Nyao's Funtime!!

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おこもり中でも美味しいケーキ食べたい人は・・紹介記事書きました。


自由が丘→九品仏の老舗パティスリーと新鋭パティスリー

6月!
梅雨ももうすぐそこですねー。
そして梅雨があけたら夏!
だけど今年の夏は鬱々としたものになるかも・・
イベントは中止中止、どんなに暑くてもマスク必須、電車はクーラー効かない・・・
でもまあ、それなりな楽しみ方はあると思うので、嘆いてないで楽しみましょう!

今日はまだ梅雨前、そこそこいい天気、暑い!
マスクして歩くと拷問です・・
そんな中、ちょっくら自由が丘行ってきました。

でも、その前に、先月末にまたカフェミクニズに行ったので、そっちの話を先に。

カフェミクニズの新作ケーキは、ポロネーズ!
すごくいいものになるから!
という浅井シェフのインスタ投稿を見ていて、すごく楽しみにしていたのです。
その投稿によると、販売開始は6月頭から!
・・ということだったのですが、実際には5月末から販売開始していて。
早速食べに行ったのです。
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今回もランチもいただくことに。
その日は満席でしたね。お客戻りつつあるのかなー?だとしたらいいけど。
その日の日替わりランチは鶏!
だけど、単なるチキンではないです!
スープ
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前菜
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そして、メインの信玄鶏のガランティーヌ!
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めちゃめちゃ美味しい!なんだコレ最高!
お料理を堪能した後、ケーキ!
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こちらが新作のポロネーズです!
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やっぱりめっちゃ個性的。
あんまり見たことのないスタイルのポロネーズです。
断面はこんな。
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ポロネーズ、普通はスポンジにラム酒をたっぷり染み込ませて、ドライフルーツなんかを混ぜ込み、表面を甘いメレンゲで覆って乾燥させる、みたいなのがオーソドックス。
だけどこのポロネーズは、桃のコンポートが載ってる。ほんと珍しい。
表面のメレンゲも、とても美しい造形美。
食べてみると、スポンジはシロップしみしみだけど、アルコールガッツリではない。あとからホワイトラムの渋みがにじみでてくる、そんな感じ。
桃の繊細な甘さもあるし、シンプルで強い味わいのポロネーズではなく、繊細な味わいのポロネーズ。
相変わらず古典をリスペクトしつつ独自の世界観を作り上げている。素晴らしいです。

サントノーレメロンもいただきました。
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やっぱり完熟メロンがたーっぷり入っていて、最高に美味しい。
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軽くライムの風味がついてるので、さらにさっぱりとしている。
美味しいです。


さー!そして今日!
自由が丘着きましたよ!
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自由が丘周辺、実力パティスリーが星の数ほどある、は言いすぎだとしても、めちゃくちゃたくさん。
その中でどこに行くか、すごく悩みますが、今回は老舗の名店と新規オープンの新鋭店をめぐってみようかと。
そんなわけで、まずはこちら。
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はい、パリセヴェイユですね。
パリセヴェ、イートイン再開しているっぽいですね。でも、今回は持ち帰りで。
定番ケーキから初夏らしい新作まで幅広く揃ってました。
その中から、新作を中心にいくつか気になったのを購入。
保冷バッグにケーキ箱を入れてもらって、パリセヴェから大井町線の線路沿いを九品仏駅に向かってテクテクと徒歩。
10分程度でこちらに到着。
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はい、今年オープンした新鋭店、アンフィニですね。
アンフィニ、金井シェフはアングラン出身ですね。人気店のシェフパティシエをしていただけあって、開店前から期待は大きかったお店だったのですが、なにせこの状況だったのでなかなか行くのも難しかったのですが、訪れた人の評判は上々のようで。気になってたのがようやく来られました。
店内のショーケース、華やかでエレガントなフォルムのケーキが多い印象。あんまりクラシカルな茶色いケーキは少ないかな?あと、フルーツタルトが充実してました。ピーチパインのタルトを推してましたね。シュークリームが絶品とのことでしたが、自分は注文を受けてから組み立てるミルフィーユを選びました。
その他、お店の特徴が出ているっぽいケーキをチョイス。
これも保冷バッグに入れて、持って帰ってきました。
九品仏から四谷までは1時間かからないんですねー。

家に帰って、まずはアンフィニのケーキ。
せっかく作りたてのミルフィーユからいただこうかと。
ミルフィーユ・ナチュールです!
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かなりパイが厚いですね。
食べてみると、見かけ通り、パイが空気を多く含んでいて軽い。はらはらと崩れる。
でも、エアリーな食感だけどよく焼けの香ばしさはしっかり。このあたりはいい感じです。
カスタードはバニラがたっぷり。香り高くて、甘さもそこそこある。ぽってりしている。
なので、カスタードクリームのほうが存在感を主張している。パイは、食感というよりは香ばしさがカスタードに寄り添っている感じです。

次に、パルファンというケーキ。
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このお店のスペシャリテですね。とても美しい。
断面はこんな。
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これ、口に入れた瞬間は、ヨーグルト味?という印象なんだけど、次第にベルガモット、いちご、ジャスミンと香りが分離していくんですね。これなかなか面白い。香りが立つ時間差を計算してあるっぽい。ムースやジュレ主体の構成なので、食べ口はごく軽い。飲み物のごとくあっさりと食べられる。文字通り香りを楽しむケーキですね。

