Nyao's Funtime!!

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 キッズ・グループの系譜

基本的にガキはあまり好きではないのですが、大人の世界で必死に背伸びしている子どもは好きだったりします。
特に「キッズ・グループ」のCDはなんだかんだで結構買っている。
子どもなので微妙に音程が狂ってたり舌足らずだったりして、それも可愛いのですが、変声期前の伸びやかなボイス・トーンにはハッとさせられる瞬間が多々あります。


そういったキッズ・グループの系譜を集めたサイトとか探したのですが見つからなかったので、メモ代わりにリスト化してみることにします。
ただ難しいのは「キッズ・グループ」の定義づけで、例えばスピードは?Berryz工房は?とか、ボーイズ・クワイア(少年合唱団)は?とか、極端な話美空ひばりは?とか幅を広げていったらきりがないので、ここでは「キッズ・グループとして自分の琴線に触れたもの」を基準にしています。オレ基準で。


なお、キッズ・グループは実の兄弟で結成されている場合が多いのですが、そうではないグループも当然あります。一応血のつながりがあるグループには★マークをつけておきました。(事実誤認があったら教えてください)


【Black】

  • Jackson 5★

やはり最強のキッズ・グループといったら彼らでしょうね。確かにこの当時のマイケルは天才以外の何者でもないですが、"The Corporation"による楽曲が!

フリー・ソウル : クラシック・オブ・ジャクソン・ファイヴ

フリー・ソウル : クラシック・オブ・ジャクソン・ファイヴ

  • Jackson Sisters★

ジャクソン5の女の子版。とはいえ同じJackson家でも血縁関係はないとのこと。まあ一種の当て込み企画で、それ以上でもそれ以下でもないんだけども。奇跡の1曲を除いては。"I Believe In Miracles"はシングルバージョンとアルバムバージョンがあり、実はシングルエディットの方がカッコいい。

ジャクソン・シスターズ

ジャクソン・シスターズ

  • The Sylvers★

ジャクソン5フォロワー。知らない人が聴いたらまず間違えると思われるほどのJ5クローン。でもいい曲たくさんあります。最大のヒット曲"Boogie Fever"や"Cotton Candy"、Foster Sylvers名義だけど"Misdemeanor""Happy"などなど。

Classic Masters

Classic Masters

  • The Five Stairsteps★

こちらはジャクソン5フォロワーとは言えないかな。ずっと黒くて泥臭い。"World Of Fantasy"や"Danger! She's A Stranger"など、どちらかといえばドゥー・ワップの流れに入るのかも。"Ooh Child"は感動の名曲。Curtis Mayfieldに見出だされたんですよね確か。後にジャクソン5がジャクソンズになったように、ただの"Stairsteps"に改名。

First Family of Soul

First Family of Soul

  • Little Anthony & The Imperials

こちらは完全にドゥー・ワップ。なんだけどほとんどの曲提供がイタリア人テディ・ランダッツォ*1なので、歌は真っ黒だけど曲はやや白いという捻じれがあって、それがまた魅力になっていたりする。このグループも後年"Little"がはずれます。

Best of Little Anthony & Imper

Best of Little Anthony & Imper

  • DeBarge★

Motownがポスト・ジャクソン5として売り出した兄弟バンドではあるんだけど、キッズ?El DeBargeは"I Like It"(1982)の時17歳だから、キッズはきついかなぁ。声質はキッズなんだが。

Ultimate Collection

Ultimate Collection

  • New Edition

'80年代以降でジャクソン5に比肩しうるスーパーグループは彼らくらいか?いまではすっかりいいオジサンたちですが。"Mr. Telephone Man"とか甘酸っぱくていいですね。

New Edition

New Edition


<補足しました>

  • Frankie Lymon & the Teenagers

'50年代に活躍したドゥーワップ・グループなので、キッズ・グループの先駆けと言えますね。"Why Do Fools Fall in Love?""I Want You to Be My Girl"など、ジャンプ・ブルース的なはずむリズムがカッコいいです。

Why Do Fools Fall in Love

Why Do Fools Fall in Love

  • Jimmy Briscoe & the Little Beavers

キッズ・グループというよりは甘茶ソウルグループとして有名なようです。リードのJimmy Briscoeは4オクターブの音域を持っていたらしく、聴いてみると確かにとても上手なんですがその分抑制が効きすぎてるというか子どもっぽさに欠けるきらいもあるかも。むしろバックのコーラスが子どもっぽい。
あと、Amazon.comでJimmy Briscoeの息子さんが彼らのベスト盤のレビューを書いていてびっくりした。

Golden Classics Edition

Golden Classics Edition

  • The Voices Of East Harlem

フリーソウル周辺から「再発見」された彼ら。グループ名の通りハーレムのゴスペル・クワイアから派生したキッズ・グループです。キッズ・クワイアは加えていくときりがないのですが、これは単なる少年合唱団を超えたソウルがあるので挙げておきます。

