないし、いきなり手土産に持っていったりもしないけど、この美味しさが分かる人と語り合いながらお茶したいですねー。