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おこもり中でも美味しいケーキ食べたい人は・・紹介記事書きました。


ラヴィルリエのシンプルを極めた美味しさ

伊勢丹新宿店、今週のマ・パティスリーはもう恒例になりましたね、大阪・ラヴィルリエの登場です。
よ、待ってました!という気持ち。

そんなこともあり、今日は張り切って開店前に到着。またもや1番乗り。
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ワクワクしながら開店を待ちました。
今回はどんなケーキが待ってるかなー??

そして、開店。
ショーケースを見ると、今回の催事限定のケーキがズラリと並んでる。
なかなかに壮観でした。
そして、ラヴィルリエにしてはカラフルなケーキがいくつか。
夏らしいヴェリーヌも。

もちろん、いかにもラヴィルリエらしい、地味なルックスのケーキもたくさんあって、
それらも心惹かれますねー。

タルトは4種類。桜桃、グレープフルーツ、いちじく、プラム。
いちじくは以前食べてるので、今回は旬のプラムを。

なんだかんだで、結局ケーキ7つも買っちゃったよ。
それでも諦めたケーキがたくさん。
そのぐらい充実してた。


ラヴィルリエのケーキ、まずはさっぱり系から攻めるかね。
最初に手を付けたのは、フレール・スール。
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これは、ピスタチオとチェリーのケーキ。
ラヴィルリエはピスタチオが素晴らしいと聞いていたけど、これまでピスタチオはピエールタンタシオンぐらいしか食べたことなかったので、今回のピスタチオのケーキ、期待大です!
ドキドキしながら食べてみました。
・・うむ!ピスタチオ、美味しいですね!
ピスタチオのムースは、それほど豆っぽさはないんだけど、しっかりとしたコクは感じられる。
ピスタチオらしさと食べやすさのベストバランス。
そこに、キューンと酸っぱいチェリーのジュレが合わさって、これはもう王道の組み合わせなのですが、丁寧に味を重ねているのがわかる。
平面的にならず、奥行きを感じさせる、さっぱりとした中に個性を感じさせるケーキでした。


次にヴェリーヌを。今回の催事の目玉のひとつ、メランコリー・ド・メロン。
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これ、見かけはメロンに見えないんだけど・・・
すくってみます。
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口の中に入れると、うん、確かにメロンの味する。
底の方にベリーのソースがあって、これの酸味がわりと強め、そして、その後からスペキュロスのスパイシーさとほうじ茶の独特の香ばしさがふわっと香る。
すごく複雑な味で、美味しいんだけど、ちょっと重ねすぎかも。軸がよくわからないんですよね。
最終的な味の余韻はスペキュロスが残る。でも、スペキュロスがメインのわけではないので、このあたりもうちょっとメロンならメロンが前に出てきても、というきらいも。


さらに夏らしいケーキいきます。エメ・アグリュームです。
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ラヴィルリエらしくない?ビビッドな色使いです!
断面。
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このケーキはマンゴーのケーキなのですが、マンゴーをしっかり感じられつつもさっぱりとしている。これは、加えられたライムのおかげかな。甘いんだけど甘ったるくはないという。トロピカルな味をキープしつつも食べやすい。あと、全体のぷにぷにした食感が面白いですね。


ここからは、ラヴィルリエらしい渋いケーキが続きますよー!
まずはジュ・エラブルから。
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このケーキは、メープルシロップをたっぷり使ったケーキ。
スポンジにメープルシロップがじゅわっと染み込んでいて、非常に美味。
ちょっとパンケーキのような味わい。パンケーキよりも生地が薄いので、よりシロップがよく染みこんでる。
スポンジとメープルとバタクリだけのシンプルなケーキだけど、丁寧に作られていますねー。すごく美味しい。


次に、古典菓子のマルジョレーヌ。
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このマルジョレーヌは美味しいですね!すごく美味しい。
ダクワーズのねちょっとした食感と、チョコとプラリネの香ばしさ。味わい深い。
マルジョレーヌは古典菓子の中でも特に地味で、だから作るのはかなり勇気がいると思うんだけど、それをこう美味しく作るのは、やっぱりさすがですねー。服部シェフの面目躍如。ラヴィルリエらしさが出た素晴らしいマルジョレーヌでした。


テメレール・ノワゼット。
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これも地味なルックスですが。
断面。
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うおおお、これ、すごく美味しいです!
なんというか、シェフの気迫が伝わってくる。
上に載ってるのは生クリームじゃなくて焼きメレンゲなんですね。このザクッとした乾いた甘さ、チョコレートの甘さと香ばしさ、プラリネの香ばしさ、コーヒーのほろ苦さ、それらの構成要素が全て1つの味わいに収斂されている。まるで、名優が集って作り上げる一幕の舞台のよう。最高の舞台です!
とてもとても地味ですが、心を捉えて離さない美味しさがあります!


最後に、4種類あったタルトアラカルトから、プラムを。
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このタルト、すごく美味しいです。
プラムでよかった。プラムすごく美味しい。
タルト生地はかなり甘めに作られていて、しかもプラムの果汁をたっぷり吸っていて、じゅわっと甘くて美味しい。
プラムはよく焼かれていて、強い酸味と甘さが引き出されている。
大きさも、味わいも、大満足のタルトです。


ということで、ラヴィルリエ、やっぱり期待を裏切らない美味しさでした。
夏らしいさっぱり系のケーキも美味しかったですが、やっぱり茶色いケーキが美味しい。
地味だし、シンプルな構成なんだけど、そこに手間暇を惜しまず作り込んでいるから、これだけの美味しさになるんでしょうね。
シンプルを極めた美味しさ。


今回食べたケーキ、すごくよかったし、今回まだ買ってないケーキで美味しそうなのがいくつもあったので、もしかしたらもう1回行くかも。
それぐらい良かったです。