Nyao's Funtime!!

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おこもり中でも美味しいケーキ食べたい人は・・紹介記事書きました。


ああ!愛しのアン・プチ・パケ!

アン・プチ・パケの素敵さについては、このダイアリーで何度も書きました。
ただ、唯一の欠点が、「たどりつくのが大変」ということ。
江田駅遠いよ遠いよ・・・そこからまた歩くのも大変。
本当は何度も足繁く通って新作ケーキを店内でいただきたいといつも思っているのですが、なかなか行かれないのがつらい。


・・・と思っていたら、なんと、新宿伊勢丹マ・パティスリーにアン・プチ・パケ来るっていうじゃないですか!
やっっっっったーーー!!!
アン・プチ・パケ、催事あんまり出ないので、嬉しさもひとしお。
これはもう、張り切って行くしかないでしょう。


ということで、いつもはマパテは諸般の事情で木曜日に行くことが多いのですが、今回は居ても立ってもいられずに初日水曜日に行ってきました。


ショーケースに並ぶ美しいケーキたち。
ひとつ残念だったのは、我が最愛のケーキ、店名を冠した「アン・プチ・パケ」がカット売りしてなかったこと。ホールでは売ってたのですが。
この「アン・プチ・パケ」はケーキ好きの人には絶対に食べて欲しい魔法のケーキなのですが、ホールだとちょっと買うの厳しいというのが普通。なのでできればカット売りもして欲しかったところだけど・・・仕方ないです。
他には、秋らしいケーキがたくさん並んでいたので、それらを中心に、今回は奮発して6個ケーキ買いました。めったに無い機会ですし、そのぐらい全然惜しくない。
でもアン・プチ・パケのケーキは比較的安いので、6個で2894円でした。1個500円足らず。素晴らしいです。


レフェー。

可愛らしいフォルムですねー。
切ってみます。

上にたっぷり載ったいちごミルク味のクリーム。
そしてまったりとしたコクのあるピスタチオムース。
中にはジューシーないちごのコンフィチュール。
鉄板の組み合わせですが、とても美味しい。いちごミルクのやさしい甘さと豆っぽさを残したピスタチオムースとの相性が抜群にいい。
素材の良さを最大限に生かした、可愛らしい見かけ以上に本格的な美味しさです。


ムラング・キャラメル。

ムラング・シャンティのキャラメルクリームバージョン。
断面。

これもすごくすごく美味しい!
焼きメレンゲはあくまでも軽く、ふわっはらっとした食感。
それに対してキャラメルクリームがびっくりするぐらい濃厚。しっかり煮詰めたキャラメルのほろ苦さを感じるクリームになっています。
このキャラメルクリームの主張の強さはすごいなー。焦げる寸前まで火を通しているからこその、この苦味。
大きさもたっぷりで、食べごたえじゅうぶん。
ムラング・シャンティ好き、キャラメル好きの人は必食。


グルノーブル。

これは見ての通り、たっぷりたっぷりのくるみにほろ苦キャラメルをからませてサブレ生地の上に載せたもの。
サブレはザクザクで、くるみはものすごい量で、ナッツ感が半端ない。リスになった気分。さらにキャラメルの香ばしさが加わって、口の中いっぱいに幸せがひろがる。
秋らしい男性的なゴツいくるみケーキです。すごく美味しい。


バナーヌ・ロム。

この見かけはエチエンヌのリベルテ・ソバージュをちょっと思い起こさせますね。バナナのケーキというのも似ている。
断面。

だけど、食べた印象はリベルテ・ソバージュとは全く違う。
バナナの風味はそれほど感じなくて、むしろラム酒の香りが強く前面に出ている。
アルコールは飛ばしてあるので香りだけですが、とても大人っぽい味わい。ラム酒とキャラメルのマリアージュ。
しかし、ムラング・キャラメル、グルノーブル、バナーヌ・ロムと、3つともキャラメルを使ったケーキなのですが、それぞれ表情が異なるのがすごい。
キャラメルはどれもかなり火をしっかり通した苦味のあるものなのですが、ムラング・キャラメルがいちばんキャラメルの主張が強い。グルノーブルではくるみの香ばしさをサポートしていて、バナーヌ・ロムではラム酒との融合を果たしている。
さすがというか、なんというか、ちょっと感動的ですらあります。


ジュピター。

このチョコレートの飾り、美しい・・・まるでクリスマスケーキみたい。
ケーキの構成としてはミルクチョコレートにヘーゼルナッツのクリーム、そしてオレンジのコンフィチュール。
ビターなチョコレートとオレンジの組み合わせはよくありますが、このケーキではチョコを少しマイルドにして、代わりにヘーゼルナッツで香ばしさを演出している。そのことで、単なるオレンジチョコ味ではない、奥行きのある味わいになっている。
いやー、美味しいわー。美味しい。


美味しい美味しい言っていたら、もう最後のケーキです。
「ナミ」というケーキ。

これ、見かけも素晴らしいですが、味がすんんごく美味しいの!
これだけ他のケーキ褒めてきましたが、このケーキがいちばん美味しいかも!
なんてことのないチョコレートのケーキなのですが、一言では表しきれない複雑な味わい。
中にキャラメリゼしたナッツも入っていて、チョコのクリーム、チョコムースにガトーショコラが組み合わさった、チョコレートの多様性を存分に生かした、実に細やかな感性で作られた、素晴らしいケーキ。
いやー・・・まいりました。


アン・プチ・パケのケーキ、なんというか、今回は気迫みたいなものを感じましたね。一つ一つのケーキに対する手間のかけかたが尋常じゃない。
アン・プチ・パケでは常にたくさん新作のケーキが発売されているらしいのですが、それらの中から特に美味しいケーキを選りすぐっているのではないかと。
どれもおすすめですが、ムラング・キャラメルとナミは是非召し上がっていただきたい。
そして、余裕があれば「アン・プチ・パケ」も食べて欲しいんですよねー。
本当に掛け値なしに美味しいですから。
アン・プチ・パケは、このダイアリーでは何度も推してきていますが、今回は絶好のチャンスなので、見逃さないでいただきたいです。おすすめ以外にも、どれであれケーキを食べれば、及川シェフがなぜルレ・デセール会員になっているのかがわかると思います。ぜひぜひぜひ!!!!