ライト・オン・ビー・フリー

ライト・オン・ビー・フリー

  • アーティスト: ボイセズ・オブ・イースト・ハーレム
  • 出版社/メーカー: イーストウエスト・ジャパン
  • 発売日: 1999/10/27
  • メディア: CD
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  • Perfect Gentlemen

1990年のヒット曲"Ooh La La (I Can't Get Over You)"で有名・・らしいのですが自分は寡聞にして知りませんでした。実際に聴いてみると完全に今のR&Bの音で、'90年代に雨後の竹の子状態だったキッズ・グループのひとつ、という印象ですが声がとりわけ幼いですね。


その他、One Hit Wonder的なグループとして"Love Jones"(1972)のBrighter Side Of Darknessや"Remember The Rain?"(1974)の21st Centuryといったグループがあります。
"Love Jones"はこちらで、"Remember The Rain?"はこちらで試聴可能です。


なお、ブラック・ミュージックのキッズ・グループについては、下記のページで
詳しくまとめられています(英語)
http://www.classicsoul.com/ArtistProfileKidSound.html


【White】

  • The Brady Bunch

'70年代のアメリカ産ホームドラマではなぜかドラマの中で家族がバンドを組んで演奏する、というものがいくつかあって*2、なかでも「愉快なブラディー家」は大人気だったらしいです*3。あくまでドラマの中の兄弟ですから実際の兄弟ではなかったらしいですが。そんな「健全な」ホームドラマから出たバンドですので曲も健全な、ぬるめのソフト・ロックが中心。ただいきなりThe Millenniumの"I Just Want To Be Your Friend"カバーしてたりするので侮れません。

Best of-It's a Sunshine Day

Best of-It's a Sunshine Day

  • The Cowsills★

「牛も知ってるカウシルズ」。当初はCowsill4兄弟のバンドだったのですがその後母親・妹も加わったファミリー・バンドになるようです。最大のヒットは(というかこの曲一発なんですが)"The Rain, The Park, and Other Things"で、これはソフト・ロック全体を代表する名曲です。個人的に好きなのは"Love American Style"という、タイトルからしていかにもなヤング・アメリカン・スタイルの佳曲。

20th Century Masters: Millennium Collection

20th Century Masters: Millennium Collection

  • The Osmond Brothers★

彼らも本当の兄弟。The Osmondsの表記もありどちらが正しいのかはよくわかりません。「白いジャクソン5」なんて言われ方もしたようですが本国以上に日本での人気が高くて、特に最年少のJimmy Osmondは「カルピス坊や」として人気を博すことになる・・・。そんな事情から日本語の曲もたくさん出しています。

Greatest Hits

Greatest Hits

  • Patience & Prudence★

"Tonight You Belong To Me"(イチゴの片思い)が発売されたのは1956年だから、ここに挙げたキッズ・グループとは毛色が異なるけれども、あまりに可愛いので。当時11歳と4歳の姉妹デュオ。

Best of Patience & Prudence

Best of Patience & Prudence

  • Karine Et Rebecca

フランスのPatience & Prudenceとも言える女の子デュオ。・・らしいのですがCDは確認できず。アナログ盤は高値。

  • Hanson★

ブックオフ100円コーナーの定番、北欧の生んだキッズ・グループ、ハンソン。デビュー曲「キラメキ☆mmmbop」は何から何まで狙いすましたキッズ・グループ・マナーの典型で実際に大ヒットしましたが、多くのキッズ・グループにありがちな「音楽的成長とセールスが反比例」というジレンマに悩まされることに。

Middle of Nowhere

Middle of Nowhere


<補足しました>

  • Dick Williams' Kids

アンディ・ウイリアムズの兄ディック・ウイリアムズがテレビの子役6人を集めてジャズのスタンダードを歌わせたアルバム・・・とのことです。
これは全くノーチェックでしたが、こちらで試聴した限りでは、かなりツボにはまりました。
ただこのCDは日本盤オンリーの限定盤だったらしく、今から入手するのは難しそう・・・。

シング・フォー・ビッグ・ピープル(紙ジャケット仕様)

シング・フォー・ビッグ・ピープル(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト: ディック・ウィリアムズ・キッズ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2003/09/26
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【Latin】

  • Musical Youth

イギリス出身のキッズ・レゲエ・バンド。'82年の"Pass the Dutchie"は大ヒットして当時New Edition最大のライバルとも言われたとか。今聴いてもこの能天気さは捨てがたい魅力があると思います。

Best of (21st Anniversary Edition)

Best of (21st Anniversary Edition)

