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The Beatlesに感じるちょっとした居心地の悪さ

雑誌"SIGHT"が「究極のロック100曲!」という特集をしていて、この手の企画は正直ちょっと食傷気味なのですが、今回はピーター・バラカン×渋谷陽一の対談つきということなので手にとってみました。

SIGHT (サイト) 2006年 01月号

SIGHT (サイト) 2006年 01月号


特集の元になった「ローリングストーン誌が選ぶ究極の100曲」のリストはこちら。
http://www.metrolyrics.com/rs
本家http://www.rollingstone.comではちょっと見つからなかった。


それでバラカンさんと渋谷さんの対談は上位20曲について、最初聴いたときはどうの、歌詞がこうの、いや俺はこう思う・・と微妙にかみ合わない音楽放談になってたのですが、見事に一致してたのが、上位20曲のうち4曲が選ばれたビートルズについての意見。
"I Want To Hold Your Hand"(16位)はともかく、"Hey Jude"(8位)、"Yesterday"(13位)、"Let It Be"(20位)はナシだろう、と。痛罵していました。
これは自分もかなり近い感覚で、"Hey Jude"の長い長いコーダ部は好きだけど、"Yesterday"や"Let It Be"はあまり好きとはいえない。
でもなんだかこれらの曲は神格化されてしまって、「嫌い」と言いづらい雰囲気が確かにある。それがなんか気持ち悪いというか、居心地が悪い。なので誌上でお二人がコテンパンに叩いてるのを見て、自分だけじゃなかったんだと。


あと以前から思ってたのが、コムサ・デ・モードの店内ではBGMとして常にビートルズの曲がランダムに流れていて、他にもそういうショップはけっこうあるのだけど、そうした店内にいるとやっぱり微妙に居心地が悪い。なんなんだろう?というのはあったのですが。


ここは敢えて地面に穴を掘って言ってしまいましょう。
『ビートルズは名作と駄作の差がありすぎなんだよ〜〜〜!』
・・あーすっきりした。


"Hey Jude"なんて「ドミソ」「ドファラ」「シレソ」(キーはFだけど)ばっかりのバイエルレベルの単純さだし、"Let It Be"はカノン進行を少しひねっただけだし、"Yesterday"は曲として破綻してるしベタベタ甘甘だし・・・。


これらの曲に共通しているのは「昇華しきれてないイノセンス」だと思う。
作品として昇華されてない、生の「イノセンス(純粋さ・子供っぽさ)」を見せつけられた時に、素直に感動できる人にとっては"Yesterday"は名曲なのだろうけど、自分みたいに「気持ちわるっ」となるひねくれ者には駄作と感じられるのだろう。
職人的技巧でその「イノセンス」がうまく昇華された名曲もたくさんあるのだけれど・・・。


あとは、彼らのスタイルの変遷が
荒削りな曲とコーラスワーク→美しいメロディとシンプルな歌唱
というように移り変わっていて、「美しいメロディとコーラスワーク」という止揚点が意外とないのも、ちょっともったいないというか物足りない部分。だからカバーバージョンのほうがオリジナルよりも良かったりする場合が多い気がします。


・・・という思いはこれまで密かに心の中にあったのですが、上の雑誌"SIGHT"での対談に触発されてちょろっと書いてみました。


追記:もうひとつ、大きな要因としては陳腐化もあるでしょうね。
"Help!"聴くとどうしても「なんでも鑑定団」思い出してしまうし。