Nyao's Funtime!!

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 この日記を始めたわけ

本来、日記などつける性格ではないのです。
今までだって、きちんとつけたことなんて一度もないし。
なのに、なんだって突然こんなものを始めたかというと、
ただひとつ、次のことを書きたかったからです。



少し前、漫画家の華倫変さんがなくなられました。
ご存知の方も多いと思います。
私も、ある雑誌の小さな囲み記事で、そのことを知りました。

ショックでした。彼の作品はとても好きだったので。

デビュー作の「ピンクの液体」が特に好きでした。
20過ぎているのに年齢詐称して女子高生デートクラブでバイトをする
女の子の話なんですが、ラストで、自分を買ってくれた青年に向かって
「私が死んだら、嫌?」と聞きます。
男は、
「そうだな 困るっていうのもあるけど 嫌だなって思うよ ものすごく嫌だと思う」とこたえ、
それを聞いて、女の子は
「そう よかった 「やったー」って感じだね」と言います。
それで、この話は終わりです。

彼の描く作品が独特だったのは、凶暴さや狂気を描いても
作品自体は常に低いテンションで、もこもことした
S/N比の悪い世界が展開されていたところで、
音楽でいうとスライ&ザ・ファミリーストーンの「暴動」みたいな。
絶望的な状況であっても、そんな自分自身を鼻でせせら笑うような感じ。
だから、彼自身はバランス感覚の優れたクレバーな人という
イメージを勝手に抱いていたのですが。
それだけに、彼の死を伝える記事を読んで余計ショックだったのは、
彼が私と同じ病気を患っていたということでした。

華倫変さんがおなくなりになった原因は、その病気とは
直接関係ない、ということですが、だとしても、
彼が病気と苦しい戦いをしていたのは確かでしょう。
彼の運営していたHPには、こんな言葉がかかれています。

だからね、自分のまわりやネットでそういう病気と闘ってる人みたら、変なこと言うのやめて
「治るよ」って
「今は苦しくても、絶対治る。」
と、それだけでいいから、言ってあげればいいの
本当それだけでもいいんだよ。
(全文はこちら)


自分も、去年から彼と同じ病気が原因で仕事もできず何もできず、
毎日布団の中での生活を繰り返す日々が2ヶ月ほど続きました。
そのときの気持ちは容易に表現できません。
今は小康状態で、仕事もなんとかできるようになったし、
こうして日記を書いたりもしてます。ですが、投薬と通院は今でも続いてますし、
いつ病気が再発するかという恐怖は常につきまとっています。
それだけに、このシニカルさが売りだった漫画家の、あまりにもストレートな言葉は
正直、キました。

このサイトですが、表紙のシンプルさとは裏腹に、中はぐちゃぐちゃです。
グロテスクな画像が張ってあるわけでもないのに、気持ち悪い。
掲示板は生き残ってるかも・・と思ってみてみたら、全て削除されていました。
おそらくサイト自体も、しばらくしたら消えていくのでしょう。

彼の言葉も、日々吐き出される膨大な言葉に埋もれ、いつか消えていくでしょう。
それでも、せめて私だけでも、彼のまっすぐな言葉が存在したあかしを、伝えたい。
それがこの日記をはじめるきっかけでした。