そして、ジャルダン・フリューリというケーキ。
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これもエディブルフラワーが可憐ですねー。
断面。
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このケーキは、メインはブラックベリーやカシスのベリーの酸味、で、たしかにその酸味が強く感じれるんだけど、それ以外にラベンダーなどのハーブの香りやばらの香りが印象的。
やや香水っぽい、癖のある香りなんだけど、いわゆる香水を食べてるみたい、みたいな状態にならないギリギリのバランスで個性的なケーキとして成立させている。ベリーとハーブのマリアージュも感じられて、インパクトの強いケーキになっています。

次に、トロ・バニーユというケーキ。
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純白です!
断面はこんな。
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このケーキは、サブレ生地の上にバニラ尽くしのケーキ。
パリセヴェのガトーヴァニーユほどではないけど、バニラの香りが充満する、濃厚なケーキ。
この場合、もうバニラの質がすべて、みたいなことろがあるけど、かなりいいバニラの香りです。たしかマダガスカルとタヒチを合わせた、みたいなこと書いてあった。エレガント。サブレはガリッとしていて、香り高いバニラのムースに食感のアクセントを。

最後は、シブーストバナーヌ。
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このケーキは、多分ショーケースに並んでたケーキの中でいちばん地味、茶色いケーキ。
どうかなーと思って。
断面はこんな。
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構成としてはチョコのシブーストに完熟バナナソテーということで、チョコバナナ味。だけど、チョコがシブーストクリームになっていて表面キャラメリゼしてあったり、ナッツをまぶしてあったり、シナモンを効かせてあったり、様々な工夫を凝らしてある。単純なチョコバナナのイメージよりはかなり軽やかでエレガントな味わいになっています。


・・・ということで、アンフィニのケーキ、一通り食べました。
やっぱり軽いですね。良くも悪くも。フォルムもエレガント、味わいも華やかで軽やかでロココな雰囲気。
だけど、ミルフィーユのパイだったり、タルト生地だったり、しっかり焼いて香ばしさが出てるし、作りはかなり丁寧。

自分の好みド直球ではないけど、すごくいいケーキを作るお店だと思います。
なにせ大井町線は都内屈指のケーキ激戦区、頑張って欲しいです!


そして、パリセヴェのケーキもいただきますよ!
まずは、シュー・ロー。
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パリセヴェのヴェリーヌです!夏っぽい!
これ、上にエルダーフラワーの花を飾ってあるんですよね。
可憐だ・・
スプーンですくってみます。
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このヴェリーヌは、下はエルダーフラワーのジュレ、上はサバイヨンソース、その間を野ばらのコンポートという構成。
エルダーフラワーのジュレ、エルダーフワラーの風味ってあんまりわからないんだけど、かなり酸味がある。そこまで酸っぱいものなのかな?他の要素も入ってる気がする。多分白ワインなんかも入ってそう。複雑な風味。
サバイヨンソースは軽い甘さ。野ばらのコンポートは量的には少ないけど風味づけな感じかな?
全体にパリセヴェらしからぬさっぱりさっぱりとした味わい。だけど複雑な風味はやっぱりこのお店らしいかなー?

次もヴェリーヌです。ラペ。
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こちらはシンプルなフォルムですねー。
スプーンですくってみます。
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このヴェリーヌは、上はビター!なチョコムース、下は深煎りでこれも苦い!コーヒーゼリー。
その間にやはりサバイヨンソースかな?バニラの香り。
チョコとコーヒー中心のシンプルな構成なのですが、とにかくどっちもほろ苦さが強くて、めっちゃ苦み走った味わいになってます。大人向け。甘さはしっかりなので、甘くて苦い、そんな美味しいヴェリーヌになってます。


そして、タルト・プランタニエール。
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今の季節ならでは、チェリーとピスタチオのケーキです。
断面。
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定番の組み合わせだけど、さすがにクオリティ高いなー。
ピスタチオはエグ味は少ないんだけどこってり濃厚。
チェリーのジュレはキューンと酸っぱくて、チェリーの凝縮されたうまみが。
タルト部分もザクザクっとしていて、香ばしくて美味しい。
ピスタチオがかなり濃いし、チェリーも味強いので、たっぷりの生クリームもちゃんと意味をもたせてある。
いやー、定番だけどなんだかんだ美味しいですねー。


最後は、パレ・ドールという、これは薄いタルトです。
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ナッツぎっしり。
断面はこんな。
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このケーキは、ごく薄いタルト生地の上に、パッションフルーツ風味のキャラメルで固めたナッツが載っかってる、そんなタルト。
食べてみると、キャラメルがにっちゃにっちゃしていて、でもパッションの酸味があるので、甘いけどさっぱりしている。さらにシナモンも効いていて、一見適当に作ってるぽく見えて実はかなり考えられたケーキ。
初夏らしい美味しさです。


というわけで、今回は自由が丘パリセヴェ、九品仏アンフィニ、と回ってみました。
ほんとはねー、大井町線に載って尾山台も等々力も緑が丘も行きたいけど、全部はとても無理だし。
ほんと大井町線恐るべしだわ・・・