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ケーキの日はケーキの街千歳烏山へ!

正月早々体調がすぐれません。
1日2日は調子そこそこ良かったんですけどねー。3日からちょっと調子崩してしまって。
ベッドの中でタブレットでツイッター読んでたのですが、もうみんな正月限定アシェットデセールだガレットデロワ何台買っただと、スイーツライフを充実させていて、美味しそうな画像を見て歯噛みしてました。
そして今日、今日もまだ本調子ではなかったのですが、もういてもたってもいられず、ケーキを買いに。

なんでも、今日はケーキの日らしいじゃないですか。
ならば、それにふさわしいケーキツアーをしないとですねー。
ということでやって来たのがここ。
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はい、ケーキの街千歳烏山です!
千歳烏山、前回来たのは岡崎京子展と絡めた去年の2月。それ以来だからけっこう久し振りだねー。
でも、ラ・ヴィエイユ・フランスへの道はもう暗記しているので地図なしでも行かれる。
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ラ・ヴィエイユ・フランス、相変わらず美味しそうな匂いが漂っていて、美味しそうなお菓子があっちにもこっちにもあって、一気にテンション上がります!
今日は店内じっくり見たのですが、面白かったのは、「おつとめ品」として、マッシュルーム型のメレンゲがいっぱい売られていた。これって、クリスマスケーキの使わなかった部品だよねー。さすが無駄の嫌いな木村シェフだけのことはある。シュトーレンのカット売りもあって、そちらも惹かれたのですが、今回は少なめに・・・といっても生ケーキ4つと焼きタルト1つの合計5個も買いましたが。


ラ・ヴィエイユ・フランスから駅まで戻って、今度はユウササゲへ。
ユウササゲ、道ちょっと迷いました。
まだまだですなあ自分。というかあそこ道わかりにくいよ!
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ユウササゲでは、初めてかな?モンブランがあったので発注。
そしたら厨房で仕上げて出してくれました。丁寧な仕事。
その他、新作を中心に合計4個購入。
えっちらおっちら持って帰ってきました。


千歳烏山のケーキ対決、まずは先攻ユウササゲから。
注文受けてから仕上げたモンブランを。
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栗の色合いが淡くて、ベージュ色。
断面。
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愛媛産の和栗を使った栗のクリームは非常に繊細な味わい。
中のシャンティは多分チーズ使ってるんじゃないかな?やや発酵臭のある独特の味。
下のサクサクメレンゲは甘さ控えめ。
なので、全体としてとても淡い淡い、繊細な味のモンブランです。
こういうモンブランも好きよ。メレンゲはもうちょっと分厚くてもいいけど、このバランスが、捧シェフの考えるモンブランなのだと思う。日本的感性のモンブランです。


次に、グーチエールというケーキを。
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これは!爽やかな酸味が口の中で弾ける!
マンダリンオレンジとパッションフルーツがパキっと酸っぱくて、まるで夏のケーキみたい。
でも、その酸味をバニラのババロアがまったりと中和させていて、単調にならずにケーキとして美味しくまとめている。
そのあたりの計算も、とても「らしい」です。


キャラメルポワール。
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黄色いです!洋梨形のメレンゲが貼り付いている。
断面。
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このキャラメルポワールも、かなり繊細な味になってますなー。
キャラメルの焦げ感はかなり控えめに、ほんのり香る程度。
そして、洋梨がリキュールも使っていて、強く感じられる。
洋梨って味わいが淡白だからどうしても脇役に回ってしまいがちだけど、ここでは主役に抜擢されていて大活躍。
ここでもバランス感覚を発揮している。


最後に、シシリエンヌを。
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ピスタチオとチェリーの、自分の大好きな組み合わせ。
断面。
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ピスタチオは適度に豆っぽさがあって、かなりいい感じ。
チェリーは甘酸っぱさはまあまあ。もうちょっと存在感あってもいいかなー。
でも、これも「このケーキはこのバランスで」というシェフの美学というかバランス感覚が生かされているように思います。


主張の強い味=濃い味の組み合わせ、ということはなくて、淡い味の組み合わせでもしっかり主張がなされている、というのはじゅうぶんあり得ることで、ユウササゲのケーキは、そうした意味での確たる自己主張を感じました。



しばらく休憩の後、後攻のラ・ヴィエイユ・フランスのケーキいきます。
まずは「アルデショワ」から。
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茶色です!断面。
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このケーキは、栗とカシスという、今ではモンブランなんかでよく使われている組み合わせ。
だけど、木村シェフの手にかかると、独特の輝きを見せるんですよね。
最近は栗というと和栗のモンブランが全盛ですが、そうじゃない栗の味わい方もあるんだよという異議を、ケーキの形で鮮烈にアピールしているように思われる。
濃厚な洋栗と、酸味を抑えて果実味を増したカシスの組み合わせがなんとも力強く迫ってくる。
さすが、さすがです!


次に、セイロンというケーキ。
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こちらのケーキも茶色いですねー。
このセイロンというケーキ、見かけはシンプルでとっつきにくさを感じますが、味はかなり華やか。
紅茶の香りもしっかり香るし、ヘーゼルナッツの生地の香ばしさ、オレンジジャムの隠し味と、味がどんどん広がっていくんですね。
香りの多重奏。見かけだけで味が単純そう?と思ったら大間違いですよ!


カフワという変わった名前のケーキ。
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茶色いです!これはどんな構成なんだ?切ってみます。
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これはビックリ!
なんと、コーヒーのクリームが鬼盛りになっていました!
この鬼盛りコーヒークリームは、コーヒーの香り高さが強く印象に残る。
そして、下のくるみ入りブラウニーも濃厚。
濃厚で重厚な味。これも「ならでは」ですねー。チョコとコーヒーの香りの良さが際立っています。


洋ナシ&マロン&カシスのタルト。
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これはすごい組み合わせだ。
上にも書いたように栗+カシスは、今ではよくある組み合わせ。
でもそれに洋梨が加わるとどうなるんだ?
・・と思って食べてみたら、これがビタっとマッチしているんですねー。
洋梨のサッパリとした甘さ、カシスの酸味、栗の香り、それぞれが完全に噛み合ってる。
これはなんでかというと、やっぱり焼きがしっかりしているからだと思います。
がっつり焼かれているから、味わいが溶け出して融合している、そんな印象を受けます。
これはもう力技ですね。簡単には真似出来そうもありません。


最後に、焼きっぱなしタルトの「カルバ」を。
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こちらは洋梨+りんごのタルト。
こちらもがっつり焼かれることによる甘さと香ばしさ、フルーツの持つ本質的な美味しさがダイレクトに伝わってくる。
フルーツは、もちろん生のまま食べても美味しいけど、火を入れると全く味わいが変わるじゃないですか。その味の変化が強烈に感じられて、感動モノ。


ラ・ヴィエイユ・フランスのケーキ、今回はいつにもまして茶色かったですが、これがやっぱり木村シェフの真骨頂。焼きが味を作る、ということが痛烈にメッセージとして受け止められました。


千歳烏山、ユウササゲとラ・ヴィエイユ・フランスはほんと正反対と言ってもいいぐらいケーキに対するスタンスが違ってる。
そして、どちらも正しい。どちらもケーキに対して真摯に取り組んでいることが伝わる。だから美味しい。
同じ駅でこれだけ振れ幅の大きいケーキをたっぷり食べられるんだから、やっぱり千歳烏山はケーキの街ですね!