  • Trio Ternura

ブラジルのソフト・ロックグループとしてマニアの間では有名なTrio Ternura。キッズというには多少大人だけど、オレ基準なので入れちゃいます。ラテン色はほとんどない、ヤング・ソウル的ソフト・ロック。その後メンバーが増えてキンテート・テルヌーラに発展。


【Yellow】

  • The Third Wave★

フィリピン出身の姉妹がMPSに残した1枚きりのアルバム"Here And Now"。結局彼女たちは無名のまま埋もれていったのですが、このアルバムはキッズ・グループの最高峰といってもいい、掛け値なしの名盤です。ジャズサイドの"Maiden Voyage""Cantaloupe Island"も素晴らしいですが、ソフトロックとジャズコーラスの融合した"Stormy""Got to Get You into My Life"は、胸が締め付けられるほどの可憐さ。プロデュースはMPSともかかわりが深いGeorge Duke。

Here & Now

Here & Now

・・・っと、いま見たらAmazonマーケットプレイスの値段がえらいことになっていますね。
これは本当に名盤だし是非多くの人に聴いてもらいたいので、ご希望があれば実費でRにダビングして差し上げます。

  • Finger5★

日本を代表するキッズ・グループ、フィンガー5。沖縄出身のキッズグループの元祖ですよね。一世を風靡した数々のヒット曲はいま冷静に聴くとキャッチーではあるけれどアキラのボーカルが意外に線が細いのが気になるのも事実。

ゴールデン☆ベスト フィンガー5

ゴールデン☆ベスト フィンガー5

  • アーティスト: フィンガー5,阿久悠,フィンガー・ファミリー,三枝伸,及川恒平,竜真知子,小泉まさみ,荒木一郎,橋本淳,山上路夫,深町純
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
  • 発売日: 2003/11/26
  • メディア: CD
  • クリック: 79回
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  • Folder

フィンガー5の再来と言われたフォルダーですが、個人的には大地(現:大知)くんのボーカルは数段上だと思います。フィンガー5とFolderのどちらもカバーしている"I Want You Back"を、オリジナルのJackson5と聴き比べるとそれぞれのグループの特質がよく分かって面白いですよ。

THE EARTH

THE EARTH

  • アーティスト: Folder,小林和子,海老根祐子,柳沢直弥,笹本将崇,森浩美,小森田実,KALTA,ミッキー・T,京田誠一
  • 出版社/メーカー: エイベックス・トラックス
  • 発売日: 1998/11/26
  • メディア: CD
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(ベスト盤はCCCDなので1stのこちらで。)



【番外編:School】

  • Miss Abrams & Strawberry Point 4th Grade Class

Mill Valleyにある小学校"Strawberry Point Shcool"(なんて素敵な名前の学校!)の4年生たちとアブラムス先生によるレコード。「小学生による合唱」というと日本では半ズボンなんか穿いちゃって妙に統制のとれた、こまっちゃくれたガキんちょのイメージですが、このレコードはジャケット写真のとおり、ずっと自由でフォーキーな雰囲気。1971年という時代も反映しているのでしょう。決して上手ではないんだけど、聴いているとほんわかした気分になります。名曲揃いのなかでも"Floating Away"という曲が大好き。

Miss Abrams and The Strawberry Point 4th Grade Class

Miss Abrams and The Strawberry Point 4th Grade Class

  • The Langley Schools Music Project

こちらはカナダの田舎町Langley Schoolの音楽の先生と生徒たちによるアルバム。'76〜'77年の録音で、ビートルズ、ビーチボーイズ、イーグルスなどのカバーを一生懸命演奏・合唱しています。こちらもユニゾンコーラス中心で技巧的なレベルが高いわけでもないのに、なぜか心打たれるんですよね。*4なんでなんだろう。

Innocence & Despair

Innocence & Despair


Schoolhouse Funk

Schoolhouse Funk

これはアメリカの中学〜高校のブラスバンド・コンクールのレコードからファンクな曲を集めたコンピ盤。原曲のファンクのホーンはだいたいがタイトなのに対して、ブラスバンドだからファットなアレンジになっていて、ヘタウマな演奏とあいまって妙にゴージャスなグルーヴが生まれている。それにしてもこの選曲はすごくて、Dennis Coffey"Scorpio"カバーをやるなんて言い出した人の顔が見てみたい!

*1:ランダッツォの曲はワンパターンなんだけどドラマチックで大好き。The Royalettes・The Stylisticsのも名盤!

*2:日本でいえば雰囲気的には「欽どこ」における「めだかの兄弟」が近いかも

*3:一番有名なのはThe Partridge Familyで彼らのレコードもぬるいソフトロック満載ですがキッズ・グループの範疇からは外れるので割愛

*4:逆に日本の小学生合唱コンクールとかテレビでたまに観て、すごく上手いのは分かるんだけど一切心に響かない。面白いですね。