Nyao's Funtimeは二鳥真穂さんを応援しています。

・・・「対象物に過剰に感情移入すること」をキモオタと呼ぶならば、
自分は間違いなくキモオタです。この作品に関しては。

放浪息子(6) (BEAM COMIX)

表紙にときめき、最初のカラー口絵で既に感動し。
本編では登場人物ひとりひとりの行動にいちいち悶えて。
二鳥くんも高槻くんも千葉さおりんも佐々ちゃんも、なんでこんなに愛らしくいとおしいんだろう。
この必要以上の感情移入には、ひとつには自分が同じように第二次性徴に対してかなり頑迷に抵抗した、という経験もあると思います。その悔しい思いの残滓は未だに残っていますし。

・・・なのですが、この作品の登場人物で自分が一番好きなのは、まほ姉と瀬谷君のカップル。
真穂さんは弟をいじめる暴力姉という役割にはなってますが、弟が女の自分よりも可愛く、なおかつ彼氏が（間違いとはいえ）以前弟に惚れていた・・・などというシチュエーションは中学生女子にとってはかなりヘヴィーでしょう。自分の感情をコントロールなんてなかなか出来ない。
そんな状況でも彼女は七転八倒しながら、心に傷を作りながら、彼氏に自分から告白し、ジュニアモデルにもなって、自分の夢を着実に現実のものにしている。この精神力と行動力は半端じゃないと思う。単に気の強いおねえさんではない。それがすごくすごく素敵だし、応援したくなる。
彼氏の瀬谷君も、とても優しくて、いい男。エキセントリックな彼女を支えるあの包容力は中学生の頃の自分には全くなかった。

中学生の初恋はなかなか長く続かせるのは難しいだろうけど、この2人はお似合いだし、うまく続いてくれるといいな〜。
そして1年3組の面々の錯綜した人間関係も、これからどうなるのか、楽しみで仕方ありません。

二鳥くん、高槻くんに残された時間はあと少し。
その短い時間を彼らがどう使うのか、そして「子供の自分」にどういうかたちでさよならをするのか・・・。想像するだけで切ない。

以上、キモオタの独白でした。